【大反響!】発達に配慮した子ども服をしまむら×小児理学療法士がコラボ開発。親御さんから喜びの声、続々!

しまむらグループが運営する子ども用品ブランド「バースデイプラス」から、SNSで大人気の小児理学療法士「かめきち」さんとのコラボ子ども服が発売されました。
障害や病気があるお子さんだけが使う服ではなく、みんなにとって便利なユニバーサルデザインの子ども服。
その制作秘話や、かめきちさんのこだわりポイントなどをお聞きしました。

スペシャルニーズのお子さんも使いやすいこだわりの子ども服が、しまむらグループから発売されました!

通常の子ども服では90㎝くらいまでしか見ない商品を、もっと大きなサイズ展開まで作られた商品が、「バースデイプラス(しまむらグループ)」から発売されました。

160㎝までのサイズ展開があるロンパース。首周りにホックがついた、大きく首元が開くシャツ

キッズロンパース肌着(オンラインショップ)>>>

他にも、足に装具をつけたままで脱ぎ履きしやすい、足元にホックがついたレギンスパンツ。
椅子などに座った状態でもサッと前から羽織ることができる、前後どちらを前にしても着られる2WAYカーディガン。
こういったデザインは、肢体不自由などで身体が動かしにくいお子さんや、神経発達症(発達障害)や、知的にハンディを抱えているお子さん、不器用さがあるお子さんにも嬉しいデザインだと思います。
顔周りに感覚過敏があるお子さんなども、脱ぎ着の際に顔に布が触れなくて、着やすいのではないでしょうか。

中でも、160㎝という一般的なサイズ展開と比べて非常に大きいサイズまで用意されているロンパースは、特に大きな反響をいただいているようです。
「160㎝のロンパースが嬉しい」という需要は、肢体不自由があるお子さんや、知的障害などでパンツやオムツの中に手を入れてしまいがちなお子さんへの対策として、意外とあるのです。

リバーシブルカーディガン(オンラインショップ)>>>

キッズレギパン(オンラインショップ)>>>>

デザインの可愛さも魅力!

そして、なんといってもバースデイさんの子ども服はデザインが魅力です。

ユニバーサルデザインの服は機能性を重視したものが多く、シンプルなデザインの洋服が多い印象ですが「バースデイプラス」の商品は違います。
キャラクターものもあり、どれもとってもかわいいデザインです。

選択肢が限られてしまいがちなユニバーサルデザインの服を選ぶとき、機能性だけでなくデザイン面でも選ぶことができるのは、嬉しいですよね。
こういった見た目のかわいさから、「ユニバーサルデザイン」と呼ばれる商品が、特別な誰かにとってのものだけではなく、「使いやすいからみんな着よう!」と思えるものになっていくといいですね。

監修しているのは小児理学療法士(PT)のかめきちさん

今回「バースデイプラス」から発売されたユニバーサルデザインの子ども服には、PT(理学療法士)というリハビリの専門家の監修が入っています。

監修しているのは、小児PTのかめきちさん。
「PT」という言葉にあまりなじみがない方も多いかと思いますが、かめきちさんが普段行っている小児PTのお仕事とは、どのようなものなのでしょうか。

PTとは、病気や怪我などで身体に障害がある人に対し、身体の基本動作能力の回復や維持などを目的に、運動療法や物理療法などを用いて支援する、リハビリテーションの専門職です。
かめきちさんは小児PTとして、ご自身で教室を開き、対面での直接的なリハビリと、オンラインでのリハビリで、全国の子どもの発達に悩む親御さんとお子さんの支援にあたっています。

親たちの専門家の意見が欲しいという声に応えて

SNSでも精力的に発信し、多くの親御さんたちから熱く支持されているかめきちさん。
コラボ服ができたきっかけは、かめきちさんが名古屋で出張リハビリをした際に出会った親御さんとの出会いからだったそうです。

その方は、医療的ケアが必要だったり、障害があったりするお子さんを育てる親御さんたちが、着替えの際に困っている現状を変え、負担を減らしたいと考えていらっしゃる方でした。
普段からかめきちさんの活動や発信を見ていたことで、「子ども服を作る際に専門家の意見が欲しい」というご意向から、かめきちさんとのコラボにつながったそうです。

子ども服で親御さんの負担を減らしたい、かめきちさんの思い

今回のユニバーサルデザイン子ども服のコンセプトについて、かめきちさんが思うことを聞いてみました。
それは、ママの「そう!それがほしかったのよ!これこれ!!」という気持ちに応える、かゆいところに手が届く商品にしたいという思いでした。

子育ての中で、お子さんの衣類の着脱は、最初は親御さんがすべてやってあげますよね。
そして多くのお子さんは、だんだん自立して、自分で衣類の着脱ができるようになっていきます。
しかし中には、大きくなってもずっと親御さんが着せてあげなければならないお子さんもいるのです。
毎日子どもに衣類を着せたり脱がせたりすることは、大変なことだと思います。
しかし、毎日のことゆえに、親御さんたちにとってはその大変な行為が当たり前になってしまうのではないでしょうか。
その結果、どうなってしまうのか。
かめきちさんは、親御さん自身が大変なことを大変だと思わなくなってしまい、蓄積していく大変さを抑え込み、より大変な状況に陥ってしまうのではないかと危惧しています。

しかし、親御さんたちは自分も大変さを抱えていても、何かをお願いしたいとすれば、お子さんを優先します。
そんな思いで、支援者のところに「子どもの発達を少しでも伸ばしてあげたい」と言ってやってくる親御さんがたくさんいるのです。

かめきちさんは、そうやって自己犠牲してしまう親御さんがたくさんいると感じています。
だから、少しでもそういう親御さんたちの負担を減らしたい、というのがかめきちさんの一番の思いだそうです。

そして、バースデイプラスのユニバーサルデザイン子ども服を紹介するときに、かめきちさんが最も重視したいポイントは、何と言ってもそのお値段。
どんなに良いものでも、高いと手が届きにくいですし、ハンディキャップがあるお子さんを育てるご家庭は、どうしてもお金がかかります。
例えば気管切開しているお子さんや、唾液がたくさん出てしまうお子さんは、定型発達のお子さんに比べて着替える回数も多くなります。
ですから、経済的な負担を減らすためにも価格は一番のポイントと考えてるとのこと。

「ユニバーサルデザイン」とは何か?

昔に比べて今は、「ユニバーサル」という言葉が広まってきています。
しかし、「ユニバーサル」という言葉が使われているにも関わらず、「実はそれってそんなに使いやすくないよね」「そんなにユニバーサルじゃないよね」というものが多いのではないかと思うのです。
では、どうしてそういうことが起きてしまうのでしょうか?

かめきちさんはその問題を、「使う人=消費者」の意見を吸い上げ切れていなくて作ってしまったものが、「使いやすくないもの」として出てきてしまっているのではないかと考えます。

今回作っていただいたバースデイプラスの商品は、親御さんたちの意見をしっかりと吸い上げて作られた商品です。
事前に親御さんたちの意見をモニターで募集したり、かめきちさんがこれまでSNSで吸い上げてきた、「こんな洋服があったら嬉しい」という意見を企画担当の方に伝えて作られていきました。
その結果、消費者の意見をしっかり吸い上げた商品になっているのが、いいと思います。
かめきちさんは、このように消費者の意見をきちんと吸い上げることが、「ユニバーサルデザイン」なのかなと考えているそうです。

しまむら×かめきちさんコラボの子ども服の発表を受けて、フォロワーさんたちからの反応は?

 

「コラボ服は現在オンライン販売のみですが、だからこそ、全国の方の手に届きやすいかなと思っています」とかめきちさん。
しまむらグループとかめきちさんコラボの子ども服の発売の朗報に対する、フォロワーさんたちからの反応はどのようなものだったのでしょうか。

かめきちさんが最初にコラボ服の発表をしたのは、作成に携わったデザイナーさんとのライブ配信でした。
そのときは、まだ諸事情でメーカー名までは言えなかったそうなのですが、それでも「めっちゃ楽しみ!」「早く買いたい!」という喜びの声が多数あがったそうです。

そして発売当日。
「実はバースデイさんからでした」と投稿したところ、いいねの件数が1000件以上、メンション(その人の投稿を紹介する機能)をつけてくれた方が100件と、かなり大きな反響をだったそうです。
しまむら×かめきちさんコラボの子ども服は4月26日に発売され、その後も親御さんたちから多くの喜びのコメントが届いています。

「もので生活が豊かになることが理想」今後のかめきちさんの活動展望とは

 

「『もの』って基本、変わらないんですよね。何も文句を言わず、そこにいてくれる」
と語るかめきちさん。

かめきちさんを始め、専門家などの「人」がやったことでお子さんや親御さんが豊かになることは、どこかで何らかの形の終わりがきてしまう可能性があります。
なぜなら人との関わりは不安定なものですし、人がすることはどうしても日によって変わってしまう部分が出てくるからです。

しかし、「もの」は変わらない。
そのため、「もの」でお子さんと親御さんの生活が豊かになることが、かめきちさんが考える最も理想的な形です。

かめきちさんの大きな最終目標は、「保護者と子どもが豊かに生活できるようになること」。
つまり、そこに繋げるためには、かめきちさん自身が何かをするだけではなく、「もの」があることが必要だとかめきちさんは考えます。
中でも安価で手に入りやすいものがあることは、人の生活を豊かにします。
今回のコラボ子ども服の経験を経てかめきちさんは、また同じようなものづくりに関わる機会があれば、ぜひ積極的に取り組みたいと、意欲をみせています。

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記事監修

かめきち|小児専門理学療法士
2013年 八千代リハビリテーション学院理学療法学科卒。理学療法士国家資格取得後、病院や児童発達支援施設等に勤務しながらリハビリを行う。
新型コロナウイルス流行による緊急事態宣言をきっかけに、家庭でできるリハビリの情報発信をSNSで始め、大きな反響を得る。
2021年 「こどもリハビリかめきち」を開業。
対面式の直接相談「かめリハ」、家にいながらオンラインで相談できる「かめサポ」で、誰もが受けやすい小児リハビリを事業として確立。「日本一リアルタイムに相談できる小児PT」をキャッチフレーズに、発達に悩む多くの親子を支援し続けている。

取材・構成/べっこうあめアマミ 写真提供/かめきちさん tobiraco編集室

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