こんなお金教育はNG!子どもの金銭感覚を狂わせる親にならないために【人気FP監修】

親がATMからお金を引き出すところを見たり、電子マネーで買い物をしているところを見たりしているうちに「お金って無限にある」と勘違いする子もいるようです。しかし、そうした金銭感覚を持ったまま成長していくのは考えもの。株式会社エフピーウーマン代表取締役で、ファイナンシャルプランナーの大竹のり子さんに、幼児期から家庭でできる子どものお金教育について教えていただきました。

幼児期のうちから、お金は無限でないことを伝えましょう

子どもにお金教育を始める目安は、小学生になったときです。しかし小学生になって急に始めるのではなく、幼児期から「お金は、パパやママが働いているからあるのよ。無限にある訳ではないよ」と伝え、物を大切にすることを教えていきましょう。

また子どものお金教育は、親子で決めたルールの上に成り立ちます。そのため幼児期から、親との約束を守る習慣をつけていくことも大切です。

お金教育は、子どもの自立を促すための教育

子どもにお金の教育をするとき「無駄遣いはダメ!」「貯金しなさい」と教えるママやパパも多いと思うのですが、言い過ぎるのはNGです。なぜなら、お金は貯めるだけではなく、バランスよく、上手に使えるようになることも大切だからです。

お金教育というのは、お金を貯めたり、使ったりするバランス感覚を身につけ、自立を促すための教育でもあります。将来、子どもがクレジットカードを持ったりしたときに使いすぎたりして困らないように、小学生になったらおこづかい制にするなどして、お金の使い方を教えていきましょう。

低学年、中学年ともに、毎月のおこづかいは1,000円未満が9

Hugkum編集部が取ったアンケートに寄れば、小学1・2年生のおこづかいの金額は、1位 500円未満 62.8%、2位 500円~1,000円未満 35.7%という結果で、「500円未満」「500円~1,000円未満」が9割を超えました。

※調査対象:小学1・2年生のお子さんをもち、毎月おこづかいをあげている保護者70名/2022年1月HugKum調べ

また小学3・4年生の子では、1位 500円未満 44.0%、2位 500円~1,000円未満 45.7%、3位 1,0002,000円未満 11.8%でした。

※調査対象:小学3・4年生のお子さんをもち、毎月おこづかいをあげている保護者59名/2022年1月HugKum調べ

子どもの金銭感覚を養えない! 親がやりがちな5つのこと 

ついやりがちだけど、続けていると子どもの金銭感覚が養えなくなる5つのポイントを紹介します。

 NG1.おこづかい制でなく、親が何でも買ってあげる

親が何でも買ってあげていると、子どもの金銭感覚は養われません。そのため小学生になったら、おこづかい制にしましょう。ポイントは「今後、おこづかいで買うものは何か」という範囲を、親子で最初に話し合ってルールを決めることです。たとえば「お菓子はおこづかいで買う」と決めた場合は、買い物に行ったついでに、親がお菓子を買ってあげるのはNGです。親子で決めたルールを守ることを徹底しましょう。

NG2.おこづかいで買ったものに、親がいちいち口出しする

金銭感覚を養うためには、多少の失敗はつきものです。失敗を繰り返していくうちに、子どもも学習し、上手にお金が使えるようになっていきます。そのため親子で決めたルールを守っていれば「もう、おこづかい全部使っちゃたの?」「500円も出して、こんなの買ったの? もったいない!」など、使い道に対していちいち口出しするのはやめましょう。

NG3.子どものおこづかいをまったく管理しない

前述の通り、余計な口出しは控えてほしいのですが、子どもにおこづかい帳をつけさせて、収入、支出、残金を管理してもらい、それを親が確認することは必要です。とくに残金があっているかは、子どもと一緒に確認してください。おこづかい帳は子どもがつけやすければ、ノートでもアプリでも構いません。

NG4.お年玉は全額親が管理する

子どものお金の教育には、ある程度の金額を計画立てて使う経験も必要です。そのためお年玉を親が全額預かってしまうのは考えもの。お年玉からいくらか子どもに渡して、「〇円以上使うときは、必ず相談してね」などルールを決めて、子ども自身でお金を管理する経験を積んでいきましょう。

NG5.電子マネーを持たせない

子どもには電子マネーを持たせないと決めている家庭もあるようですが、これからの時代を考えれば、現金も電子マネーも同等に使えるようになるのが理想です。「交通費以外では使ってはダメだよ」などルールを決めたうえで、電子マネーも現金と同じように使えるように教育していきましょう。

子どもに、電子マネーを使わせない家庭は約9割

編集部が取ったアンケートに寄れば、「お子さんは電子マネーを使いますか?」の質問には、「はい」と回答したのはわずか12.5%。習い事や塾に行くときなどの交通費を電子マネーで支払ったりする子もいるようですが、「子どもに電子マネーは使わせていない」というママ・パパが約9割でした。

※調査対象:未就学~小学6年生までのお子さんをもつ保護者 818名/2022年1月HugKum調べ

おこづかいを盗まれる、友だちにおごるなど、お金のトラブルを防ぐ術も教えてください

小学生になると、友だち同士でお金のトラブルが起きることもあります。たとえばお金の貸し借りやお金が盗まれる、友だちにおごるというトラブルもあります。

次の話は、子どもたちの間で実際にあったお金のトラブルです。

●家に娘の友だちのAちゃんが遊びに来たときのこと。お年玉の話題になって、娘さんはAちゃんに「これだけ貯まったんだ」と自分のサイフに入っていたお金を見せたそう。しばらく部屋で遊んでAちゃんが帰ったあとにサイフの中身が、すべてなくなっていたことに気づいてビックリ。驚いたママが、Aちゃんのお母さんにそれとなく聞いてみたのですが「心当たりがない」と言われてしまいました。でも、そのあとAちゃんが、コンビニでお菓子をたくさん買っている現場を目撃したり、高い文房具を持っていたり、明らかにお金を自由に使っている様子がわかったそう。真相は明らかになりませんでしたが、「友だちにお金を見せるのは絶対ダメ!」「友だちが遊びに来たときに、テーブルの上などにお金やサイフを置いておくのもダメ!」と教えたそうです。
●小学6年生で、友だちにすぐおごるBくんがいました。おごる理由は、クラスで人気者になりたいからです。自分から「お菓子食べる? おごってやるよ!」と友だちに声をかけて、多いときにはコンビニなどで1日に500円近くおごっていました。お金は、自分のおこづかいや両親のサイフから小銭を盗んでいたそうです。おごってもらった子の保護者が担任の先生に相談して問題が発覚! 先生が、関わった子どもたちとその保護者を集めて、話し合いがもたれました。おごってもらった子の親の中には、Bくんの家にお金を返しに行った人もいました。

子どもたちの間で、こうしたお金のトラブルはよくあります。そのため小学生になったら、こうしたトラブルを防ぐ術も教えてください。お金教育には、お金のトラブルを防ぐ教育も欠かせません。

 

記事監修

株式会社エフピーウーマン代表取締役 ファイナンシャルプランナー(CFP®認定者・1FP技能士)
大竹のり子

金融専門書籍・雑誌の編集者を経て2001年にファイナンシャルプランナーとして独立。正しいお金の知識を伝えることで多くの女性の人生を支援したいという想いから、20054月に「女性のためのお金の総合クリニック」として株式会社エフピーウーマンを設立。『マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK』(新潮社)など著書・監修書多数。大学生と高校生の2人の子どもがいる。

取材・構成/麻生珠恵

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