十影と黒須の2大クセありキャラがどう化けるか？
山下智久が絶対に嘘のつけない正直過ぎる不動産営業マン・永瀬財地役を演じるお仕事コメディのシーズン2「正直不動産2」（総合毎週火曜22時～）。第6話では、永瀬や月下が手を焼いているZ世代の十影健人（板垣瑞生）やイケイケの新人営業マンの黒須圭佑（松田悟志）をフィーチャーした回となりました。
永瀬や月下咲良（福原遥）の下についている十影は、“タムパ（タイムパフォーマンス）”重視の仕事ぶりで、定時になるとしれっと帰宅するというマイペースぶり。また、フルコミッション（完全歩合制）の営業マンで、口八丁手八丁の黒須も、営業成績を上げるためならズルをもいとわないという困ったちゃん。
ただ、最初に視聴者評価が低いサブキャラほど、株でいえば“買い”の場合が多いです。彼らの隠れた一面が明かされたり、人との出会いやいろいろな経験を経てもまれていくことで、その株が爆上がりすることが多々あります。果たしてこの2人は、今後どう化けていくのか？ まずは第6話で、十影株が急上昇となりました！
ということで前回を振り返っていきましょう。
十影が親への感謝を口にするシーンにまさかの涙腺崩壊
（以下、前回のネタバレを含みます）
第6話では、家賃滞納問題と、仲介手数料に関わる「AD物件」についてのエピソードが描かれました。家賃を滞納している清川（美山加恋）から相談を受けた月下。清川は、演劇活動とアルバイトの両立に四苦八苦していますが、田舎の親にも迷惑を掛けられないと月下に泣きつきます。
カスタマーファーストの月下は、夢に向かって邁進している清川を応援すべく、大家の猪口（梅沢富美男）と交渉するも、同席した永瀬がまた“風”を受けて正直に猪口への文句をぶちまけたことで、速攻アウト！まあ、いつもの流れではありますが（苦笑）。
一方、登坂不動産の太客オーナーであるマダムは、登坂不動産にあずけた自分の継孫である十影の様子が気になり、永瀬、月下、十影の3人を食事会に誘いました。ところがそこでのやりとりで不満を口にした十影が、途中で帰ってしまいます。その後、マダムは永瀬たちが十影に手こずっていることを感じつつ、十影が早くに両親を亡くした過去の事情を初めて明かしました。
どうやらマダムが死別した夫、すなわち十影の祖父は、マダムに惚れ込み、多額の借金を作ってまで彼女に貢いでいたとか。そしてその借金のすべてを前妻の息子家族である十影一家が背負うことになったそうです。さらに母親は早くに病死し、父と2人暮らしをしていましたが、その父も他界。十影がその後、親戚の家をたらい回しにされたことをマダムは後から知ったとか。
あの十影にそんな過去があったとは。ここで初めて、十影がどこか斜に構えて世間を見ている理由を察した永瀬は、改めて十影を「一人前の営業マンにしてみせます」とマダムに宣言。もちろん月下も「協力します！」と続けました。
そんな一件のあと、再び永瀬、月下、十影は清川に会い、大家が家賃を待てないという残酷な結果を報告することに。ところがここで十影が「清川さん、お金払ってないんだから、夢がどうとか言ってないでさっさとあのアパートを出ていくべきっすよ」とズケズケと言ってしまったことで、永瀬は怒り心頭！なんと十影に「辞めちまえ！」という暴言を吐いてしまいます。
ところが、それは単なる十影の説明不足だったことが発覚。たまたま十影は必死にバイトをしている清川の苦労を目にしていて、夢を叶えるためなら、もっと安いアパートに引っ越すべきだという正論を口にしただけでした。これには永瀬たちも目からウロコだったようで、十影の意見を採用。無事に一件落着となりました。
ここで十影株が急上昇したのですが、さらに最高値を更新したのが、その後です。十影が帰宅後、両親の墓前で「ごめんな、親孝行できなくて」とやさしく語りかけたあと、「でも俺、 親ガチャ、ハズレだと思ったことねえから。病気の時も、借金取りに追われてる時も、どんな時でも笑ってた。母ちゃんも父ちゃんも すげえカッケー！と思ってるよ」と親への感謝の言葉を口にします。
え!？何、この涙腺トラップ！うっかり油断していたら、最後にこうきましたか（笑）。まさか、十影に泣かされる日が来るとは！と、涙したのはきっと私だけではなかったはず。『正直不動産2』、折り返し地点になりましたが、今後も侮れませんぞ！
第7話で永瀬と美波の恋は進展するのか？悪魔の神木の毒牙も全開！
第6話の最後に、いきなり永瀬は美波（泉里香）から、恋人になってほしいと言われましたが、明日放送される第7話ではどんな展開が待ち受けているのでしょうか？どうやら美波は、祖母に恋人と会わせる約束をしてしまったらしいのです。それで、永瀬に恋人のふりをしてほしいと頼んだのでした。ところが、永瀬が美波の祖母と会う当日に、なぜか祖母は現れません。
次回は手付金にまつわる「契約の誘引」についてのエピソードが描かれます。永瀬と月下は、孫娘のためにタワマンを購入したいという高齢女性の接客をしますが、予算的にタワマンは難しいことを伝えます。同じ頃、ミネルヴァ不動産の宿敵・神木涼真（ディーン・フジオカ）はある高齢女性客に、欠陥のあるタワマンを売りつけようとしていました。さらに花澤涼子（倉科カナ）も絡んできそう。
どうやらこの回では、神木VS永瀬に加え、ミネルヴァ不動産内での神木VS花澤の勝負も展開されそうな予感。次回7話もお見逃しなく！
文/山崎伸子
「正直不動産２」は毎週火曜日、夜10時からNHK総合にて放送
見逃し配信はNHKプラスで！（放送後、最新話が公開されます）
前回レビュー（第5回）はこちらから
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不動産仲介の存在意義とは、なんなのか？
直接取引、 地上げ、農業法人、代理権限―――
“俺は不動産屋の仕事が大好きだ!!”
海千山千の不動産業界に、永瀬の爽やかな風が今吹き荒れる…!!
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