【中学受験ママパパ意識調査】志望校選びは「子どもの意見」や「距離」を重視。75%が受験について夫婦で相談

中学受験を考えるにあたって、志望校の設定は最重要事項。また、そのための塾通いや勉強のモチベーションなど、親が関わることは非常に多いもの。今回は、そんなママ・パパの意識を徹底的に調査しました。

中学受験に関するママパパ意識調査

子どもが高学年になってくると頭をかすめるのが「中学受験」。受けようかどうしようか、はたまたどこを受けるのか、どのように勉強するのかなど、知りたいことはてんこ盛り。

中学受験に関するアンケートを実施!

そこで今回は2月19日に行われた中学受験に関するオンライン講演会「親子で乗り越える中学受験必笑法&最新受験事情」を受講した保護者273名の方に中学受験に関する意識調査を実施しました。

オンラインセミナーの内容はこちらをチェック!

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受験情報はどこから仕入れる?

中学受験の情報については、誰もが受験するものではないため、情報が豊富に揃うという状況にはなかなかありません。では、どんな形で情報の収集をしているのかを具体的に聞いてみました。

結果は、圧倒的に多いのはインターネットという回答。自分を知られることなく、不特定多数の人の意見やおすすめを知ることができるので参考にしやすいですよね。塾や学校のサイトもあるので比較して調べやすいのもメリット。

インターネットで情報収集する保護者の方が多数

次に多いのは通っている塾。中学受験のエキスパートである塾には徹底的に頼りたいもの。最新の知見から学校選び、勉強方法など間違いのない情報を知ることができるのがいいところ。

3位は保護者同士の口コミ。中学受験をさせる親御さん同士がお友達であれば、それぞれに情報交換ができることも。自分が行っていない学校見学などの情報を知れたり、公開テストの受け方など、地域に根ざした具体的な情報交換ができますよね。

4位、5位には、中学受験について書かれたものや、教育雑誌などの書籍が挙がってきました。それぞれの中学受験の考え方に特化されていたり、受験を成功させるテクニックなど、興味のある分野に適した情報を手に入れるのにおすすめ。

他には著名人のSNSというのも挙がってきました。今や、同じ受験年の親御さんたちがSNSで情報交換をしていることもあり、さまざまな中学受験に詳しい著名人もSNSで受験情報を発信しています。時期に即したリアルな情報が分かることもあり、自分が気に入る著名人をフォローしているという人も多いはず。

中学受験、志望校は決めている?

中学受験をすると決めたら、まずは志望校を一つ二つは決めたいところ。どのくらいの人がすでに志望校を決めているのか聞いてみました。

今回のアンケート調査は2月に実施し、現5年生が多かったため、志望校を決めているかどうかはほぼ半々という結果に。難関校であるほど志望する人は多く、その他の学校については候補もたくさんあるがためにまだ決めきれていないという人が多いように感じられます。

志望校を選んだ理由は?

では、志望校を選んだポイントを聞いてみました。まだ迷っているという人はぜひ参考にして、重視する点を決めてみて。

志望校を選んだ理由は?

子どもが気に入った

一番多かったのは、学校見学や文化祭へ実際に足を運び、子どもが気に入ったところが志望校になったという声。生徒が楽しそうでいきいきしているか、などが分かると自分が通っているイメージがしやすいですよね。また、コロナ禍で実際に行くことができない場合には、学校のWebサイトを見て決めたというパターンも。それぞれの学校ごとに差別化しているので、雰囲気を感じるのにもぴったり。

自由な校風が息子に合っているのと奇術部という部活に息子が入部したいため。 [女性]
文化祭に行った時、生徒が生き生きとしていたから [男性]

家からの近さ

6年間通うところなので、家から近い・通いやすいというところを重視している人も多いよう。通える範囲は1時間程度までと言われることが多いですが、起床時間、お弁当を作る親の時間などを考えても近いに越したことはないですよね。また、災害時に歩いて帰れる距離、というように考える人も。

自宅から近く、評判もよい [女性]

校風

親としてはしっかりチェックしたいのが、どんな校風でどんな教育内容なのかということ。まず、校風に関しては、自立心を養うのびのびとした校風と、逆に面倒見がいい管理型の学校の大きく2パターンに分けられます。自分の子どもの性格を考えながら見定めるのがポイント。

自律的な校風 [男性]

教育内容

教育内容については、学校ごとにそれぞれの特色を持っていることがほとんど。いくつか例をあげると、グローバル教育で英語だけの授業を増やしたり必修の海外研修があるところや、ICTを活用した授業、企業へのインターンで働くイメージを描かせるところ、医師になるための専門コースなど、自分の興味の幅を広げ、卒業してからの糧になるような新しい取り組みをしているところが多くあります。

新しい事を沢山経験させてくれるカリキュラムを用意している。 [女性]
面倒見が良く、魅力的なプログラムが豊富に用意されているから [男性]

進学実績

大学への進学実績を気にする人もやはり多いよう。つい、受験する中学の偏差値を気にしがちですが、高校からの出口の進学先もチェックすることが必要。希望の大学へ行ける可能性が高いのかは気にしたいところです。

大学合格実績 [男性]
大学の進学実績、友人の子供が通っているので教えてもらったりした [男性]

 

また、やはり人気があるのが、大学の付属校。受験が1回で済むこともあり、大学まで伸び伸びとした学生生活を送って欲しいと考える親御さんは多いよう。6年生の段階で行きたい大学が決まっている場合には、選択肢の一つになりますよね。

大学まで伸び伸びと学校生活を楽しんでほしい [女性]

子どもの学習モチベーションはある?

さて、受験勉強をする上で大切になってくるのが、子どもの学習モチベーション。周りの子がどんななのか気になる親御さんも多いはず。

僅差ではありますが、モチベーションが「ある」という回答が55%、「ない」という回答が45%という結果に。まだ現5年生が多い中で、モチベーションの高い子の方が多いのは、立派な結果なのでは。逆にモチベーションがないと答えた人はちょっと焦ってしまうかも。

子どもが前向きに通塾するために気をつけていることは?

では、子どもの勉強モチベーションを上げることにも大きく関わってくる、塾に前向きに通うために親が気をつけている点を聞いてみました。こんな方法があるのか、と参考にしたいポイントもあるはず。

子どものモチベーションを維持する秘訣は?

前向きに励ます

まずは励まし、褒めるという声が多く挙がりました。塾に行くのにも気持ちよく出かけられるように、どんなことがあっても笑顔で送り出すという人も。親が前向きだと、子どもも自然と前を向いて頑張れるようになりますよね。また、できない教科ではなく、得意教科を褒めるという声も。なるべく褒めるポイントを見つけたいところ。

少しずつでも自信をかんじられるように声がけなどをしています。 [女性]

頭ごなしに叱らない

結果を叱らない事も大切

普段の勉強姿勢やテストの結果などを見ると、つい叱ったり怒ってしまう人も少なくないのでは。これでは一気に子どもの気分も後ろ向きに。また浮き沈みのあるテスト結果で親が一気一憂してしまうことも。子どもは必要以上に親の反応を気にしているので、テストでできたところは褒めつつ、できていなかったところは文句を言わずにしっかり復習することに徹するのがいいよう。

成績が下がっても責めるようなことは言わない。 [女性]
ネガティブな言葉をなるべく使わない [男性]
追い込まないこと、メンタルが弱いので点数のことは触れないでいます。 [女性]

食事と睡眠時間をしっかりとる

まず、子どものモチベーションを支えるのは健康であること。きちんとした生活サイクルを心がけることが大切で、食事は3食、または間食を含めてしっかり食べさせ、早寝早起きで十分な睡眠時間をとるのは基本条件。体調が整うとモチベーションをアップさせることにもつながります。

食事と睡眠をしっかりとらせる事 [女性]
生活にメリハリをつけるようにしています。 [男性]

楽しい時間だと実感させる

塾に通うことで日々新しい知識を得てくることが楽しいと感じさせることも大切なよう。そのためには、今日は何を習ったの? と興味深く聞いてあげるのもポイント。そして、塾の先生や塾のいいところを伝えてあげるという人も。塾が楽しいとダイレクトに感じられるようにするのも親の役割ですよね。

授業の楽しさや、知らなかったことを知る面白さを、日々つたえるようにしている [男性]

塾での楽しかった出来事などを聞き、楽しいイメージの場所として意識付ける。新しくお友達になった子の話を聞く。勉強の話は聞きすぎないようにする。 [女性]

ご褒美をあげる

塾のお弁当は好きなおかずに

勉強が楽しくなるような可愛いキャラなどの好きな文房具を揃えてあげるという人も。また、お弁当は好みのものを聞いた上で作るといった工夫や、本が好きなので行き帰り用に読みたい本を渡すというアイディアも。テストの点が上がったら好きなものを買ってあげるなど、まだまだ子どもなので、ご褒美作戦は有効なようです。

送迎の時間やお弁当など希望はできるだけ叶える [女性]

子どもの勉強や受験について夫婦で相談している人は7.5割

中学受験は子どもの人生に大きな影響を及ぼすもの。家族のあり方も場合によっては変わってきますよね。そんな受験や具体的な勉強方法について、夫婦できちんと相談している人はどのくらいいるのでしょう?

アンケート結果では、1/4を占める75%の人が夫婦で相談していると回答。逆にしていないという人は25%でした。

やはり、夫婦での相談は欠かせないようですね。まず気にしたいのがお金の面。日々の塾の授業や季節講習の受講料はかなり高額になりがち。また、入試自体の受験料も何校も受ける場合には欠かせないもの。

教育方針は夫婦で相談しながら

また、受験勉強の方法についても、塾選びに始まり、どのように子どもに関わっていくかが課題。夫婦の間でも得意・不得意科目があるはずなので、分担して教えたり、日々の勉強をどのように進めるのかを相談するという人も多いはず。

子ども主体に考えるのが必須

子ども主体で中学受験を前向きに考えよう

モチベーションを上げるためには、子どもが魅力的に感じる志望校の設定や、塾に行くのが楽しいという前向きな気持ちを親が徹底してサポートしてあげるべき。子どもの気持ちを尊重しながら、楽しく受験勉強ができるといいですね。

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