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中学受験に関する「オンラインセミナー」参加者にアンケートを実施!
HugKumでは、7月21日に教育ジャーナリスト・おおたとしまささんと漫画『二月の勝者』作者・高瀬志帆さんにご登壇いただき、中学受験に関するオンライン講演会「中学受験を笑顔で終える方法」を開催。セミナーご応募いただいた保護者の中から276名の方にアンケート調査を実施し、中学受験の考えやお悩みを教えていただきました。
セミナー参加者は小学6年生の保護者が最多。一方、未就学児の保護者も多く、早期化が伺える
まずは今回のセミナーへ参加をし、アンケートに答えてくださった方のお子さんの年齢を聞いてみました。
最も多いのは6年生、次点は5年生でした。7月に実施したセミナーということもあり、今まさに受験に向けて頑張っている5~6年生の親御さんが多い結果に。4年生、3年生と続きますが、一方で未就学児の保護者の方が1年生・2年生より多い結果に。中学受験を意識する段階が早まっていることを感じさせます。
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約7割の子どもがすでに塾に通っている
次に、受験をするという人が多い中、お子さんがすでに塾に通われているかどうかも聞いてみました。
約7割の子が塾に通っていることが分かりました。セミナー参加者のお子さんの1/3近くが3年生以下と考えると、4年生以上はほぼ塾通いをしていることに。やはり、中学受験には塾通いが必須と言えそうです。
中学受験の塾はどこに通っている?
数ある塾の中からどこを選ぶか。これから中学受験を考えている保護者の方にとって、悩みどころですよね。そこで、現在どこの塾に通っているのかを調査してみました!
1位 SAPIX
言わずと知れた、超難関校の圧倒的な合格実績を誇る塾。
「SAPIXの強みはトップ校、御三家入試に対応したカリキュラム、教材、テストの質の高さです。αクラスという成績上位クラスに在籍する子達を中心とした、学習意欲も学力も高い生徒が集まっているところも特長です。反面、授業についていけない場合でも、講師からの積極的なフォローはなく、塾の授業内容を定着させるために個別指導塾に通ったり、家庭教師を併用するご家庭が多く見られます」
-HugKum「初めての塾選び」記事より引用
2位 日能研
全国最大規模の中学受験専門塾。電車内広告の「シカクい頭をマルく」がキャッチコピー。
「日能研は6つの会社からなり、関東系日能研は上昇志向が強い進学塾、本部系日能研は、思考力や発想力を育むアットホームな雰囲気の塾です。予習を推奨しておらず、授業の進行スピードは他の大手塾に比べるゆっくりめ。大学生アルバイト講師による授業はなく、授業を担当する講師は全員、社会人講師というのも日能研の特徴です」
-HugKum「初めての塾選び」記事より引用
3位 早稲田アカデミー
講師が生徒を叱咤激励する熱血指導で有名。
「早稲田アカデミーは四谷大塚のカリキュラムを採用しているので、テキストも四谷大塚と同じ『予習シリーズ』。講習会や入試前の壮行会などでは「合格」と書かれたはちまきをしめて、「絶対合格するぞー!おー!」と気合いを入れる、首都圏の大手塾では珍しい、体育会系の雰囲気がある塾です。勉強ができる子もそうでない子も徹底反復して定着させていく授業スタイルです」
-HugKum「初めての塾選び」記事より引用
4位 四谷大塚
「予習シリーズ」で知られる、中学受験専門の老舗大手受験塾。
「中学受験生の半数以上が使っていると言われ「受験生のバイブル」として知られるネットでも購入可能な『予習シリーズ』というテキストは、完成度が高く、多くの四谷大塚準拠塾が教材として採用しています。カリキュラムの進行スピードはSAPIXに比べればややゆっくりではあるものの、近年『予習シリーズ』の難易度が上がり、算数を中心に学習内容が増加しています」
-HugKum「初めての塾選び」記事より引用
ほか、栄光ゼミナール、個別指導塾、グノーブル、市進学園など。関西圏では浜学園も人気
比較的少人数でキメ細やかな指導に定評のある栄光ゼミナールや、関西エリアでは超難関中学への合格者数が多い浜学園も人気。また、校舎が東京首都圏近郊に限られるものの、「知の力」を掲げるグノーブルに通っているという回答も複数見られました。
子どもの学習・塾に関する悩みは?
子どもの学力、性格、通いやすさや塾の評判など、多くのことを考慮して通う塾を決めた方が多いかと思います。それでも順風満帆に塾ライフを送っているご家庭は少ないようで、多くのご家庭が「子どもの学習・塾に関する悩みがある」と回答しています。
本人のやる気がない
友だちに釣られるなどはあれど、子どもが自分から「中学受験したい!」と希望することは一般的に少ないと言います。そのため、どのようにしたら子どもが受験を自分事としてモチベーションを上げてくれるのか、悩む人は多いようです。
言わないとやらない、自走力の欠如。 [男性]
勉強をつまらないと言い、すぐに終わらせようとする。 [女性]
集中力が続かない。 [女性]
塾の学習についていけない
高学年になるほど、塾の学習進度と難易度は右肩上がり。授業についていけない、予習復習まで手が回らない、などの声が多く見られました。
基礎事項の理解がいつまでも追いつかない。 [女性]
宿題で手いっぱいで他の苦手単元に取り組む余裕なし。土日もなし。じきに行き詰まらないか心配している。 [女性]
成績が上がらない
学校の授業を受け、塾の授業を上、家で宿題をし…と1日の大半を勉強に費やしているのに、思うように成績が伸びない。子ども本人が辛いのはもちろん、このままでいいのか?と悩んでしまう親御さんの声が挙がりました。また算数が苦手、国語の心情読解ができない、など苦手科目への悩みも。
最近、学習の成果が現れにくくなり、自信喪失気味になっている。 [女性]
好きな教科(国語、社会)ばかりやって算数が伸び悩んでいる。 [男性]
親のサポート・時間のやりくりが大変
「中学受験は親の受験」とも言われるように、親の労力が莫大にかかります。共働き世帯の多い今、サポートする側も大変です。
共働きなので家での学習に寄り添う時間がない 。[女性]
親として、どの程度子どもを管理(勉強時間を決める、勉強の範囲を指示するなど)すればいいのかわからない。 [女性]
小4でも学校から帰宅→すぐに塾(16時半~)→20時まで。迎えにいき、ご飯を食べ帰宅すると、すごく遅い時間帯になる。 [男性]
ほか、「塾講師との相性がよくない」「志望校が決まらない」「親に中学受験の経験がない」「このまま中学受験でいいのか悩んでいる」…なども見られました。
子どもが塾に前向きに通うために意識していることは?
できれば塾に楽しく、あるいは前向きに通ってもらいたい。そう思う親御さんは多いでしょう。ここではそのために家庭内で意識していることを調査しました。
叱らず、褒める
もっとも多い回答は「とにかく褒める」でした。同様に「感情的に叱らない」「追い詰めない」などの回答も。褒めるときは闇雲に褒めるのではなく、勉強しているというプロセスに焦点を当てて褒めることがよさそうです。
できていることを褒め、できないこともできるだけポジティブに伝えること。 [男性]
テストの結果をいつも褒める。頑張ってることを褒める。 [女性]
感情的に叱らない。雑談をたくさんして、親子のコミュニケーションを図る 。[男性]
口出ししすぎない
こちらも多く見られた回答です。どうしても「あれやったの?これやったの?」と口出ししたくなりますが、黙って子どもを見守る、ということも大事。親の忍耐、子ども信じる気持ちが試されますね。
とにかく、あれこれ何も言わない、ということ。 [女性]
うるさく口出ししない 。[女性]
日常会話や食事などでフォロー
とにかくまずは健康第一、という声が多数。そして「楽しい会話を心がける」「子どもの好きなおかずを作る」など日常生活の中でストレスなく過ごせるよう気をつけている様子が見られます。
塾の先生の面白いところを聞き出す。 [女性]
テンションが上がるお弁当を持たせる 。[女性]
好きなことをする時間も確保する
子どもの好きなことの中でも、没頭しやすいゲームとの両立は悩ましい問題。とはいえ完全に取り上げるのではなく、きちんとやることをやったならOKとしているご家庭が多いようです。
多少のゲームは許容している。 [女性]
何時まで勉強したら、好きなことができるというか風に終わりのをする時間を決める 。[女性 ]
ほか、「クラスの順位を気にしない」「宿題のサポートをする」なども挙がりました。
習いごとと塾を並行している?
塾に通う前から何かしらの習い事をしている子は多いと思いますが、塾に通いながらも習い事をしている子がどのくらいいるのか聞いてみました。
結果は、約7割の子が塾以外にも習い事をしていると回答。塾で忙しくなってくると、習い事を辞めてしまう子が多いイメージがありますが、子どもの息抜きも兼ねて続けているご家庭が多い模様。では、何の習い事が多いでしょうか?
1位 水泳
2位 ピアノ
3位 英語・英会話
4位 サッカー、ダンスほか運動系
その他、野球・空手・テニス・体操など運動系の回答が多くあり、バラけた結果に。「体力を落とさないためにも運動はしておきたい」という意識が高いものと思われます。中でも1位の「水泳」はダントツに多く、週1回手軽の通えるところが魅力のよう。
ほか、「習字」「プログラミング」なども散見されました。頻度としては、週に1回という回答が一番多かったのですが、中には週2、週3というご家庭も。
その子にあった中学受験の形を大切に
中学受験に関するさまざまな項目を聞いてきましたが、いかがでしたか? 子どもと塾の相性、家庭のサポートの方法、習い事との並行など、中学受験の形はさまざま。お子さんの性質や思いときちんと向き合って、その子にあった受験期を過ごしたいですね。
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文・構成/HugKum編集部