【“旅育”ができるホテル4選】泊まるだけではもったいない！ サマーキャンプ気分や農業体験などわが子の五感を刺激する特別な体験を

海外のサマーキャンプ気分「クラブメッド・石垣島 カビラ」

日本にいながら、まるで海外のサマーキャンプに参加しているような気分を味わえるのが、沖縄県の石垣島にある「クラブメッド・石垣島 カビラ」。クラブメッドのリゾートには、G.O（グレート・オーガナイザー）と呼ばれるスタッフが平均30カ国以上から集まっていて、インターナショナルで明るく楽しい雰囲気。海外からのゲストも多いので、日本にいることを忘れてしまいそうです。

クラブメッドは、フランス生まれのオールインクルーシブ・リゾート。旅行代金には宿泊費、滞在中の食事やアルコールを含むドリンク、マリンスポーツなど各種アクティビティ、キッズプログラムやエンターテインメントなどが含まれているので、滞在中はお財布いらず！

4〜10歳の子どもは、追加料金なしでミニクラブ（託児）の利用もできるので、たまには大人だけでのんびり過ごすのもいいですね。

公用語は英語ですが、日本語が話せるスタッフもいるので、英語を話せない子も大丈夫！ 最初は簡単なあいさつや楽しいかけ声からコミュニケーションをスタートし、空中ブランコやアーチェリーなど多彩なアクティビティを一緒に楽しむうちに、自然と英語環境になじんでいきます。最後にはシャイな子が自分から積極的にコミュニケーションをとるようになるなど、新たな一面をみせてくれることも。

アクティビティやイベントをきっかけに、スタッフやほかのゲストと仲良くなることが多いのもクラブメッドならでは。楽しすぎてチェックアウトのときに「帰りたくない！」と泣いてしまう子もいるのだとか。滞在を通して、自然と国際感覚も育まれていきます。

実際に農業体験ができる「リゾナーレ那須」

都会で暮らしていると、畑どころか土にふれる機会も少ないもの。親子で本格的な農業体験ができるのが、栃木県那須町にある「リゾナーレ那須」です。

農業体験というと一般的には収穫体験が多いですが、ここでは滞在中に、耕うんや肥料づくり、種まき、収穫など、様々な農作業をしながら、田園風景や農作物に親しめます。

同ホテルは日本初のアグリツーリズモリゾートとして2019年にオープン。アグリツーリズモとは、イタリア語のアグリクルトゥーラ（農業）とツーリズモ（観光）を掛け合わせた造語です。

敷地内には年間およそ120種類以上の野菜やハーブを育てる農園「アグリガーデン」があり、野菜やハーブの種まきや耕うん、収穫など、日替わりの農作業をスタッフのレクチャーのもとで体験できる「ファーマーズレッスン」を実施。夏休み期間には「Farmer’s Academy ～夏休みの自由研究～」と題し、土づくり・収穫・ピッツァづくりを一通り体験し、ワークシートにまとめるという自由研究にぴったりの体験もできます。

人気の「お米の学校」は、田植えから稲刈り、羽釜で炊いて食べるまでのお米の一生を体験できるプログラム。時期ごとに「田植え」「稲刈り」「脱穀・炊飯」を体験でき、お米の収穫後には、各プログラムの参加者の自宅に新米が届きます。自分が育てたお米というだけで、いつもより食が進みそう！

実際、参加者からは「普段よりお米をたくさん食べてくれた」「スーパーで見る野菜がどういう流れで並べられるかわかった」などの声が届いているそうで、食育にもつながっています。

高原なので自然豊かで、夏はクワガタやトンボ、秋はキノコや栗など虫や植物とのふれあいも楽しめます。アクティビティ施設 「POKO POKO」では、 火おこしや落ち葉を使ったクラフトづくりも。「キッズスタジオ」でのコックコートを着てのパティシエ体験は、子どもの自立と成長を実感できるアクティビティとして好評です。

チェックインや買い物体験！「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」

子どもの「自分でやってみたい！」という好奇心は、成長の原動力。その思いに応えてくれるのが、長野県大町市にある「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」。子どもが主役になれるユニークなキッズプログラムがそろっています。

到着したら、まずは子どもが自分でチェックインを体験。子ども専用のレジスターカードに名前や年齢を記入し、キッズルームキーを受け取ります。チェックアウト時には、ホテルのオリジナルマスコットキャラクター「キッキー・ウィッキー」からプレゼントのお手紙も！

「お子様旅育プログラム」付きプランでは、お買い物体験もできます。ホテル内で使える専用通貨「Kicky-Money」が2000円分もらえるので、自分で欲しいものを選んでお金を払うという社会体験ができ、お金の価値や選ぶ楽しさを身に付けるきっかけになりそうです。

同プランでは、りんごのデザインがかわいい「キッズスイート」に宿泊。キッキー・ウィッキーのぬいぐるみのプレゼントも付いています。

ファミリーフレンドリーなホテルで、12歳以下は宿泊＆食事が無料。絵本コーナーやキッズクラブ、毎日実施のアクティビティ「館内宝探し」など、子どもが喜ぶ施設やサービスが充実しています。ホテルにはテニスコートやパターゴルフ場などが隣接。夏は屋内プールもオープンするので、自然の中で思いっきり遊べます。ここでは家族みんなでスマホやタブレットから離れて、自然と向き合う贅沢な時間を過ごせそうですね。

動物とふれあえる！「ホテルエピナール那須」

日常では出合えない自然と動物とのふれあいは、子どもの心を豊かにしてくれます。栃木県那須町にあるファミリーに人気の「ホテルエピナール那須」では、2023年に動物や自然とふれあえる「フォレストエリア」をオープンしました。

エリアでは、かわいいアルパカ、ヤギ、ヒツジがお出迎え。最初は恐る恐る見ている子も、だんだん積極的にエサをあげられるように。那須エリアには動物のテーマパークもあるので、まずはここで動物とのふれあいデビューをしてから各施設へ足を運ぶのもおすすめです。

森に囲まれているので、木の温もりや、鳥の鳴き声など、高原の自然に癒やされます。敷地内では「ランニングバイク」や「ツリートレッキング」など、自然の中で体を動かすアクティビティも人気。子どものチャレンジを温かく見守りたいですね。

「ウェルカムベビーのお宿」認定ホテルなので、無料貸し出しグッズや子ども向けのバイキングコーナー、託児サービスなどが充実しており、赤ちゃんや小さな子連れでも快適に泊まれます。

子どもに様々な体験を

旅先での非日常の体験は子どもの五感を刺激し、大きな成長のきっかけになることも。 普段はできない特別な体験は、帰ってきてからも「あのとき、あんなことしたよね」とずっと親子で話せる楽しい思い出になります。ぜひ家族ででかけてみませんか。

文・構成／古屋江美子