目次
直前期に「した/してもらった」サポートは?
まずは、受験直前期にご家庭でしたサポートや、普段通っている塾以外で利用した塾や家庭教師 、特別講座などのサポート、家族や友人から受けたサポートについて聞いてみました。
直前期に家庭で行ったサポートは何ですか?
まずは直前期に家庭で行ったサポートのアンケート結果から見ていきましょう。
全体の40.5%の票を集めて最多となったのは「体調管理」でした。受験直前期は、インフルエンザをはじめとした風邪やウイルスが流行りやすい時期でもあります。感染対策とともに、日常的な体調管理に万全を尽くしたいところです。
二番目に多かったのは、「精神的なサポート」。多大なるプレッシャーがかかるこの時期、ご家族による励ましやアドバイスのような精神的サポートは、心の糧となるはず。その後には「受験日に向けた日程組・スケジュール管理」、「学習計画の立案」が続きます。
以下には、具体的な内容を引用しました。
<体調管理について>
食事、運動、睡眠を規則正しく [ 神奈川県・男性 ]
体調管理は、普段から気をつけていますが、それプラス栄養価の高い食事をさせています。免疫力アップのために、ビタミンミネラルを強化したり、タンパク質摂取したりしました。 [ 茨城県・女性 ]
家族も人混みへの外出は控え、体調が少しでも悪いと感じれば密着を避けた。 [ 京都府・男性 ]
<精神的なサポートについて>
心に余裕を持たせる為、滑り止めを用意し、合格した学校があるから大丈夫、とサポート。勉強面では、丸つけやどの辺りの問題を解くか、選別した。 [ 東京都・女性 ]
適度な運動やストレス発散のために趣味を禁止しなかった [ 北海道・女性 ]
自宅を新築して13年目だったこともあり、家電一式が寿命時期だと考え、試験直前期に壊れて動揺しないように、給湯器、エアコン、冷蔵庫、掃除機等、生活必需品は思い切って秋までに買い替えました。車も注文したのですが、これだけは当日までに納車されず、合格発表の日に納車されました。
サポートというより、親が動揺しないように生活していたのかもしれません。夫婦ともに小心者なので。 [ 石川県・女性 ]
<受験日に向けた日程組・スケジュール管理、学習計画の立案について>
やるべき過去問のピックアップとスケジュールを1科目づつ立てた。過去問のコピーなど勉強の環境のサポート。
[ 神奈川県・女性 ]
過去問の取り組みのスケジュールなどを管理しました。 [ 神奈川県・女性 ]
直前期のためだけに利用したサポートは?
なかには、受験直前期に特化した講座等のサポートを受けた方もいるかもしれません。こちらもアンケートで聞いてみました。
アンケートを集計してみると、「はい」は11%、「いいえ」は89%と、直前期に特化したサポートは受けていないご家庭が圧倒的に多い結果になりました。
「はい」と答えた方から寄せられた具体的な回答には、塾での個別指導や、出題傾向別の講座、直前特訓講座などが挙げられました。みなさんから寄せられた具体例も以下に引用します。
塾と同系列の個別指導 [ 東京都・女性 ]
親自作の勉強カレンダー [ 石川県・女性 ]
学校の出題傾向別の講座をとりました。 [ 神奈川県・女性 ]
直前特訓講座のようなもの [ 東京都・女性 ]
家族や友人から受けたサポートで印象的だったことは?
祖父母に送り迎えを協力してもらったり、ご友人からお守りをもらったり……。祖父母やきょうだい等のご家族や、ご友人から印象的なサポートを受けた方も多いようです。みなさんからの具体的な回答を引用の上、ご紹介します。
<家族から>
塾への送り迎えや食べ物・飲み物の差し入れ [ 兵庫県・女性 ]
妹弟の声援 [ 神奈川県・男性 ]
たまの気分転換で外出に連れ出してもらったこと [ 大阪府・女性 ]
兄弟たちはゲームなどは受験生本人の前ではやらなかったり、プレッシャーを与えないよう気をつけていたようです。 [ 神奈川県・女性 ]
父親が、子供に応援のケーキを買ってきてくれて、見守られていると実感したからか、子供のやる気が長期的に増したように感じました。 [ 愛知県・女性 ]
<友人から>
友達が手作りの合格祝いのお守りをくれた。 [ 群馬県・女性 ]
お子さんが受験をするお母さんとのコミュニケーションは親のメンタル安定に一役買った。(志望校の傾向も性別も違う。塾の勉強方針も違う方) [ 神奈川県・女性 ]
直前期にしたゲン担ぎ、声がけは?
受験直前期にもなると、ゲン担ぎをしたり、お子さんへの声がけに敏感になるものではないでしょうか。ここでは、各ご家庭で行われたゲン担ぎやルーティン、効果的だった声がけのアンケート結果を見ていきましょう。
直前期に行ったゲン担ぎやルーティンはある?
直前期に行ったゲン担ぎやルーティンとしては、「神様にお参り・お守りを購入」や「ゲン担ぎの食べ物を食べる」といったものが多く寄せられました。
<神様にお参り・お守りを購入>
太宰府天満宮で購入したお守りをカバンに入れて心を落ち着かせていました。
また、特別なことはせずいつも通り過ごした。 [ 熊本県・女性 ]
地元の神社への日参。(本人は連れて行かず) [ 神奈川県・女性 ]
<ゲン担ぎの食べ物を食べる>
キットカット [ 神奈川県・男性 ]
前日の夕食はトンカツ! [ 群馬県・女性 ]
<好きなものを身につける>
好きな色のグッズを身につけること。 [ 奈良県・男性 ]
<ルーティーンで心を落ち着かせる>
朝に散歩する [ 大阪府・女性 ]
ホットココアをのむ [ 岡山県・女性 ]
直前期に効果的だったアドバイスや励ましの言葉
直前期のお子さんに効果的だったアドバイスや励ましの言葉としては、「これまでの努力を信じて」といった旨のものや、「ゆっくり、慎重に」「落ちても大丈夫」といったものが多く、「あえてアドバイスはしない」といった回答も散見されました。以下では、具体的な回答を引用します。
<これまでの努力を信じて>
がんばりすぎず、自分を信じて [ 大阪府・男性 ]
努力は裏切らないよ [ 岡山県・女性 ]
今まで頑張っているから大丈夫 [ 大阪府・女性 ]
ここまでやれば受かるという言葉は自信と安心につながっていた様子。
終わってから本人から言われたので。 [ 神奈川県・女性 ]
<ゆっくり、慎重に>
自分のペースで [ 埼玉県・女性 ]
ゆっくり慎重に [ 大阪府・男性 ]
<あえてアドバイスはしない>
アドバイスしないのがコツ [ 石川県・女性 ]
頑張れと言うとプレッシャーになるので、なるようになるよと言っていました。 [ 群馬県・女性 ]
特に言葉かけはせず、試験が終わった後に楽しい予定をたくさんたてました [ 大阪府・女性 ]
<落ちても大丈夫>
近所の公立に行くのでもいいのだからねと言っていました [ 東京都・女性 ]
まあ落ちても公立あるし、気楽に首席合格してこい。(実際は半分くらいの順位でした) [ 石川県・女性 ]
受かるから大丈夫と信じこませるのともし落ちても死ぬわけじゃないと安心させた [ 北海道・男性 ]
直前期の家庭内ルールや良かった過ごし方。後悔している点と心構えのアドバイスも
直前期では、受験生との関わり方や過ごし方に気を配ったりと、なにかとご家族が神経を使うシーンが増えるはず。直前期にご家族で決めていた独自のルールや、過ごし方で良かったと感じていること、逆にもっとこうすれば良かったと感じることを聞いてみました。
直前期に家族で決めていた独自のルール
直前期にご家庭で決めていた独自のルールとしては、「受験生に合わせて家族みんなが生活リズムを整える」や、「“落ちる”など縁起の悪い言葉を使わないようにしていた」といったものが目立ちました。中には、「テレビを我慢した」といったものも見受けられます。
子供の意志は尊重する。親は常にサポートしていることを伝えた。 [ 東京都・女性 ]
規則正しい生活リズムの維持 [ 神奈川県・男性 ]
落ちる 滑る 終わる 死んだ 転んだ などは言わないように気をつけた。 [ 熊本県・女性 ]
家庭内でも、受検1カ月前は、受験生中心の生活になった。
ご飯時間、夜もテレビをつけると受験生の気が散るので、テレビなど音が出るのは電源を付けずに過ごした。 [ 青森県・女性 ]
直前期の過ごし方で特に良かったこと
直前期の過ごし方で良かったと感じていることとしては、生活リズムを整えたことや、なるべくいつも通り過ごしたこと、気分転換を大切にしたこと、無理をさせなかったことなど、心身の安定に関するさまざまな取り組みが寄せられました。
<生活リズムを整える>
勉強を朝方に変えたこと [ 神奈川県・男性 ]
早寝早起き [ 愛知県・男性 ]
よく寝て食べる [ 熊本県・女性 ]
睡眠を大切にすること [ 兵庫県・女性 ]
<なるべくいつも通り過ごす>
特別な感じではなく、いつも通りに過ごすこと。 [ 群馬県・女性 ]
生活リズムがいつもと変わらないようにしていた [ 熊本県・男性 ]
<気分転換も大切に>
趣味に没頭する時間も作る [ 北海道・女性 ]
食事は家族でゆっくりととる。 [ 神奈川県・女性 ]
息抜きとして大好きなゲームは時間を制限して毎日遊ばせていました。それが良い息抜きだったようです。 [ 神奈川県・女性 ]
<無理をさせない>
無理に詰め込まない [ 愛知県・女性 ]
無理し過ぎない [ 愛知県・男性 ]
直前期を振り返って「もっとこうすればよかった」「違うやり方もあった」と後悔していることは?
反対に「もっとこうすればよかった」「違うやり方もあった」と後悔している点も、合わせてアンケート調査を行いました。こちらには、ひとつ前の項目とは対照的に、お子さんの心身の揺らぎにつながってしまった物事への後悔が目立ちました。
空気がピリピリしすぎた [ 岡山県・女性 ]
もう少しメリハリを付けた生活を意識させればよかった [ 愛知県・女性 ]
スケジュール管理を手伝えばよかった。 [ 神奈川県・女性 ]
もう少し子供に積極的に関わればよかった。子供との時間の積み重ねが少なかったと反省した。[ 神奈川県・女性 ]
息抜きを、自分なりに作っておいた方が良かったです。バランスが大事ですからね。 [ 茨城県・女性 ]
もっと試験内容対策や褒めてあげれば良かった。もっと頑張りを認めてあげれば良かった。 [ 東京都・女性 ]
先輩受験生のママパパから、現役受験生のママパパにアドバイス
最後に、先輩受験生のママパパから、現役受験生のママパパへのアドバイスをご紹介します。以下では、受験直前期の心構えに関するアドバイスを中心に引用しました。
今さら焦っても逆効果です。淡々とルーティンをこなしましょう。合格してからの毎日をイメージするとよいと思います。 [ 北海道・女性 ]
親が期待や不安を子供以上に出すことは、子供に過剰なプレッシャーを与えるので気をつける。
本人が1番どこをやれば伸びるかはわかっていると思うので、任せることも大事。[ 神奈川県・女性 ]
出来るだけ規則正しい生活。出来るだけポジティブな声掛け。 [ 埼玉県・男性 ]
親の方が力みがちになりきつい言葉を言う場面があると思う。ただ受験するのは本人なのでその思いやりをもって接する構えが必要 [ 東京都・女性 ]
食事の内容のバランスを気を付ける
就寝時間には寝るように声掛けする(声掛けをしないと、遅くまで勉強していて、就寝時間が遅くなるから)。そうなると、生活のリズムが崩れてしまう [ 青森県・女性 ]
人と比べない。つまり偏差値は相対評価だから無視。うちは偏差値10ポイント上の学校はダメでしたが8ポイント上の学校から合格を頂く。だけど偏差値相応の学校はダメでした。最後は相性。 [ 東京都・女性 ]
いい意味で諦めるのが気が楽になってよいです。
義務教育なので、行く中学がないとかならんよ。と言い聞かせました。
まあ縁があれば行けるさ、みたいに力を抜く。 [ 石川県・女性 ]
切羽詰まった状態ではなく、常に余裕がある状態にしておくのは、必要です。気持ちの面でも楽です。 [ 茨城県・女性 ]
生活リズムを整え、受験生のプレッシャーを解消していくことが大切
今回は、受験直前期におけるご家庭内での準備やサポートのほか、実際にやった声かけやゲン担ぎ、過ごし方までを先輩ママパパに聞いてみました。みなさんからの回答を見ていると、直前期には、勉強以上に体調と生活リズムを整えること、そしてお子さんのプレッシャーを解消していくことの大切さを痛感させられます。受験シーズンも佳境ですが、本記事でご紹介した先輩ママパパの体験談を参考に、受験生たちのケアを万全に行っていきたいですね。
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文/羽吹理美 構成/HugKum編集部