
今回、編集長が訪れたのは、三重県にある鈴鹿サーキットパーク。ここは、子どもたちがさまざまな乗り物を「自分で操る」体験を通して、「楽しくチャレンジし、成長」できることを大切にしているモビリティのテーマパークです。
乗り物を楽しむだけで終わらず、挑戦する過程や「できたっ!」という達成感を積み重ねられるよう、アトラクションやライセンスカードなどにも工夫がちりばめられています。子ども自身が自分で挑戦し、やりとげる体験ができる設計が随所にあり、親は見守る立場として、子どもの成長をそばで感じられるのも、このパークならではの魅力です。
目次
遊びの中に“成長”のヒントが!編集長が実際に見て感じた、また来たくなる3つの魅力

今回体験してくれたのは9歳のシュンくんと4歳のセイくん兄弟。実際に子どもたちが体験する様子を見て感じたのは、どのアトラクションにも「楽しい」だけで終わらせない工夫があること。子どもが自分で考え、挑戦し、「できたっ!」を積み重ねていけるような仕掛けが随所にありました。
一度体験したあとでも、「次はどこに挑戦しよう?」と“次の目標”が生まれやすい設計になっている点も、再来場したくなる理由のひとつ。ここからは、編集長が特に「ここはいいな」と感じたポイントを紹介します。
① ひとりで挑戦するから、自信につながる
「キッズバイク トレーニング」

「キッズバイク トレーニング」は、子どもが自分の力で本格的なバイクを操作する体験ができるアトラクションです。アトラクションは親から離れて子どもだけで挑戦するスタイルで、保護者は柵の外から見守ります。
プロテクターの装着も、スタッフのサポートを受けながらなるべく子ども自身で行う仕組み。最初は少し緊張した様子でも、自分で準備をしてコースに向かう姿からは、自然と“自分でやってみよう”という気持ちが育っているように感じられました。

本物のバイクと同様に、アクセルとブレーキがありますが、はじめにスタッフが基本の操作方法をていねいに教えてくれるため、初めてでも安心して挑戦できます。

最初は止まる・曲がるといった操作のおぼつかなさにドキドキ。バランスを崩し、ふたりとも何度も転んでしまいましたが、すぐに起き上がり、次の挑戦へ。走行中に転んでもクッション素材のコースで安心設計になっているので、親も見守りやすい環境です。練習したあとは1分半、本番コースを自由に走ることができます。

練習やチャレンジを重ねるうちに、だんだんコツをつかみ、楽しそうにコースを走れるようになる姿も見られました。補助輪なしで自転車に乗れる3歳から体験できるため、この日のために練習をしてきたセイくんは、「自転車を頑張って練習してきたからバイクにも乗れたよ!」と、うれしそうに話してくれました。こうした小さな成功体験の積み重ねが、「できたっ!」という自信につながっていくのだと感じました。

クリアすると「A級ライセンスカード」という“成長の証”をもらえるのもうれしいポイント。カードを受け取った子どもたちは、どこか誇らしげな表情。このA級ライセンスを持っていると、補助輪なしの自転車に乗れる子どもであれば、本来は小学3年生以上が対象の「モトファイター」は6歳から、「アクロバイク」は小学1年生から挑戦することができます。
前回は難しかったことに、次の来場時に再チャレンジできるのも、鈴鹿サーキットパークのアトラクションならではの楽しみ方のひとつです。
※1人で利用可能
※補助輪のない自転車に乗れる3歳以上~小学生まで
「アクロバイク」

キッズバイクトレーニングでバイクの基本をつかんだあと、お兄ちゃんのシュンくんが挑戦したのは「アクロバイク」。オフロードコースを走るモトクロス風のバイクで、ブロックタイヤやサスペンションが衝撃を吸収しながら、デコボコのコースを2分半走ります。
最初は少し緊張した様子でしたが、走り出すとスピード感のあるコースに夢中に。スピードは自分で調整でき、スタッフが走るときのポイントを教えてくれるので、初めてでも安心して挑戦できます。

1周目では転んでしまう場面もありましたが、アドバイスを受けながら走るうちにコツをつかみ、2周目以降はしっかり完走。小さな起伏を越えながら自分のペースで走る姿は、とても頼もしく見えました。夢中になって走るうちに、最初の不安もすっかり忘れてしまったようです。
キッズバイクトレーニングで「乗れるようになる」体験をしたあとに、さらにレベルアップしたバイクに挑戦できるのも鈴鹿サーキットパークならではの楽しさです。
※1人で利用可能
※「キッズバイク トレーニング」でA級ライセンスを取得した小学1年生以上または補助輪のない自転車に乗れる小学3年生以上
② 親が“先生”になる体験で、学びが日常につながる
「コチラドライビングスクール」

「コチラドライビングスクール」は、親が隣に座りながら、子どもと一緒に交通ルールやマナーを学べるアトラクションです。信号や標識を確認しながら運転する体験を通して、遊びの中で“ルールを守る”感覚が自然と身についていきます。

「ここは止まろうね」「周りをよく見てみようか」と声をかけながら進むことで、親子の会話も増えるのが印象的でした。街で見かけたことのある標識を指さしながら、「これはどういう意味かな?」と一緒に考える場面も。普段の生活ではつい注意するだけになりがちですが、同じ目線で体験することで、子ども自身が考えるきっかけにもつながります。

さらに、走行結果のポイントによって普通免許証・ゴールド免許証・プラチナ免許証がもらえる仕組みになっているのも特徴。「次はもっと上の免許を取りたい!」と、楽しみながらレベルアップに挑戦したくなる工夫がされています。
体験を通して身についた意識は、帰り道や日常の移動シーンでも役立ちます。遊びながら学べる時間が、親子の“共通の学び”になると感じました。遊びの中で得た学びが、日常の行動につながっていく点も、このアトラクションの魅力です。
※1人すわりができる0歳から
※中学生以上の付き添いが必要:1人すわりできる0-4歳
※ 1人で利用可能:5歳以上
③いっしょに取り組むから、協力する力が育つ
「プッチグランプリ」

「プッチグランプリ」は、1人乗り、または2人乗りの車を同時に走らせ、タイムアタックに挑戦するアトラクション。親子で2人乗りにした場合は、ハンドル操作や進み方を声に出して伝え合いながら進むことで、自然と“協力する”場面が生まれます。
コースにはいくつかのポイントがあり、例えば茶色い部分に入るとスピードが落ちてしまう「コースアウト」や、左右どちらに進むかを判断するシグナルなど、走りながら状況を確認することも大切。2人で「こっちだよ!」「今だね!」と声をかけ合いながら進むのも、このアトラクションの面白さです。

さらに、2人で挑戦するとスピードアップボタンを同時に押して加速する“スーパースピードアップ”にもチャレンジできます。今回編集長とセイくんが乗った車でチャレンジしましたが、タイミングを合わせて成功するとスピードアップを維持したまま走らせることができ、思わず熱中してしまいました。
思うように進めないときも、「次はこうしてみよう」と相談しながらチャレンジする姿が印象的でした。うまくいったときの達成感を一緒に味わえるのも、親子で一緒に取り組むからこその楽しさです。

走行タイムによってライセンスがもらえる仕組みになっているので、「次はもっと速く走ろう!」と何度も挑戦したくなる工夫も。勝ち負けだけで終わらず、過程を共有する体験が、相手を思いやる気持ちやチームワークにつながっていくように感じました。家族やきょうだいで楽しめるアトラクションのひとつです。
※3歳から
※中学生以上の付き添いが必要:3-6歳の未就学児
※ 1人で利用可能:小学1年生以上
成長の「証」が形に残るライセンスカードもうれしい

鈴鹿サーキットパークでは、アトラクションごとに設定されたミッションに挑戦し、条件をクリアすると「ライセンスカード」をもらえる仕組みがあります。同じアトラクションでも挑戦内容によってカードの種類が変わるため、「次はこのカードを取りたい」と目標を持って取り組めるのが特徴です。
1枚300円で自分の写真入りのカードが作れるので、体験の記念として残せるのもうれしいポイント。アトラクションをクリアした証が形として残ることで、子どもたちの達成感もより強く感じられるようです。
家に帰ってからもカードを見ながら「今日はここまでできたね」「次はこのカードに挑戦しよう」と親子の会話が広がります。体験がその場限りで終わらず、次に来たときの楽しみや目標につながるのも、このライセンス制度ならではの魅力です。
0~3歳も楽しめる! “はじめて”の遊び場「ぶんぶんばちひろば」

さまざまな“チャレンジできる体験”がそろっている一方で、小さな子どもが自分のペースで過ごせる場所が用意されているのも、家族で訪れやすい理由のひとつです。

「ぶんぶんばちひろば」は、0歳から3歳までの子どもが安心して過ごせる専用のプレイスペース。体の大きさや年齢に合わせて、無理なく遊べる環境が整っているのも魅力です。カラフルな遊具や迷路のようなしかけがあり、遊びながら好奇心や想像力も刺激されそう。

また、パーク内にはベビーセンターや子ども用トイレもあり、おむつ替えや授乳などが必要なときにも安心して利用できます。

ベビーセンターには授乳室やおむつ交換台のほか、調乳用のお湯が使える設備や離乳食スペース、ハイハイできるクッションスペースなども用意されているので、小さな赤ちゃん連れでもゆったり過ごせる環境が整っています。

年齢の異なるきょうだいが一緒に来園しても、それぞれに合った過ごし方ができる点も、家族連れにはうれしいポイントです。
年齢が変わるとまた別の楽しみ方ができる!遊びと学びが両立する場所

編集長が今回、実際にパークで遊んでみて感じたのは、鈴鹿サーキットパークが、子どもにとって「できたっ!」を感じる場であるだけでなく、親にとっても“わが子の成長を感じる場”になっているということ。
ほんの少し前まで難しそうだったことができるようになっていたり、自分で考えて行動する姿が見られたり。子どもたちのいろんな表情を見ることができ、一緒に出かけた時間そのものが、親子にとっての大切な思い出として積み重なっていくように感じました。
「また来たい」と思える理由は、楽しさの先に、こうした“成長の瞬間”が待っているからなのかもしれません。子どもたちが年齢を重ねて次に訪れたとき、どんな「できたっ!」に出会えるのか。その変化を楽しみに、親子でまた足を運んでみてはいかがでしょうか。
撮影/田中麻以 取材・文/やまさきけいこ