【273名の保護者に聞いた中学受験アンケート】早稲アカ、サピ、日能研が3大人気。塾選びの決め手、子どもの勉強への悩みは?

小学校高学年になると、頭をチラつかせるのが中学受験。どうしようかと考えている人も多いのでは。今回、HugKumが実施した中学受験セミナー参加者のアンケートをもとに、中学受験についてのリアルな声をまとめました。

中学受験に関する「オンラインセミナー」参加者にアンケートを実施!

HugKumでは、2月19日に教育ジャーナリスト・おおたとしまささんと花まるグループ スクールFC代表・松島伸浩さんにご登壇いただき、中学受験に関するオンライン講演会「親子で乗り越える中学受験必笑法&最新受験事情」を開催。セミナーご応募いただいた保護者の中から273名の方にアンケート調査を実施し、中学受験の考えやお悩みを教えていただきました。

セミナー参加者は小学5年生の保護者が最多

まずは今回のセミナーへ参加をし、アンケートに答えてくださった方のお子さんの年齢を聞いてみました。

2月に実施したセミナーということで、来年度の受験を控えた現5年生の親御さんが多い結果に。次に塾へ入るか具体的に検討している親御さんの多い、4年生、3年生と続きました。

オンラインセミナーの内容はこちらをチェック!

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お子さんの中学受験についてどう考えている?

では、お子さんの中学受験については、みなさんどのように考えているのか、受験をするかしないかで教えてもらいました。

結果は、66%と約7割の人がすでに受験をすると回答。中学受験セミナーの受講者ということもあり、圧倒的多数を占めることが分かります。また、検討中という人は32%とこちらも約1/3ほどを占めました。

約7割の子どもがすでに塾に通っている

次に、受験をするという人が多い中、お子さんがすでに塾に通われているかどうかも聞いてみました。

約7割の子が塾に通っていることが分かりました。受験をするという回答とほぼ同じ割合になりますね。やはり、中学受験には塾通いが必須と言えそうです。

中学受験の塾はどこに通っている?

これから塾を考えているご家庭は数ある塾の中からどう選ぶか悩みどころですよね。そこで、現在どこの塾に通っているのかを聞きました。1位の早稲田アカデミー、2位の日能研、3位のSAPIXは1票差ずつで、ほぼ同率の結果に。

人気の塾TOP5は?

1位 早稲田アカデミー(29票)

全国でも校舎数多いのが人気のポイント。家から近い校舎があるという人も多いはず。また、指導方針は熱血で知られ、「合格」と書かれたハチマキを巻いた勉強合宿は知っている人も多いのでは。私語のない授業で、集中して学ぶことができます。教材は、四谷大塚の予習シリーズを中心に独自の教科書も使用。宿題も多く、子どもをしっかりと鍛えてくれます。

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2位 日能研(28票)

中学受験専門の塾。電車の中の広告できっと目にした人も多い、「シカクい頭をマルく」がキャッチコピー。そのため、型通りの受験勉強ではなく、講師と子どもが積極的に対話をすることで、子どもの主体性を引き出していくのが特徴です。日能研の教材はすべてオリジナル。また、公開テストも実施しているため、全国での自分の立ち位置が分かりやすいのがメリット。

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3位 SAPIX(27票)

超難関校への合格実績が圧倒的に多い塾。入学者の半数以上がSAPIX生だったなんていうことも珍しくないほど。復習主義となっているので、毎回の授業で初めてその日のプリント教材を渡され、講師と生徒たちが意見を交わしながら進めていきます。そのため、毎日のプリント整理は親の腕の見せ所とも言われています。また、難関校への志望者が多いため、公開テストでの偏差値は他塾よりも10ポイント程度低く出るのも特徴。

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4位 四谷大塚(18票)

中学受験専門の老舗大手受験塾と言える四谷大塚。オリジナルの教材「予習シリーズ」は、誰でも購入できるので、四谷大塚と関係のない塾でも使っていることが多い有名教材。毎週のテストでそれまでの授業の内容の定着を、5週に一度の公開テストでクラス分けが行われるのが特徴。公開テストの偏差値は、受験業界の中で一番に参考にされるほどなので、自分の立ち位置が分かりやすく、また、合不合判定テストという志望校判定テストも多くの中学受験者が受けています。

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5位 栄光ゼミナール(9票)

生徒1人1人にしっかり目が届く10人程度の少人数授業が特徴。それぞれの子の得意・苦手分野をしっかり把握することで、的確に指導をする方針です。また、「公立中高一貫校」コースがあり、適性検査対策ができるのも選ばれるポイント。適正検査には作文があるので、通常の4教科受験とは大きく変わり、実績のある栄光の授業を受けたいという人は多いもの。

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関西圏では浜学園も人気

また、ランキングには入らなかったものの、関西エリアでは浜学園も人気。超難関中学への合格者数が多いところが最大の特徴。「常在戦場」という標語から、熱血授業のほどが伺えます。講師陣は、塾生によるアンケートで低評価だった場合、授業から外されることもあり、しっかりとした授業が保証されています。また、出された宿題に対するWeb解説があり、自宅で分からない問題もしっかりフォローされるのもポイント。

塾を選んだ理由は?

おそらく、みんなが悩む塾選び。数ある塾の中から、どんな点を理由に通う塾を選んだのか具体的に教えてもらいました。

「通いやすさ」は重要ポイント!

家からの近さ

塾での勉強が長時間かつ、学年が上がると夜遅くなることもしばしば。そのため、なるべく通塾時間を短くしたいと、家の近くの塾を重視して選ぶ人が一番多いようです。その分、家での勉強に充てられるというのもメリットですね。

家から一番近く、友達が通っていて、子供が通いたいと言ったから。 [女性]
家から近く、子どもだけで通塾可能だったから [女性]

子どもに合っている

長く、密接に通う所なので、子どもに合っているかも重視している人が多い結果に。楽しく学べる環境か、子どもの雰囲気に近いかなどは、体験授業などを通じてチェックしたりできるはず。子どもがここに行きたいと言ったので、という回答もありました。

子供が気に入ったから [男性]
テキストと授業の進行の仕方が子供に合っていると思ったから。 [女性]

合格実績・ネームバリュー

合格実績がいいところや、ネームバリューのある大手塾などは選びやすいポイントですね。いくつかで悩んだら、とりあえず、難関校への実績のいいところ、と考える人も多いのでは。

合格実績が良いから [男性]
家から近い大手進学塾だった [女性]

指導方針や特徴

少人数制でしっかりチェックしてくれたり、公立一貫校対策ができたりと、その塾ならではの特徴があるのも大きなポイント。塾の指導理念などもそれぞれにあるので、選ぶ基準になりますよね。

集団塾だが、比較的に手厚くみていただける。 [女性]
先生方がとても熱心で、先生が子供の成績を把握しタイミングよく声を掛けて下さるので。 [女性]

習いごとと塾を並行している?

塾に通う前から何かしらの習い事をしている子は多いと思いますが、塾に通いながらも習い事をしている子がどのくらいいるのか聞いてみました。

結果は、約70%の子が塾以外にも習い事をしていると回答。塾で忙しくなってくると、習い事を辞めてしまう子が多いイメージがありますが、今回一番多かった現5年生の段階であれば、まだ続けているという子が多い結果になったのでは。

水泳などスポーツ系の習いごとを続けている子が多数

習い事の内容については、水泳や体操、バレエなどの運動系が非常に多い結果に。人気の英会話やそろばんを習っている子も。勉強の合間に体を動かすことでバランスを取っていたり、いつもとは違う頭の使い方をしながらも、受験勉強にも、受験後にも役立つ勉強系を続ける子が多いのではと感じられます。

水泳・サッカー 週1 [男性]
水泳、ピアノ、英語 各週1回 [女性]
そろばん週二回、スイミング週一回 [男性]

また習い事の頻度としては、週に1回という子が一番多かったのですが、ひとつの習い事を週3、複数の習い事で週3〜4という子も。塾も合わせると、毎日何かしらに通っているというアクティブなパターンと言えそうです。

子どもの学習について悩んでいること

塾に通っていると悩むことも少なからずあるようです。どんなことに悩んでいるのか、いくつか項目が挙がってきました。

本人のモチベーションの維持が課題

本人のやる気がない

子どもにとって、受験は先のことと思いがち。いい学校に行きたいという希望は持ちながらも、実際に勉強をするとなると別モノ。ついだらけてしまったり、テレビやゲームなど、他の誘惑に負けてしまうことも。好きな教科はしっかりできるものの、苦手な教科は手をつけたがらないという回答も挙がりました。どのようにしたらモチベーションを上げられるのか悩む人は多いようです。

ゲームの誘惑。お友達からの遊びの誘い。 友達と外で遊び回るのが好きな子なので、塾へ行く時間ギリギリまで遊んでいる。 もう本気で勉強に向き合わないといけないのではないか、度々ケンカになる。 [女性]

気分が乗らない、問題を見てわからない、とやる気がゼロ。 [女性]

志望校が決まらない

学校選びも受験をする中で大きな悩みのひとつに。何となくの第一志望の学校があったとしても、実際に子どもに合う学校なのかは分からないという人は多いよう。また、他に併願する学校が見つからない、どんな学校があるのか分からないという意見も。特にこのコロナ禍で学校見学に思うように行けないという人も多く、パンフレットだけで行きたい学校を見つけるのは難しいところです。

志望校までの偏差値がまだ足りないが、無理は出来ない。うまくバランスをとりながら希望を叶える難しさ。 [男性]

成績が上がらない

塾には通っているものの、なかなか子どもの成績が上がらないと困っている人もたくさんいました。特に、国語の読解力が身につかない、暗記ものが苦手という声は多く挙がり、普段の勉強はできているはずなのに、テストの点数が上がらないという意見や、何を分かっていて何が分からないかを自分で把握できていないという場合も。成績が良い時と悪い時との浮き沈みがあるという声も多く挙がりました。

勉強はしているものの、成績につながってこない。 一日どのくらい勉強したら良いのか悩みます。 [女性]

親のサポートが大変

親がどれだけ勉強に関わるか悩んでいる人も多いよう。どのくらい勉強に関与したらいいものか、また勉強を教えられないという場合も。早めの反抗期に差し掛かる子も少なくないため、家での勉強でケンカになってしまうという声も目立ちました。フルタイム共働きの家も多く、子どもに自主的に勉強させるのが難しいという人も多いようです。

共働きなので家での学習に寄り添う時間がない [女性]

先生からは親は子供に寄り添って欲しいと言われています。 こちらからは先生にはやる気スイッチを子供に与えて欲しいのですが、、。 [女性]

中学受験はさまざまな声を参考にして

中学受験をするにあたってのリアルな声を聞いてきました。 塾選びに始まり、勉強をさせる際の迷いなど、なかなかうまく進むことは少なく、多くの親御さんが壁にぶつかっているようです。いろいろな人の口コミや、中学受験について書かれた記事などを参考に、気持ちのいい中学受験を目指したいですね。

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文・構成/松川 麗

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