身近な天気は自由研究にぴったり
天気は、空を見上げるだけで変化に気づける身近な自然現象です。特別な実験道具がなくても、雨量計はペットボトル、風見鶏はストローや厚紙など、家にある身近な材料で作ることができます。工作そのものも難しすぎないので、小学校低学年の子どもでも、保護者と一緒に楽しみながら取り組みやすいテーマですよ。
さらに、作って終わりではなく、毎日観察を続けられるのも自由研究にぴったりなポイント。「今日は雨がどれくらいたまったかな?」「風は昨日と同じ向きかな?」と記録していくと、日によって結果が変わることに気づきます。
観察したことを表やグラフにまとめやすいので、自由研究として形にしやすいのも魅力です。

1.ペットボトルで雨量計を作ろう
まずは、雨の量を調べる雨量計を作ってみましょう。
用意するもの
・透明なペットボトル
・カッターやはさみ
・油性ペン
・定規
・透明明テープ
ペットボトルは、炭酸飲料のものが少し硬めで扱いやすくおすすめです。

作り方
1.
まず、ペットボトルの上の部分をカッターやハサミで切りはなします。目安は、肩のカーブが終わる少し上あたり。切りはなせたら下の部分の上あたりに、水を出すための穴をあけておきます。
※ペットボトルを切るところは危ないので、保護者の方が行ってください。

2.
切りはなした上の部分を逆さまにして、下のボトルに差しこみます。こうすると、雨を集めやすくなります。ずれないように透明テープで固定しておいてください。
3.
ボトルの側面に目盛りをつけます。ペットボトルの底はでこぼこしていることが多いので、底を0にするのではなく、底から少し上の位置を0にするのがポイントです。
まず、定規を当てて、底から2〜3cmほど上のところに「0」の線を書きます。そこから上へ、5mmごとに目盛りをつけましょう。余裕があれば1mmごとに線を入れると、より細かく読み取れます。

ポイント
目盛りを直接ボトルに書くのが難しければ、細長い紙やマスキングテープに目盛りを書き、上から透明テープで貼っても大丈夫です。
曲面にまっすぐ線を書くのは意外と難しいので、小さなお子さんと作る場合は、紙に目盛りを書いて貼る方法もおすすめです。
4.
目盛りをつけたら、水を0の線まで入れます。この水面が観察のスタート地点になります。雨が降ったあと、水面が0からどれだけ上がったかを見ることで、降った雨の量を読み取ることができます。

観察してみよう!
観察するときは、建物や木から少し離れた、空がひらけた場所に置きます。屋根の下や壁ぎわは、雨が入りにくかったり、逆に屋根から落ちた水が入ったりするので避けましょう。雨がやんだら、たまった水の高さを読み取り、「○mm」と記録します。

本物の雨量計も、雨がどれくらいの深さで降ったかをミリメートルで表します。「1mmの雨」は少なそうに感じますが、地面全体に1mmの深さで水がたまる量のこと。10mmをこえると、しっかり雨が降ったと感じることが多くなります。
夏は午後に急に強く雨が降ってくることも多いので、自分で測った数字を体感と比べてみるとおもしろい発見があるかもしれません。
2.画用紙で風見鶏を作ろう
次に、風の向きを調べる風見鶏を作ってみましょう。
用意するもの
・画用紙など厚紙
・クレヨンやペン
・はさみ
・テープ
・曲がるストロー
・竹串

方角を知りたい場合は、スマートフォンのコンパスアプリや方位磁石があると便利です。
作り方
1.
画用紙に鳥の形を描いて、形に沿って切ります。頭側は小さめに、体や尾の側は大きめに作るのがポイントです。後ろ側の面が大きいほど風を受けやすくなり、風見鶏の向きが安定しやすくなります。

2.
次に、曲がるストローをL字に曲げ、短い方を鳥の中央より少し頭寄りの位置にテープで貼ります。テープは1か所だけでなく、数か所とめておくと、風が吹いたときに紙がぐらつきにくくなります。

3.
長い方のストローには、下から竹串を通します。竹串を手で軽く持つと、ストローが竹串を軸にして回るようになります。ぎゅっと握ると回りにくくなるので、竹串の下の方をそっと持ち、風見鶏が自由に動けるようにしましょう。

観察してみよう!
風が吹くと、後ろの大きな面が押されます。そのため、鳥の頭や矢印の先が、風が吹いてくる方向に向きます。
たとえば、頭が北を向いたら、その風は「北風」です。風の向きは、風が吹いてくる方向で呼ぶのが決まりです。

方角を調べたいときは、スマートフォンのコンパスアプリや方位磁石を使います。風見鶏が向いた方向とコンパスで見た方角を合わせて、「今日は南風」「今日は北風」と記録してみましょう。
風見鶏がうまく動かないときのコツ
手作りの風見鶏は、最初からうまく動かないこともあります。でも、それも自由研究の大事なポイントです。
・風が吹いても動かない場合
風が吹いても動かないときは、竹串とストローがこすれている可能性があります。竹串を少し細いものに替えたり、ストローの中で竹串がスムーズに回るか確認してみましょう。

・くるくる回りすぎて向きが安定しないとき
前後のバランスを見直します。後ろの羽が小さいと風を受けにくいので、後ろ側を少し大きくしてみてください。風見鶏は、後ろの面が大きいほど安定して風下に流され、前が風上を向きやすくなります。
また、ストローの位置も大切です。ストローを貼り付ける位置が後ろすぎると、うまく風の向きを示さないことがあります。頭に近いところにすると、安定しやすくなります。

うまくいかずに試行錯誤したことも研究に
「羽を大きくしたら動いた」「ストローの位置を変えたら向きが安定した」という失敗と改善も、そのまま自由研究になる立派な発見です。

観察記録は毎日同じ時刻に行う
観察は、毎日できるだけ同じ時刻に行うのがおすすめです。日づけ、天気、雨量、風向きを、一つの表にまとめていきましょう。
雨量計は同じ時刻に記録し、水を0にリセット
雨量計も毎日同じ時刻に確認します。たとえば「朝8時に見る」と決めておくと、前の日の朝から今日の朝までに降った雨の量を比べやすくなります。
水面が0の線から何mm上がったかを読み取り、記録表に書きましょう。記録したあとは、水を捨ててもう一度0の線まで水を戻しておきます。毎回同じ状態から始めることで、日ごとの雨の量を比べやすくなります。
雨が降らなかった日は「0mm」と書きます。0mmの日も、雨が降った日と比べるための大切な記録です。
棒グラフにしたり、天気予報と比べるなどの工夫も
毎日続けていくと、雨の多かった日や、風向きが変わった日が見えてきます。雨量は棒グラフにしてまとめたり、天気予報アプリやテレビの予報と比べて、「予報と同じだったか」「自分の観察ではどうだったか」を書くのもよいまとめ方です。
「予想と同じだったこと」「思っていたのと違ったこと」「うまく測れなかったこと」も、すべて大切な発見です。

身近な天気を、自分で調べる体験に
雨量計と風見鶏は、家にある材料でも作れるシンプルな道具ですが、毎日続けて観察すれば立派な観測データになります。今年の夏は、自分で作った道具を使って、空や風の変化を親子で楽しんでみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたのは
京都大学 工学部建築学科卒業。北陸放送アナウンサー、テレビ大阪アナウンサーを経て2012年よりフリーキャスターに。NHK「おはよう日本」、フジテレビ「Live news イット!」、読売テレビ「ミヤネ屋」などで気象キャスターを務める。現在は株式会社トウキト代表として陶芸の普及に努めているほか、2歳からの空の教室「そらり」を主宰、子どもの防災教育に携わっている。