【発達凸凹の子ども達へ・まり先生の解決記】教室にいられないけど・・・。自分を整える方法を見つけて共有しよう!【マンガ あやまらなくていいんだよ】

発達凸凹の子どもたちにとっての「人生っていいもんだな」「学校って楽しいかも」を追求してきた、特別支援学校・支援学級のまり先生(公認心理師)が、学校でのあるあるトラブルを、ユーモラスに解決するエピソードをご紹介!

発達凸凹の子たちの想い

トラブルメーカーに見える子の行動の真意や、やればできるのに怠けているように見える子の想い、大人には理解できそうにない強いこだわりの理由などを知ると、子育て中のイライラが、爆発する前にボヤ騒ぎくらいで済む場合があるんです。

クスッと笑える漫画を得意とするイラストレーター エイイチとコラボして、子育てに愛と笑いと「まぁいっか」を注ぎ込む『大喜利的エデュケーションマンガ』をお届けします!

あやまらなければダメ?

授業中、教室にいられなくなって出ちゃった…

爆発する前に、 自分を整える方法を知っているってのはすごいんだ。

イライラが溜まって限界に達しそうなとき、一旦、教室を出て気持ちを整えたくなるんだよね。

クールダウンする方法は、環境にもよるし、やり方は人それぞれだけど、とにかく「その場を離れる」「避難する」という『生き抜く手段』なんだよ。

なんでかな?

必要な音を選んで聞くのが苦手な子もいて、音がたくさんあったら頭が痛くなる。

見なくてもいいものまで目に入って、疲れてイライラしたら、誰かを蹴飛ばしそうになった…だから、そうならないために教室を出たんだ。

こうしてみるといいかもよ

 

イライラしたり、 疲れたりした時は、どこに行くか事前に大人と決めておくといいよね。

決めていたら、おとなも安心。「出て行くカード」をそっと出して休憩へGo

公認心理師・松尾まりか先生が解説

教室を出る行動には理由がある

子どもたちが、教室から出ていく理由は十人十色。
聞く力が苦手で、集団活動の見通しをもてず不安で脱出する子、活動内容を勘違いしていて切り替えができずイライラして脱出する子、周りの声がうるさくて集中できず脱出する子、外に気になるものを見つけ思わず脱出する子など、子どもたちが教室から出ていくのには、必ず理由があります。

理由を聞かず「ダメ!」より「なんでかな?」と、まず優しく理由を聞いてみたり、考えてみたりして
大人には理解できない理由だとしても、子どもにとっては大事な理由。理由を話してくれたことに、まずは「話してくれて、ありがとう」と、にっこり伝えましょう。この「ありがとう」は、また何かトラブルが起きたときにも、素直に話してくれる関係を築く『スーパーミラクルチャンスタイム』なので、超絶重要です!!!

その上で、安全を第一に考え、脱出する回数が減るように(ゼロは求めない)環境を整えたり、脱出するときの約束(例:場所を決める、タイマー鳴ったら戻ってくるなど)を、子どもと一緒に決めましょう。

守れた時には大人が小躍りして喜び、120%の笑顔で褒めることはマストです!

クールダウンを身につけると社会人になっても役立つ

この『感情を爆発させる前にクールダウンする方法』を身につけることは、社会人になってからの離職率も低くさせます。ほら、職場で感情をコントロールできずに、怒ってゴミ箱蹴ってたら人間関係もうまくいかないでしょ。

スーッと抜け出してトイレに行って息抜きしたり、外の空気吸って「今日の空も青いぜ!さてと、仕事に戻るとするか~」と気分転換できた方が、よっぽどいい!
その方法を、少しずつ身につけるチャンスだと思えるといいよね。

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原作

松尾まりか|特別支援学校教員資格・公認心理師

日本と海外の特別支援学校で14年間勤務した後、特別支援学級で勤務。児童発達センターの指導員、乳幼児の発達相談員と、教育界と福祉界を渡り歩きつつ、発達が気になる子と関わる教員、支援員、高校の寮のハウスマスター向けに、すぐに実践できる研修も行う。モットーは、子どもたちの 『人生っていいもんだな、おもしろいな 』を増やしたい。小学校・幼稚園・特別支援学校教員資格・公認心理師。

企画構成イラスト

エイイチ|イラストレーター

テレビや書籍にて漫画、挿絵、芸能人の似顔絵を描いているほか、学校の教材アニメーションを制作したりするなど、多様なコンテンツを手がける。著書に「見えないボクと盲導犬アンジーの目もあてられない日々」(小学館)「スキンヘッドパパの育児日記」(日経BP)など。東京都生活文化スポーツ局「パパズ・スタイル」にて子育て漫画を連載中。

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