美しい…「海のオブジェ」を、おむつや災害用トイレに使われる吸水ポリマーからつくってみた!【あそび作家/工作アーティストに教わる】

あそび作家・工作アーティストの吉田麻理子さんが、季節の植物や家にあるものを使ってカンタンにできるものづくりを教えてくれる連載です。子どもたちが身近な素材を使って楽しみながら学びにもなる、そんなあそびや工作を親子で楽しんでみませんか。

「吸水ポリマー」を使って、楽しい海のオブジェを作ろう!

「吸水ポリマー」を使って、海をテーマにしたオブジェを作ってみましょう。おむつや保冷剤に使われるこの素材は、なんと自重の約300倍もの水を吸収します!

水を吸ってむくむくとジェル状に膨らむ様子は、とても面白くて不思議です。海を感じる素材と組み合わせれば、楽しい海のオブジェができあがります。

災害用トイレにも使われる吸水ポリマー。実際に災害が起きる前にどういうものかわかっていれば、いざというときの心構えにもつながるかもしれません。

遊びながら防災意識も高まる、ちょっと特別な工作体験を楽しんでみませんか?

用意するもの

空き瓶(洗って乾かしたもの)
耐水性のオブジェ(貝・シーグラス・レジンで生き物の形をかたどったものなど)

食紅(青)
吸水ポリマー

使うもの

つまようじ
ピンセット
スプーン(プラスチック製のデザートスプーンがおすすめ)

まず準備をしよう!

1.空き瓶を用意します。大きさは好きなものを選んでください。筆者は鮭フレークが入っていた瓶を使いました。

2.瓶に入れる素材を用意します。貝やシーグラス・レジンで作った生き物など、海を感じる耐水性の物がおすすめです(レジンの生き物の作り方は、この記事の最後を見てください)。

3.吸水ポリマーを用意します。工作に使う前に観察してみましょう。塩や砂糖のように、白くサラサラとしています。小さいお子さんと工作する際は、目や口に入れないよう注意して作業を進めてください。

海のオブジェを作ってみよう!

1.瓶の首(細くなったところ)の下まで、水を入れます。

2.つまようじの先に、青い食紅をつけます。

3.つまようじの先を水の中に入れます。すると水が青色に色づきます。

4.シーグラスやレジンなど、半透明の素材を使う場合は、色水の透明度をチェックします。半透明の素材をピンセットでつまみ、色水の中に入れたときに素材がよく見えればOK。

色水の色と同化して見えなくなっていたら、色水の色が濃すぎるので、色水を少し抜き、水を足して、色を薄くします。透明度のチェックが終わったら、素材を水から出します。

5.いよいよ、吸水ポリマーを入れます。吸水ポリマーをデザートスプーン一杯分、入れてみます。

6.よく見てみると、白い吸水ポリマーが半透明のつぶつぶになり、水中でむくむくと膨らんでいく様子が観察できます。

7.吸水ポリマーが色水をすべて吸収すると、水面が固まります。スプーンで触るとプニプニとした触感です。ここまでできたら、素材を中に入れます。

水面まで固まらない場合は、吸水ポリマーを少量ずつ足して、様子を見てください。

素材を入れて、海の世界を作ろう!

1.素材をピンセットでつまみ、入れたい場所まで持っていきましょう。

2.ピンセットを上方向に引き抜くと、素材から気泡がプクプクと上がり、水中に飛び込んだように見えます。

3.他の素材も入れていきます。

4.素材がたくさんあるときは、瓶をくるくる回しながら、どの角度から見ても楽しい海の世界が広がるように、入れる場所を工夫してみましょう。

5.素材を入れ終わったら、瓶のふたをしっかりと閉めます。

6.かわいい海のオブジェが、できあがりました!

レジンの生き物の作り方

1.レジンで生き物を作る場合は、  海の生き物をかたどったシリコンモールド(シリコンの型)を使います。シリコンモールドは100円ショップなどで販売されています。

このモールドに着色済みのカラーレジン液を入れれば、着色も簡単です。肌が敏感な方や、レジンによるアレルギーが心配な方は、ビニール手袋を着用してください。

2.レジンがしっかりと固まるまで、ライトで照射します。レジン液は種類によって硬化に必要なライト(UVまたはLED)が異なります。パッケージを確認し、対応するライトをご用意ください。

UVライトを持っていない場合は、日当たりの良い場所に30-60分ほど置き、太陽光の紫外線で固めることもできます。

3.モールドから取り出して、ペタペタしていなければ、レジンの生き物のできあがりです。

遊びの注意点

吸水ポリマーは、目に入ったり、誤飲・誤食したりすると、炎症や窒息などの危険があります。安全管理には十分注意して、大人が見ている場所で使用してください。

吸水ポリマーを排水口やトイレに流すと、排水管を詰まらせる恐れがあります。手や肌についた場合は、まずキッチンペーパーなどで拭いてから水で洗いましょう。また、水を含んだ吸水ポリマーを捨てる場合は、ビニール袋に入れ燃えるゴミとして廃棄してください。

材料の購入について

・貝やシーグラス
海で拾った物や、お土産屋さんで買ったものも、もちろん使うことができます。100円ショップやネット通販でも購入が可能です。

・吸水ポリマー
100円ショップやホームセンター、ネット通販で購入が可能です。

・レジン液やシリコンモールド、UV・LEDライト
100円ショップやネット通販で購入が可能です。

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記事監修

吉田麻理子 あそび作家・工作アーティスト・内面探究ワークデザイナー

慶應義塾大学総合政策学部卒業。リクルートライフスタイルにて企画職として勤務し、広告制作・講座運営に関わる。その経験を活かし、身近な素材から子どもも大人も夢中になれるあそびや工作を生み出し伝える活動を行っている。「つくる・えがく×内面探究」をテーマに、自分らしさを表現できる体験や、感性に触れる時間を大切にしている。保育・教育系の雑誌やWeb連載・親子向けワークショップなど幅広く活動中。2児の母。

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