お子さんが受験するタイミングは?
まず聞いてみたのはこちらの質問。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学……。受験のタイミングは人によって異なりますが、お子さんのはじめての受験は、みなさんは現段階ではいつ頃を想定しているのでしょうか。
設問:将来、お子さんにはどのタイミングでの受験を選択肢として検討していますか。当てはまるものをすべてお選びください。
調査媒体:小学館『めばえ』2024年5月号
1位:高校受験(56.0%)
2位:特に考えていない(15.4%)
3位:中学受験(12.4%)
4位:大学(短大含む)および専門学校受験(12.3%)
5位:小学校受験(2.7%)
6位:幼稚園受験(0.3%)
950人の保護者の方々から寄せられた回答を集計してみると、1位は全体の過半数を超えて『高校受験(56.0%)』、2位は『特に考えていない(15.4%)』、3位は『中学受験(12.4%)』との結果に。
多くのご家庭が、義務教育までは公立を予定していることがうかがえますね。調査対象のお子さんの年齢から考えて『特に考えていない』方が多いのは自然なことですが、『中学受験』派と『大学受験』派が同程度であることは興味深いポイントではないでしょうか。少数派ながら、『小学校受験』や『幼稚園受験』にも票が入りました。
受験のタイミングはどんな理由・動機で決める?
では、上のように回答してくださったみなさんは、子どもの受験のタイミングをどのような理由・動機で決めているのでしょうか。こちらもまた、みなさんから寄せられた回答をランキング形式でお伝えしていきます。
設問:将来、お子さんにはどのタイミングでの受験を選択肢として検討していますか。理由をお書きください。
1位:本人の希望次第・希望したタイミングで決める
もっとも多かったのは、『本人の希望次第・希望したタイミングで決める』というものでした。
シミュレーションしておくことはもちろん重要ですが、学校に通うのは子ども自身。基本的には本人の意思に委ねる、といった回答が多数寄せられました。たしかに、自分で必要に迫られ、自分のタイミングで希望する受験だからこそ、大変な勉強にも前向きに取り組めるものかもしれませんね。
2位:中学校までは近くの公立に通えることを念頭に
『中学校までは近くの公立に通えることを念頭に置いている』といった回答も多く見受けられました。
中学校までの義務教育中はとりあえずは自動的に公立の学校に通うことができるので、当然のことながら、そのつもりでいるご家庭は多数。資金面においても、中学までは貯蓄の時期、と計画しているご家庭も少なくないはず。
3位:一般的に高校から受験する人が多いことを念頭に
『一般的に高校から受験する人が多いので』は3位に。
義務教育が終わるタイミングでの受験=「一般的」と考える方はやはり多数派です。小学校・中学校受験では「周りで自分だけが受験」という状況に陥りやすいですが、高校受験には周りのみんなも取り組むので、自然な流れで受験に向き合えるものかもしれません。
4位:親が受験したのと同じタイミングにする
4位には『親が受験したのと同じタイミングにする』。
たとえ年月は経過していても、親が経験したことのある時期での受験なら、子どもがそのタイミングで抱えがちな悩みや問題にも寄り添いやすいですよね。記憶力の良い親御さんなら、勉強も教えてあげられるかも。
5位:公立の学校で地元の子どもたちと過ごしてほしいこと
『公立の学校で地元の子どもたちと過ごしてほしい』は5位に挙がりました。
公立の学校に進学すると、保育園や小学校からのお友だちと、少なくとも中学までは共に過ごすことができます。地元のお友だちとの仲を大切にしてほしいという思いから、受験は高校や大学から……とお考えの親御さんも少なくないようです。
6位:近くに受験が必要な小中学校がない
中には、『近くに受験が必要な小中学校がない』と回答してくださった方も。
地域によっては、国立や私立をはじめとした、受験が必要な学校が希少な場合もあります。必然的に、受験は「大学や専門学校受験から」という選択をすることに。
7位:自分で行きたい学校を選択できるようになってから
7位は『自分で行きたい学校を選択できるようになってから』。
1位の『本人の希望次第・希望したタイミングで決める』とも共通していますが、受験において、本人の意思はやはり大切。本人が「行きたい」と希望し、選択した学校ならば、受験にもその後の学校生活にも、前向きに取り組んでくれそうです。
8位:高校以前の受験に必要性を感じないから
8位は『高校以前の受験に必要性を感じないから』。
難しい受験をしなくても、義務教育中は公立の学校に通えます。その義務であり権利による恩恵にはあやかる他ない、といった考え方もできますよね。
9位:郊外で受験できる学校が少ない
『郊外で、受験できる学校が少ない』といった回答もありました。
先述したとおり、地域によっては受験が必要な学校が希少な場合もあります。学校に通うために引っ越すわけにも行かず、お子さんの独り立ちが受験のタイミング、というご家庭も多いのではないでしょうか。
10位:金銭的余裕がないこと
塾費用から受験費用、入学金、授業料……受験をすると、その前も後も想像以上にお金がかかります。『金銭的余裕がない』という理由から、受験は高校以降を検討しているご家庭もありました。
その他にもさまざまな理由が寄せられました
その他にも、さまざまな「受験のタイミングを決める際の理由」が寄せられました。以下では、特に目立ったものをピックアップしてご紹介します。
勉強も大切だけど、遊ぶ時間も大切にしてほしい
特に目立ったのは、『勉強も大切だけど、遊ぶ時間も大切にしてほしい』というもの。受験勉強をすると、当然ながら、遊ぶ時間やお友だちと過ごす自由な時間は削られてしまいます。子どものうちは、のびのびと遊んで、のびのびと育ってほしいという思いから、受験はもう少し後……といった声でした。
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学歴を意識していない・自分の好きなことを見つけてほしい
『学歴を意識していない』『自分の好きなことを見つけてほしい』といった回答も。学歴や学校の偏差値よりも、お子さんが好きなことを見つけて、満足度の高い生活を送ってくれることがなによりも理想的ですよね。
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進学予定の中学校の評判が悪いので受験させる
中には、『進学予定の中学校の評判が悪いので受験させる』といった回答も散見されました。
義務教育期間中は近所の学校に通えるものの、その学校の評判が悪いと不安になります。このような理由からお子さんの受験を検討しているご家庭は、案外少なくないのではないでしょうか。
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受験はシミュレーションしつつも「子どもの意思を尊重したい」ママパパが多数
今回は、お子さんが受験をするタイミングについてのアンケート結果をお伝えしてきました。未就学児育児中の多くのママパパが、お子さんの進路や受験について、すでに具体的に検討していることが伝わってきましたね。
シミュレーションした上で、「最終的には子どもの意思を尊重したい」という意見が多かった点も印象的です。「まだあまり考えていなかった」方も、みなさんの回答を参考に、一度シミュレーションしてみてくださいね。
アンケートを実施したのは・・・
親と子をつなぐ、2・3・4歳の学習絵本『めばえ』。アンパンマン、きかんしゃトーマスなど人気キャラクターと一緒に、お店やさんごっこや乗り物あそび、シールあそび、ドリル、さがしっこ、めいろ、パズル、工作、お絵かきなど、様々なあそびを体験できる一冊。大好きなパパ・ママとのあそびを通して、心の成長と絆が深まります。
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文・構成/羽吹理美