「世界を変えるのはいつもユニークな人たち」に感動『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』

全米でもメガヒットした『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』

愛犬家はもちろん、動物が大好きというファミリーに観ていただきたいイチオシの映画『でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード』が本日1月21日（金）より公開されました。

突如3mのメガサイズになってしまった赤い子犬と少女が織りなす感動作ですが、実は多様化を受け入れることの大切さをかみしめる懐の深い1作となっています。

原作は、アメリカではよく知られているノーマン・ブリッドウェルの児童文学作品。全米では昨年の11月に封切られ、コロナ以降に公開されたファミリー映画としては、オープニング5日間で2,200万ドルという、当時では最高の数字を挙げました。また、反響の高さから、すでに続編の制作も決定しています。

ファミリーで観るのなら、もちろん日本語吹替版がおすすめです。主人公のエミリー役に、「鬼滅の刃」シリーズや、現在大ヒット中の『劇場版 呪術廻戦 0』などの花澤香菜、同級生オーウェン役には、「ヒーリングっど♥プリキュア」のキュアアース役などの三森すずこをはじめ、豪華声優陣が参加しているので、子どもたちと大いに盛り上がれそうです。

ある日突然、赤い子犬が3mの巨大サイズに！

奨学金で私立のエリート中学校に通っているエミリーは、学校で心ない同級生の女子からいじわるをされていて、憂鬱な毎日を送っています。とはいえ、シングルマザーで忙しい毎日を送る母親を心配させるようなことはありません。

そんな母親が出張でシカゴに行くことになり、留守中、今ひとつ頼りない叔父のケイシーがエミリーの面倒を見てくれることになりました。

ある日エミリーは、里親募集中の小さな赤い子犬と出会い、心を奪われますが、家で飼うことはできません。ケイシーの許可を得て、ひと晩だけ子犬を預かることになりましたが、翌朝起きてみたら、いきなり子犬が3mの巨大サイズになっていました！

結局、エミリーは子犬をクリフォードと名付け、飼うことにしましたが、とにかくビッグサイズなため、家はなんとも窮屈そうです。もちろん犬なので、外が大好き！広い公園では元気いっぱいに駆け回り、人間が入って楽しんでいたバブルボールを見つけると、大喜びでボール遊びをし、ボールを破裂させてしまいます（笑）。

予想通り、クリフォードの存在は、たちまちニュースとなり、その生態に興味を持った遺伝学会社から狙われることに。エミリーは、ケイシーや同級生のオーウェンと一緒に、必死にクリフォードを守ろうとします！

声優の花澤香菜の心も鷲づかみした素敵な言葉とは？

そんな大騒動を巻き起こしたクリフォードですが、エミリーとはかけがえのない絆で結ばれていきます。どうやら、クリフォードは、エミリーの愛情の大きさに比例して巨大化したようです。家族と離れ離れになってしまったクリフォードと、孤独を抱えていたエミリーは、互いに共鳴しあい、すっかり家族のような存在になっていました。

エミリーは、犬としてはかなりの珍種というべき、赤くて大きなクリフォードを、心から可愛がりますが、やはりクリフォードは、世間では好奇の目にさらされてしまいます。他とは違う個性を、人間たちがなかなか受け入れてくれないことは、エミリー自身も感じていますが、果たして彼女は、そこをどう打開していくのでしょうか？

エミリー役の声優を務めた花澤さんは、本作にとても心を揺さぶられたそうで「すごく素敵な言葉が出てきて、勇気をもらえるんです」と、イベント登壇時に熱い感想を述べていました。

「エミリーは学校で馴染めていないけど、周りで支えてくれている大人たちがユニークなキャラが多くて、エミリーちゃんが言う『世界を変えるのはいつもユニークな人たちなんだ』という言葉にはとても勇気づけられます」と語っていました。

言うまでもなく、ユニークであることはとても素敵なことです。多様性が叫ばれる昨今、それぞれの個性をどう認め合っていけるか、また、子育てをするなかでも、人と違う子どもの個性をいかにしてつぶさずに伸ばしていくか、ということが、いろんな場所で語られています。

本作を観終わると、やはり子どもを囲む私たち大人が、凝り固まった価値観に固執することなく、常に物事を柔軟に受け止めていかなければいけないんだなと、エミリーとクリフォードから教えられた気持ちになります。本当に楽しく笑えて、ドキドキハラハラする娯楽映画ですが、とても心が豊かになれる作品でもあるので、ぜひご家族でお楽しみください。

文／山崎伸子

©2021 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.