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薬物治療が不安な保護者、薬の服用を嫌がる子どもなどの新たな選択肢
ADHDの治療の1つには、薬を服用する薬物治療があります。しかし保護者の中には、副作用などに不安を抱えている方もいます。また薬の服用を嫌がる子どももいます。小児のADHDの新たな治療の選択肢として、デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」を発売。2026年7月現在、全国約300施設で取り扱っています。
ADHDデジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」とは?
デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」は、アメリカの医療ベンチャー企業 Akili 社が開発。塩野義製薬が国内の製造販売を行っています。
進め方
・医師から「エンデバーライド®」の適切な使用方法について指導を受けたうえでスタート
・「エンデバーライド®」をスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にインストール
・アカウント登録など初回設定をしてからログインして起動
どんなアプリ?~患者が物語の主人公になってミッションをクリアしていくロールプレイング
「エンデバーライド®」は、プレーヤーが主人公になり、障害物を避けながら水路を進み、ミッションに従ってキャラクターを捕獲していきます。クリアするとポイントが加算され、次のステージに進めます。ステージは、全部で12種類あります。難易度は、個々の能力に合わせて自動調整されます。
ステアリング、タッピングの2つの動作を同時に行うことで、前頭前野の働きを活性化

デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」は、一見、普通のゲームのように見えますが、障害物を避けたり、踏んだりする「ステアリング」と、指示されたキャラクターが現れたときにタイミングよく画面をタップする「タッピング」の2つの動作を同時に行う「二重課題」により、脳の前頭前野の働きを活性化するのが特徴です。
前頭前野の働きを活性化することで、ADHDの主な症状である不注意、多動性、衝動性の改善などが期待できます。
処方できるのはADHDと診断された6~18歳未満で、公的医療保険の対象
デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」は、治療を行っても症状の改善が見られないなど、医師が必要と判断したうえで処方します。対象は、ADHDと診断された6~18歳未満の小児で、公的医療保険の対象です。
治療は、1日約5分のミッションを5回(計約25分)、6週間続けて行います。時間になると自動的に終わり、アプリの使用開始から6週間経過すると使用できなくなります。
6~17歳の164名の子どもを対象に試験を行ったところ、有意な改善が認められた
デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」は、日本で実施した第3相臨床試験でも良好な結果を得ています。対象は、ADHDと診断されて治療を受けている、6~17歳の164名の子どもです。通常治療(環境調整や心理社会的治療)に「エンデバーライド®」を取り入れたグループと、通常治療のみのグループに分けて調べたところ、「エンデバーライド®」を取り入れたグループのほうが、治療開始6週時点でADHDの症状に有意な改善が認められました。
気分が悪くなったなどの副作用も。保護者の目が届くところで行うのが前提

デジタル治療補助アプリ「エンデバーライド®」では、これまで重篤な副作用は確認できていませんが、「途中で気分が悪くなった」「終了後、もうゲームをやりたくないと言い出した」という報告はあります。また「エンデバーライド®」をしていると思ったら、ほかのゲームをしていたということもあるかもしれません。「エンデバーライド®」は、ゲームではなく、あくまでADHDの治療なので、保護者の目の届くところで行うことが大切です。
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この記事を書いたのは
子育てや子どもの病気、事故を中心に取材・執筆を行う。情報発信によって、病気の予防・早期発見、事故予防につながる記事作りを心がけています。2 人の子どもがいます。