目次
アスリートを支えるうえで、もっとも大切だと思うことは
美馬アンナさんは、千葉ロッテマリーンズの美馬学投手と2014年に結婚されています。
また、2019年10月には、長男を出産。
取材の日、一緒に来てもらったところ、アンパンマンが大好き!ということで、「ベビーブック」を夢中で読んだり、スタジオを元気いっぱいに走り回ったりしていました♪
それにしても、育児と家事、仕事だけでも大変なところに、アスリート選手の夫のサポートとなるといったいどんな生活なのでしょうか。
Q. アスリートを支えるうえで、もっとも大切だと思うことは?
※以下「 」内、美馬アンナさん談話
「どんなときも変わらないことです!
彼がケガをしてしまったときも、結果がついてこないときも、一番大変なのは彼、ということを理解しながら、私はいつも変わらないというスタンスを保って過ごしています。
もしも、私が彼の世界にのめり込んでしまうと、彼も疲れちゃうし、私も疲れちゃうと思うんですよね……。そうなると、いい夫婦関係を築けないと思うからです」
Q. アンナさん自身が落ち込むときは、どうされているのですか?
「もちろん、私も落ち込むときはあります。子育てや仕事でうまくいかないときとか……。
ただ、私たちって夫婦でありながら、なんでも話せる親友みたいな関係なんですよね。
子どもが寝てから、夫婦の時間を取るのではなく、日常会話の中でも悩みを相談することができちゃうので、お互いにいいアドバイスがスッと出るような気がします」
Q. 口論(夫婦ゲンカ)になることもありますか?
「口論になること……ないですね。
私が一人でプンプン怒っていても、夫にとってはなんでそんなに怒るのかよく分からないという感じなんですよね。彼は、常に冷静で、今日は機嫌が悪いという日もなく……。
彼のスゴイところは、自分がどんなに辛い時期であっても家庭に持ち込まないところです。
自分はこんなに辛いのに、自分はこんなに努力しているのに、などとは言ったことがないですし、試合で投げる前日もピリピリすることがないので、彼が野球選手であることをときどき忘れちゃうくらい(笑)。
スポーツ選手という仕事にはついていますが、私から見ると、男性というか、パートナーというか、友だちという感じなんですよね」
アスリートフードマイスターの資格の活用法は?
アスリートフードマイスターの資格を取得されている美馬アンナさん。どのように資格を活かしているのでしょうか。
Q. アスリートフードマイスターの資格を生かして献立を考えているのですか?
「正直に話しますと、アスリートフードマイスターの資格を基に日々の献立を考えたことはあまりないかもしれません。
彼自身のコンディションや気持ちを優先していますし、チームに常駐してくださっている栄養士さんや、私の知り合いの栄養士さんにアドバイスをいただきながら考えています。
例えば、彼は小麦を消化しづらい体質と言われました(日本人に多いようです)。パスタやパンをたくさん食べるとお腹を下すこともあるようなので、気を付けるようになりました。
また、試合の2日前くらいから牛肉を食べない方がいいとも言われました。牛肉は消化しにくく、脂が強めなので、お腹を下しやすくなるそうです。
お腹を下すと下半身に力が入らなくなり、投球フォームが崩れ変なところに力が入ってしまいます。そうなると、ケガをする危険へつながると栄養士さんから教わりました」
試合前の実際の食事メニューは?
では、実際の食事はどのような献立を立てているのでしょうか。
Q. 試合前日のメニューを教えてください。
「試合前日は、鶏肉料理が多いです。というのも、彼の場合は、5年前くらいから『試合の2日前くらいからは鶏肉が食べたい』というようになったのです。鶏肉を食べた日のほうが調子が良かったみたいで。
献立としては、お肉の量より野菜を多くするようにしています。野菜はスープにたっぷり入れるときも。
献立は先まで立てず『明日は何が食べたい?』とその時の気分を聞いています。彼が食べたいもの、好むものに寄り添いながら、私も食べたいものを組み合わせて考えている感じです」
Q. 試合当日の朝のメニューは?
「日本人は、魚とか和定食が身体にあっているそうなんです。
なので、試合の当日の朝は、絶対に「鮭定食」にしています。焼き鮭にお味噌汁にご飯に納豆にサラダに、という感じでしょうか」
Q. 美馬投手の好きなメニューは?
「チキンスープですかね。
冷蔵庫にある野菜を何でも入れて、鶏ガラスープの素と鶏の手羽元を入れて煮込むだけ。お肉がホロホロになって野菜も形がなくなってしまうんですが、美味しいんですよね。
『スープでお店を出せるよね』と言われるくらい、美馬っちは褒めてくれます。
私からしてみたら、冷蔵庫の整理みたいなメニューなんですがね(笑)。
スープ系は得意で、良く作りますよ。
スープが余れば、翌日はカレールウを足してカレーにしたり、ショートパスタ入れてアレンジしたり。どちらかというと、品数よりも次の日も食べられるメニューかとか、冷めても美味しいかとかを重視しています。
特にスープは、アレンジがきくので、料理を作る時間がない人にもおすすめですよ! 小さい子どもも食べられますしね。うちの場合、子どものために別メニューを作らず、大人と同じものを食べていることが多いです」
参考にしているレシピや利用している宅配は?
アンナさんが、料理を作るときに参考にしているものも教えてもらえますか。
Q. 料理で参考にするものは?
「クックパッドも見ますし、スーパーに置いてある紙のレシピなどももらって来て、作ります! 旬の食材のレシピが広がるので……」
Q.宅配サービスも利用しているのですか?
「「PickGo(ピックゴー)」をときどき利用しています。欲しいものを当日届けてくれる配送マッチングサービスなんです。
鮮度が分かる行きつけのスーパーに行ってもらえますし、ケーキ屋さんなどへも代行で取りに行ってもらえるので便利で。
小さい子を連れて、重い荷物を買い回らなくてもよいので、助かっています」
アスリートの食で大事だと思う2つのこと
最後に、スポーツを熱心にされているお子さんがいるHugKum読者へメッセージをもらいました!
Q. アスリートの食で大事だと思うことを教えてください。
食でストレスをためないこと!
「これは、本当に大切だと思います。もし、お子さんが食べたい!と言ったら、食べさせてあげたほうがいいと思います。
彼は大好きなお酒を止めたら、かえって調子が悪くなったことがあったので、シーズン中もお酒を飲んでいます。試合前日だけは止めていますが。
コンビニのから揚げも大好きですよ(笑)。
体質に合わない食べものを知ること
2つめは、夫や息子の体調に合っていないもの、お腹を下しやすいものは何かを観察することです。『●●を食べた後はお腹がゆるくなった』ということをコミュニケーションの一環として聞いておき、親としてケガをしない身体を考えてあげることが良いと思います」
笑顔を絶やさず、気さくに話してくれたアンナさん。プロ野球選手の夫への食事も誰もが参考になる考え方でした。皆さんもぜひ参考にしてみてくださいね。
プロフィール
美馬アンナ
1987年7月9日生まれ。神奈川県出身。夫はプロ野球「千葉ロッテマリーンズ」美馬学投手、1児の母。子役としてデビューし、現在はCM・広告、ミュージカル・舞台、映画、TVなど多方面で活躍している。2021年に念願のアパレルブランド「RITA select」を立ち上げる。レディバード所属。
公式Instagram:mima_79_anna
撮影/五十嵐美弥(小学館) 文・構成/HugKum編集部