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イタリアからトルコのチームに移籍! 新天地への思い
――トルコのチームに移籍することが発表されました。現在の心境を教えてください。
石川選手 非常に楽しみです。不安はほぼなく、もし大変だったり住みにくかったりしたら、それも経験だと思っています。
――イタリアからトルコへ。不安はないとのことですが、新天地で心配なことはありますか?
石川選手 トルコには日本代表の事前合宿で行ったことがありますが、そのときは街に出る機会がありませんでした。
今回全く知らない国、環境に行くわけなので、食事などがもし合わなかったら、と考えることはあります。ただ、そのときはそのときでなにかしら手を打つしかないので、行ってみてからですね。

――楽しみにされているのはどんなことですか?
石川選手 どのような国で、どのような人たちがいるのかを知って、交流できるのを楽しみにしています。
あとは所属先が強いチームなので、有名な選手もいます。そういう選手たちと一緒にプレーできることは楽しみですね。
――トルコ語は難しいと言われている言語ですが、学び始めていますか?
石川選手 生活していく上ではトルコ語の勉強も必要ですが、トルコにいる海外の選手たちはみんな英語で会話をしています。イタリアにいる間はイタリア語を勉強していて、英語は少しわかるくらいなので、まずは英語からかなと思っています。
イタリア語は単語を書いて壁に貼るなど独学でマスター

――イタリア語のお話が出ましたが、海外での競技生活には言葉が大きな壁になります。大学在学中にイタリアに渡った際、イタリア語はどのように勉強していましたか?
石川選手 僕は全部独学で勉強してきました。イタリアに渡ったときはただ興味があっただけで行ってしまったので、事前準備を一切しておらず、イタリア語も全くわからなかったんです。その状態からイタリア語を学べる本を買って家で勉強していました。
――イタリア語の先生をつけることもなかったのですか?
石川選手 つけませんでした。今思えば、先生についてもらったほうが早く覚えられたかなと思いますが、僕の場合はひたすら単語を書いて、覚えて、それを家の壁に貼って覚えてというやり方でした。当時の家の壁の半分以上はその紙が貼ってあったと思います。空き時間は基本的にイタリア語の勉強をしていました。
――先生をつけずにご自身で勉強しようと思ったのは、何か理由がありましたか?
石川選手 先生をつけてまで勉強する必要がないと思っていたのですが、今、誰かに「どうやって勉強すればいいですか?」と聞かれたら、先生をつけたり、学校に行ったりしたほうがいいよと伝えますね(笑)。そのほうが正しく覚えられると思います。
英語に関しては、KUMONで英語をやっていた経験がありますし、英会話のオンラインレッスンを受けていたこともあります。今回は、また英語のオンラインレッスンを始めてみようかと考えています。
KUMONに通い始めたのは幼稚園の頃。小4からはバレーボールと両立
――今お話に出たKUMONを石川選手は幼稚園から始められたと伺いました。始めたきっかけと、どの教科を学んでいたかを教えてください。
石川選手 姉が通っていたことと、家の裏にKUMONの教室があり、祖母と教室の先生が仲がよかったことから通うようになりました。算数・数学と国語、中学校に入ってからは英語も始め、中学2年生まで続けました。

――KUMONに通っていた小学4年生のときにバレーボールを始められたそうですが、両立は大変でしたか?
石川選手 大変だった記憶があります。部活動は基本的に毎日あり、KUMONは毎週月曜日と木曜日に通っていました。部活動が終わってからの学習なので、行きたくないと泣いて祖母に連れられて行った日も、正直に言えばありました。
――それでも続けることができたポイントはどんなところでしたか?
石川選手 学習がきちんと自分の身になり、結果が出ていたことですね。おかげで小学校でも中学校でも成績がいいほうでした。あとは自分のペースで進められるので、頑張れば学校で勉強しているところよりも先の教材に進むことができ、学校の勉強の助けになっていたことも、続けられたポイントだと思います。
KUMONをやめた途端に成績が下がってしまったので、KUMONのおかげだったことを実感しました。
――KUMONの先生はどんな方でしたか?
石川選手 先生は優しいところと厳しいところ、両方ある方だったと思います。先ほどお話ししたように、僕が祖母に連れられて泣きながら行ったときは、すごく優しくしてくれて、やる気を出させてもらいました。
KUMONの学習でも様々なことを指導していただき助けてもらいましたし、時には上手に息抜きをしながら楽しくやらせてもらいました。今思うと、嫌にならずに続けられたのは先生のそういった気遣いがあったからかなと思いますね。

――年齢・学年が異なる子どもたちが一堂に学習するKUMONの教室で、刺激になったことやよかったことなど、今振り返ってみて思うことはありますか?
石川選手 部活動の子たちと一緒にいることが増えるなかで、教室には学校や学年、クラスが違う友だちも非常に多かったですし、僕よりも学習がどんどん先に進んでいる子たちのことはやはり刺激になりました。
――妹の真佑さんもKUMONに通われていたと聞きました。
石川選手 はい、通っていました。妹は小学校の部活動ではなく、クラブチームでバレーボールをやっていたので、僕が部活動をやっている時間にKUMONに行き、僕がKUMONにいる時間にバレーボールをやっていました。教室では一緒になりませんでしたが、家では一緒に宿題をやっていた記憶があります。
――ご家庭では、ご家族から前向きになるような声をかけられたり、寄り添ってもらったりした思い出はありますか?
石川選手 祖母は部活動がどんな状況であろうと勉強はしっかりやりなさいという考えで、よく「宿題をやりなさいよ」と言われていましたし、わからないところがあれば教えてもらっていました。
父親と母親は実業団に所属するアスリートだったので、スポーツに対する理解はやはりすごくあって、バレーボールの方での寄り添いが多かったですね。
バレーボールの基礎練習もKUMONと同じ。小さな積み重ねが大きな差を生む
――KUMONは基礎・基本を大切に、スモールステップで「できた」という自信を積み上げて成長が実感でき、自己肯定感を育む点が特長です。これらの学習習慣と、バレーボールという競技でレベルアップを図ることに共通点はありますか?
石川選手 バレーボールに関しては、始めた小学生から中学生の間に基礎・基本をしっかりやっていたから今があると僕は思っていて、それは勉強も同じだと思います。小さな積み重ねが大きな差を生むことになりますし、共通する部分なのかなと。

――KUMONで基礎・基本を積む経験をされていたことが、バレーボールの練習にも生きていたのでしょうか。
石川選手 今振り返ってみるとそれが習慣になっていたのかもしれません。KUMONでコツコツやることを幼稚園からずっとやっていたので、バレーボールを始めてからも毎日練習に行ってたくさん練習しましたし、嫌にならずに続けられました。バレーボールを始める前に、コツコツやる経験があったことは大きいと思います。
――とくに小さいうちは、基礎・基本を重ねることが嫌になってしまうこともあるかもしれませんが、そこを大事にされてきたんですね。
石川選手 大事にしてきたと思うところと、正直うまく習慣化されていたと思うところもあります。KUMONは自分が楽しくて行くときももちろんありましたが、祖母に行かされることもありました。やっぱり子どものときは感情が安定しないので、自分の感情に素直に従ってしまうところを正してもらったことは、バレーボールでもKUMONでもあったと思います。
それでも、そうやって続けてきてよかったです。自分だけの感情で動いていたら、KUMONはもう少し早くやめていたかもしれません。

――石川選手は目標をどんどんかなえ、成長を続けていらっしゃいますが、KUMONでの経験が現在の道につながっていると感じることはありますか?
石川選手 そうですね、自信があることは続けられますし、自信がないと続けられないこともあるので、小さな積み重ねを通して自分で自信をつけていくのは非常に大事だと思います。
自分がやらないと自信にはならないので、自分で目標を決めて、自分でクリアしていく経験は年齢を問わず大事なことですね。

――目標のお話がありましたが、目標を立てる際はどんなふうに設定することが多いですか?
石川選手 目標は常に立てるようにしています。大きすぎる目標よりも頑張れば手が届くくらいの目標を立てて、それに対してイメージを描いてアプローチしていくほうが自分にはあっています。
もちろん、大きな目標を立てて、「俺は絶対これになってやる!」という思いをもっている人たちもいるので、それもありだと思いますが、僕はそういうタイプではないようです。ただ、「絶対こうなってやる」とはまた違う、この先でこうなったらいいな、将来こうなりたいなという大きな目標はあります。
チャンスがあったら目の前のことをやってみる、興味をもったことに1回手をつけてみる
――ここまでお話を伺ってきて、KUMONで頑張ってきた経験があるから、イタリア語を勉強するときもご自身だけでやれると思われたのではないかと感じました。
石川選手 そうですね。KUMONでコツコツとスモールステップを積み重ねてきた経験があるから、学習習慣が身についていましたし、小さい頃からこのくらいやればできるだろうという見通しも持てていました。
僕は、何事も本気になったらできるものだと思っていますが、それは自分がそういう経験をしてきたからで、やり続けられる性格だとわかっているからです。そういう意味でもKUMONでの経験は大きかったと思いますね。

――これから夢に向かって進んでいく、成長したいと思っている子どもたちにアドバイスをお願いします。
石川選手 まずは目指すところ、将来どうなりたいかがあると頑張りやすいと思うので、そういった目標を作って過ごしていただくことがベストではあると思います。そんなふうに夢や目標がある子はそれに向かって突き進んでほしいです。
一方でやりたいことがない、目標がないという子も必ずいます。
僕も「海外に出たい!」と思ってイタリアに行ったわけではありません。大学を卒業して実業団チームでバレーボールを続けることをイメージしていたら、たまたまイタリアからオファーがあり、行ったことで海外志向になったという経験があります。
目標がない子でも、チャンスがあったら目の前のことをやってみる、興味をもったことに1回手をつけてみることが大事。いろいろなことをやるなかで、自分の好きなものに出合えるのではないかと思います。
――そんな子どもたちを支える保護者の方々にもメッセージをお願いします。
石川選手 僕は親からあまりああしろ、こうしろと言われて育っていないんです。ただ、バレーボールもそうですが、自分がやりたいと思ったことに対してはしっかりサポートしてもらいました。そんな自分の経験もあるので、子どもがやりたいことを見つけたら、全力でサポートしてあげてほしいなと思います。

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取材・文/長南真理恵 撮影/黒石あみ ヘア&メイク/美樹(ThreePeace) スタイリスト/青山絵美