中学受験する・しないを決めるのは誰?向き不向きより大事なこととは【教えて!スクールFC 松島先生】前編

児童数が減る中で、受験率は過去最高となった2024年度の中学受験。そもそも、受験をする・しないを決めるに当たって、多くの人が考えるのが「我が子が中学受験に向いているのか」、そして「親はやらせたいけれど子どもにどう伝えればいいのか」という悩みです。今回は、スクール FC代表の松島伸浩先生に、中学受験をする・しないを決めるときの保護者のお悩みについてお答えいただきました。

中学受験塾・花まるグループ進学塾部門「スクールFC」代表松島先生に聞きました

今回お話を伺ったのは、スクールFC代表の松島伸浩先生。これまでのべ10,000件以上の受験相談や教育相談を通して、中学受験をする親子をサポートしてきた実績があり、保護者からも絶大な支持を得ています。前編では、中学受験をするかしないか、またそれを子どもにどう伝えるべきか、ママやパパから多く聞かれる疑問に答えてもらいました。

Q1.「中学受験をする・しない」決めるのは子ども?親?

   中学受験をするご家庭で、受験をする・しないを決めているのは親と子、どちらなんでしょう?

小学3年生くらいで入塾を検討される方が多いですが、そのくらいの年齢の子どもが自ら『受験をしたいから塾に行く』と決断することは少なく、ほとんどは親御さんが決めています。しかし、実際に通うのは子どもということもあるので、何も説明せずに勝手に塾を決めてしまうのではなく「こういうことを勉強できる塾があるんだけど行ってみる?」「算数が好きなら、塾に行ってもっと勉強してみない?」などと、少しずつ塾の話題を振りながら、子どもに意思確認をするようにしましょう。
もし、興味を持たなかったり、いまいちわかっていなかったりするようであれば、体験授業や全国共通テストを受けるのもきっかけになります。その段階ではっきりと「中学受験をする・しない」が決まっていなくてもOK。まずは子どもに合う塾を見つけて通う中で、少しずつ中学受験の話題に触れていくのでもよいと思います。

Q2. 中学受験をしてほしいと子どもに伝えるよい方法は?

   中学受験をしてほしいと子どもに伝えるとき、どんな伝え方がよいのでしょうか?

親主導で中学受験を進める時は特に、「中学受験をすると、どんないいことがあるのか」というメリットを子どもに説明してあげたいですよね。子どもがイメージしやすいように伝えるのは難しいですが、例えば以下のような言い方があります。

・高校受験をしなくてもいいので、6年間クラブ活動や好きなことにじっくりと取り組めるよ。

私立の先生は転勤が少ないので、大好きな先生ができたら、中学や高校でも学校に行くのが楽しくなるよね。

・受験した学校が同じということは、好きなものが同じとか、話が合う友達がたくさんできるかもしれないよね。

上記は一部ですし、一概には言えない部分もありますが、中学受験をするメリットとして挙げられるかと思います。しかし同じように、地元の公立校に通うことや高校受験をすることのメリットもあるので、我が子にとってどうすることが一番いいのかを検討しましょう。

Q3. 中学受験に向いている子、向いていない子はどんな子?

   中学受験に興味を持ちながらも「我が子は向いていないかもしれない」と考える保護者の方も多いかと思います……

中学受験は、「向く・向かない」ではなく「やるか・やらないか」。あとは親御さんが「やる」と決めたなら、その理由や目的を明確にしておきましょう。それらと照らし合わせながら、我が子に向く受験の形を見つけていくのが親の役割だと思います。そうは言っても、中学受験をする中で時に、最初に目指したいと思っていた学校を変更する、塾が合わないから転塾するなど方向転換を余儀なくされることもあると思います。その時も「なぜ中学受験をするのか」その理由や目的に立ち返って柔軟に対応していくことが大切です。
子どもの成績が振るわなかったり、モチベーションを持てなかったりして悩む時期もあると思います。気づかないうちに、親御さんの視野が狭くなっていくこともあります。そんな時は、塾の先生に相談して、子どもにとっての「現時点での最善はなにか。それが難しいようなら、次善の方法として何が考えられるか」について話し合うことが大切。視野を広く持っている塾の先生の意見を取り入れているご家庭は、受験がうまくいっている印象があります。

 

後編「中学受験の勉強をさせるためのご褒美はあり?低学年のうちにやっておきたいこと」はこちら

中学受験の勉強でご褒美はあり?低学年のうちにやっておきたいことも【教えて!スクールFC 松島先生】後編
花まるグループ進学塾部門「スクールFC」代表松島先生に聞きました 今回お話を伺ったのは、スクールFC代表の松島伸浩先生。これまでのべ10,...

プロフィール

松島伸浩|花まるグループ スクールFC代表
1963年生まれ。現在、スクールFC代表兼花まるグループ常務取締役。教員一家に育つも、私教育の世界に飛び込み、大手進学塾で経営幹部として活躍。36歳で自塾を立ち上げ、個人、組織の両面から、「社会に出てから必要とされる『生きる力』を、受験学習を通して鍛える方法はないか」を模索する。その後、花まる学習会創立時からの旧知であった高濱正伸と再会し、花まるグループに入社。のべ10,000件以上の受験相談や教育相談の実績は、保護者からの絶大な支持を得ている。『中学受験 親のかかわり方大全』『中学受験 物語ですらすら頭に入る よく出る漢字720』(実務教育出版)、『算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる』(カンゼン)など著書多数。
取材・文/本間  綾

編集部おすすめ

関連記事