中学受験終了組の先輩ママパパのリアルな体験談にはドラマがいっぱい!
中学受験経験者の先輩ママのリアルボイスを、同じく昨年中学受験を経験したライターが取材。気をつけたいポイントや役立ったことなど、必見です!
当日、気持ちよく目覚めて、いざ試験会場へ出発するために!
▼経験者からのアドバイス
・解けない問題で重い気分にさせず、軽めの一問一答や漢字などで自信を持たせて、とにかく早く寝かせる。
・この日だけじゃないけれど、最後の最後まで健康管理。加湿器や温かいお茶を飲んで、鼻のど風邪に気を付ける。温かい具沢山のお味噌汁は万能!朝食、夕食にも。
・お弁当作りがあるから親も早く寝る。眠れなくても目をつぶって体を休ませる。
・親も子も、交通系ICカードにチャージしておくと当日慌てません。
・本人お気に入りの着やすい服、着心地の良い服の上下セットを決めておいてローテーション。
当日の持ち物、何を持たせた?
当日の持ち物は、基本的には受験票、鉛筆と消しゴム、交通費、ハンカチ・ティッシュがあれば最低限は大丈夫ですが、そのほかにも不測の事態を想定して、「うちの子ならでは」「親が考えた持っていて欲しいもの」などオリジナリティと親ゴコロあふれる物を持たせていました。
▼経験者からのアドバイス
<体調管理、心と体のケア系>
・駅から学校までが徒歩でそこそこあるので、手袋を持って行きました。とはいえ往きの電車の混雑で車内は暑いので、調整できるように。ポケットに入るカイロも持っていると安心!
・鼻血を出しやすいので、ティッシュ多め&ゴミ入れ用のビニール袋も。
・お守り類一式。湯島天神でいただいたもの、祖父母からの地元の神社のお守り、塾でもらった合格ハチマキ(裏に先生や友人からのメッセージ入り)、転がらない四角や五角(合格)鉛筆などをポーチに入れて。
・生理用品。予定とは違っても、急に来る場合も想定して。もし来そうなら予め吸水ショーツを履いてしまう手もアリ。また、「バファリンルナJ」は水なしで、しかも小学生でも飲める生理痛や頭痛の鎮痛薬なので、万が一のために、1回分持たせてました。
・酔い止め薬。乗り物が得意ではないものの、いつもと違う状況に、万が一を考えて!
<食べ物・飲み物系>
・熱すぎない、ほんのり温かいお茶を水筒に。会場に着いて席に座った時や、休み時間にホッとできるものを入れました。
・試験の合間に食べて、脳を働かせられるように、ブドウ糖がとれるラムネを持たせました。
・(受験校で飲食を禁止してないなら)試験の合間に脳への栄養となるブドウ糖をラムネで補給!
・お弁当袋にキットカットを1つ。縁起のいいメッセージを読んで、ポジティブに試験に向かってほしかったです。疲れた脳の栄養補給にもなるので。
<勉強系>
・最後の粘りで知識系のノートを見て過ごしてほしかったのですが、本人が空き時間にリラックスするために読みたいと、小説を一冊持っていきました。
・苦手な四字熟語、間違いやすい地理の用語、を抜き出してまとめた簡易ノートを、空き時間でパッと最後の確認で眺める用に。
・その日受ける学校のテストで、過去問や傾向から導いた、『気をつけることをまとめた紙』をノートに貼り、読むように伝えました。教科の順番や、時間配分で気をつけることなどです。
・机の脚がガタガタして揺れる場合に備えて、段ボールの切れ端をカバンに入れておきました。
試験の晩、夕飯は何を食べた?
▼経験者からのアドバイス
・消化が良いように、2月1日から3日は、温かい肉うどんや親子丼、焼き魚など。揚げ物、生モノは避けて、朝昼晩、必ず温かい具沢山のお味噌汁を飲ませていました。
・2月に入ると連日試験だったので、お疲れ様の気持ちを込めて、テンションの上がるような好物を作っていました。リクエストはハンバーグでしたね。温かいスープも一緒に。
・シチューも重宝しました。緊張して疲れた夜には食べやすかったようです。野菜ごろごろタイプではなく、消化のよさを考えてくたっと柔らかく食べやすくしました。
・豚の生姜焼き。生姜は体を温めたり、血行も良くするので、試験疲れの体にいい気がして。また、豚肉も疲労回復にいいので、生姜との合わせ技で元気が出るメニューですね。
・2月1日から連続で試験があり、日によって午後試験を終えて帰宅後に夕飯を考えるのは酷でした。冷凍ストックしている甘塩鮭をグリルで焼き、根菜や葉物野菜、油あげなど、1品でたっぷりの野菜のとれるお味噌汁で、ホッとするいつもの味で安心感を。
・豚汁をたっぷり作っておきました。2月1日になったとたん、こんなに気ぜわしいとは。夕飯を考えることがこんなに難しい、思考回路停止寸前だなんて思いもよらず。何かストックをしておくといいかもしれません。
午前・午後、1日2回受験の日のお昼ごはんはどうした?
▼経験者からのアドバイス
・午後受験の学校に昼食用の控室があったので、家から持参のお弁当を食べました。いつも遠足の時にリクエストされる、昆布のおにぎり、唐揚げ、卵焼き、ブロッコリーなど、子どもの好きな構成で、午前の疲れが吹き飛ぶようにテンション上げました。
・学校が近い日は、送った後に帰宅して、家事などひと通り済ませ、終了時間に合わせて迎えに行きました。家では消化のいいもの、普段のお昼ごはんを食べて、次の会場にまた送りました。
・朝の試験会場までの送りは夫にお願いし、きょうだいの登校を見届けてから、お弁当を作って終了時間までに迎えに行き、午後受験校へ移動して、一緒に控室でお弁当を食べました。おにぎりと温かい具沢山の中華風スープをスープジャーに入れて。他受験生のご家族もたくさんいて(当たり前ですが)、親の私のほうが緊張してしまいました。
・我が家は午前午後受験が続いたので、3日目ともなると午前校から午後校へ向かう乗り換え駅構内のフードコートで、好きなものを食べさせました。もちろん下調べ済みで、混雑状況も下見・計算済み。子ども自身もだんだんと試験に慣れつつも疲れも出てきていて、試験の手ごたえなどで食べる量も日々変化があったので、ちょうどいい選択でした。
子どもの試験中、何してた?
▼経験者からのアドバイス
・私自身、気疲れでよく眠れず、変な力が入って体が緊張して痛く、あちこちがガチガチに凝り、この状態ではサポートが続かないと感じ…2日目の試験の待ち時間にマッサージに。体や頭がスッと軽くなったおかげで、笑顔で子どもを労ったり、夕飯作りもその後の家事も、翌日の受験スケジュールもいつも通り明るく、乗り切れました。
・夫は試験待ちの間、学校の控室ではそわそわして落ち着かなかったらしく、近所の散策に出たそうです。有名な神社があるので、そこで合格祈願をしたり、深呼吸して学校の控室に戻ったとか。
・1月前受け校の受験では、最寄り駅周辺はどこも受験生の親でいっぱいでカフェ難民に。コワーキングスペースを時間単位で借りて仕事をして過ごしました。
・学校近くのチェーン系カフェは、お子さん待ちの保護者(だと思われる)でいっぱい。読書したりPCを開いて仕事をしたり、さまざまな様子が目に飛び込んでくるので落ち着きませんでした。ちなみに友人は、下調べしておいて映画を観に行ったら、気が紛れてよかったそうです。
親としての心情や、気を付けていたこととは?
▼経験者からのアドバイス
・子どもにプレッシャーをかけてはいけないと気が張っていました。今まで模試では「どこができなかったの?」など、何でもつい言ってしまってたことも、入試期間に突入してからは、あんまりできなかったと子どもが言っても、「そっか!」と言って流しました。過去問でもあまりできていなかったから予想通り、仕方ないな、くらいに考えるようにしました。
・寝不足にさせたくなかったので、普段は10時就寝のところ、試験期間は9時には寝かせました。兄弟がちょうど旅行で2月1日からの3日間不在だったので、受験生の子どもだけに集中できたので、忙しくならずよかったです。
・午後の試験終了後、帰宅して、夕飯を作り、食事をとって、合格発表の確認、塾に電話報告、(不合格の場合翌日の出願を変更)、お風呂、明日の準備をして寝かせる…が怒涛の3日間続きました。とにかくマイナスなことは言わない、大丈夫、いつも通り、と平静に声がけしていました。どうしても一人で消化できないネガティブな感情は、子どもの前をはずして、夫の前だけで吐露し、励まし合うことで、子どもの前では穏やかにできました。
・子どもの前ではポーカーフェイスでとにかく応援、寄り添うように心がけつつも、不安なことも頭によぎるので、子どもが試験会場に入ってから、塾の先生に前日の結果を電話報告しつつ、不安材料や子どもの状況などを相談し、私自身が励ましていただいてました。また、先生から子どもへの伝言をいただき、子どもも気持ちを切り替えられたので、親の気持ちが全部子どもに向くよりも、塾の先生を頼る、いい意味で利用することが良かったと思います。
・初めて迎える孫の受験で、祖父母もソワソワ。最終結果が出たらこちらから連絡する、と事前に伝えておきました。
初めてのわが子の受験、親も子も精いっぱいやった!と思えるように…
受験の合否からでは分からない、中学受験を経験したご家庭それぞれの、2月1日からのドラマティックなエピソードを先輩ママたちに伺い、私もわが子の受験を思い出して、ウルッときてしまいました。
何と言っても私自身、合否発表の時間が近づいた夕刻は、キッチンに立って料理をしてもなんだか手元が危うくて、食事も喉を通らないし、初めて経験することばかりでオロオロするなんて…。
今、わが子はご縁のあった学校に通っていますが、中学受験を乗り越えたからこそ今の生活にハリがあると日々成長を実感しているので、あと少し、親御さん方、頑張ってください。みなさんぞれぞれの桜が咲きますように!
受験におすすめの合格めしもチェック
昨年の受験体験者のリアルな物語はこちら
取材・文・写真/羽生田由香