12月の行事といえば、「クリスマス」ですね。寒い冬でもワクワク胸躍り、心が温かくなる季節。子どもたちはサンタクロースが来るのを今か今かと待ちわびて、大人は一年の締めくくりの時期を友人や家族と楽しく過ごす。そんな素敵な行事です。
イエス・キリストは人々を救うために人間の姿になってあらわれ、多くの人を救ったとされています。その降誕した日が、12月25日クリスマスだと言われているため、12月25日はイエス・キリストの「降誕祭」や「生誕祭」とも言われるようです。
お酒ナシ発酵ナシ!子どもと一緒に作って食べられる簡単シュトーレン
今回は、子どもも美味しく食べられる食べきりサイズのシュトーレンをご紹介します。シュトーレンはドイツのクリスマススイーツで、クリスマスまでの数週間の間に少しずつ食べてクリスマスを迎えるというお菓子ですが、ラム酒やスパイス、砂糖をたくさん使ったシュトーレンは、やや大人向きの印象があります。
そこで今回は、子どもでも簡単に作れて食べやすいシュトーレンで、クリスマスシーズンのおやつを楽しんでみてはいかがでしょうか?
【材料(5㎝×15㎝ 2台分)】
・強力粉 80g
・薄力粉 40g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・無塩バター 40g
・塩 ひとつまみ
・グラニュー糖 40g
・溶き卵 1/2個分
・ドライフルーツミックス 40g
・レモン汁 小さじ1
・メープルシロップ 大さじ1
・ミックスナッツ(くるみ、カシューナッツ、アーモンド等) 40g
(コーティング用)
・無塩バター 30g
・粉砂糖 適量
下準備
・生地用のバターは室温に戻して柔らかくする。
・粉類(強力粉、薄力粉、ベーキングパウダー)をふるい合わせる。
・ドライフルーツ、レモン汁・メープルシロップを耐熱ボウルにいれ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600wで1分加熱する。
・オーブンを200℃に予熱する。
作り方
① ナッツ類は粗く刻み、フライパンで軽くローストする。
② ボウルに生地用のバター、塩をいれ、ゴムベラで練り混ぜる。なめらかになったら、グラニュー糖を数回に分けて加え、白っぽくなるまで擦り混ぜる。
③ ②に溶き卵を3回に分けて入れ、都度よく混ぜる。粉類を加え、ゴムベラで切るようにさっくりと混ぜる。

- ④ ③に①のドライフルーツ、ナッツ類を加え、生地がひとまとまりになるまでしっかり混ぜる。

⑤ オーブンシートに生地をのせ、手で縦15㎝×横12㎝×厚さ2㎝程度にのばす。

⑥ 生地の奥側1/3を手前に折り、手前側1/3も奥に折る。中心が山になるように調整する。

⑦ レーズンが生地の表面に出ないように、生地の内側に入れ込む。
⑧ 200℃のオーブンで10分焼き、焼きあがったら180℃に下げたオーブンで20分焼く。途中、耐熱容器に入れたバターをオーブンの上の温かい場所に置き、バターを溶かす。
- ⑨ 焼きあがった生地に、溶けたバターをハケでまんべんなく塗り込む。
- ⑩ 粗熱が取れたら、粉糖をかけ完成。
子どものお手伝いポイント
生地を混ぜる作業をお願いして
バターを「擦り潰すように」混ぜる、グラニュー糖を「練り」混ぜる、粉を入れ「切るように」混ぜる……など、同じ混ぜるにもたくさんの言葉があります。完璧にできなくても、「色んな言いかたがあるんだな」と気が付くことできたら花丸です。
また、「混ぜるの疲れちゃったよ!」「ケーキ屋さんってこんなことしてるの? 大変だね」など、食べ物の背景にある人や物への感謝の気持ちが会話の中から生まれてきたら素敵ですね。
ナッツを麺棒でたたいて砕いてみて
少し厚めのビニール袋にナッツを入れて麺棒でたたいて砕きます。麺棒を持つ手の位置、押さえる手の位置などを経験として学んだり、力加減を知るきっかけになります。
ナッツは5歳未満の子どもへの注意喚起がされている食材であり、アレルギーに注意が必要な食材ですのでご注意くださいね。
ハケでバターを塗ってみる
料理で「ハケ」を使うシーンは少なく、子どもにとって絵の具遊びを思い出すワクワクが詰まった魔法の調理器具です。
全体にまんべんなく塗ることや、バターの残りを確認しながら塗る作業は先を見通す力にもつながります。「絵具みたいで楽しい!」と盛り上がることでしょう。
粉糖で雪を降らせよう!
茶こしを使うことも、子どもにとってはお砂場遊びの延長でもあります。それが真っ白い雪のようですから歓声は止まりません。「雪のお城を作ってね」「茶色い土が見えないように雪を降らせてね」など、子どもがイメージしやすい言葉を選んで伝えてみてくだい。


お菓子作りは、正確な計量や正確な手順を必要とするので、ハードルが高く感じるかもしれません。ですが、同時に子どもにとって、集中力を養い、普段は使わない調理器具との出会いや大変さを知るきっかけにもなります。
本格的なシュトーレンに比べて日持ちはしませんが、お酒を使わず、砂糖を減らすことで、クリスマスのおやつに親子で手軽にできるシュトーレンです。ぜひ、お試しくださいね。
各国のクリスマス料理
今回ご紹介したシュトーレンはドイツの焼き菓子です。クリスマス前に準備して、数週間かけて少しずつ食べてクリスマス当日を迎えるというものです。
「大きなパン」という由来のイタリアのパネトーネも同様の焼き菓子ですが、そのほかにもフランスはブッシュドノエル、イギリスはクリスマスプディングというクリスマススイーツを楽しむのだそうです。
また、クリスマスの行事食と言えば、日本では「クリスマスチキン」のイメージがありますが、世界でどのようなものを食べているのでしょうか。
フランスやイギリスでは、牛肉をはじめ、ジビエやウサギの肉料理が食卓に並ぶこともあるそうです。また、南半球にあるオーストラリアは、12月25日は夏真っ盛りなので、海辺でバーベキューをしながら、シーフードを堪能することもあるようです。おもしろいですね。
このように、同じクリスマスでも世界各国で様々な食文化がありますが、共通していることは「大切な人と楽しく過ごす日であること」だと思います。ぜひご家族で美味しいお食事を囲んで素敵なクリスマスを過ごしてくださいね。
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この記事を書いたのは

出産後、薬剤師として医療に携わる中で、子どもたちの心身の不調が増えていることに気づく。また、自身の子どもの喘息・アトピー性皮膚炎など、子どもの健康に不安を感じることが増えた。興味関心の幅が広い幼児期に「食選力」を身につけ、自分の身体、そして将来、大事な人の身体も大切にできる大人になってほしい。その想いで、青空キッチン、食育イベントを大田区を中心に開催している。また、「食」から広がる世界は無限大であり、「食」を通し、子どもの探究心に火をつけ学ぶ意欲のある子どもを育てることに注力している。