目次
スパークリングワインとは?
スパークリングワインとは、発泡性のあるワインの総称です。一般的にガス圧が3気圧以上のものをいいます(3気圧以下のものは、セミスパークリングワイン、弱発泡性ワインという)。
スパークリングワインは泡がとても重要だとされていて、一般的に泡が小さく細かいものが良質なスパークリングワインだといわれています。
スパークリングワインとシャンパンの違いは?
発泡性のあるワインといえば、すぐ思い浮かべるのは「シャンパン」では? シャンパンとスパークリングワインは別のものだと、思っている方もいるかもしれませんが、シャンパンはスパークリングワインの一種です。
フランスのシャンパーニュ地方でつくられたもので、尚且つ、フランスのワインの法律で決められた条件を全てクリアしたスパークリングワインだけがシャンパンと呼ばれます。
なぜお祝いの席で飲まれるの?
その昔、フランスの歴代の国王の戴冠式や洗礼が行われていたのは、シャンパーニュ地方の中心にある「ランス・ノートルダム大聖堂」。その祝宴には、地元のお酒であるシャンパンが振る舞われました。そのことから「お祝いの席 = シャンパン」という概念が定着していったといわれています。
また、シャンパンをグラスに注ぐと、絶えず泡がグラスの下から上へと立ちあがります。それを「絶えず湧き上がる幸せ」になぞらえているとも。
さらに、グラスに注がれたシャンパンをよく聞いてみると「パチパチ」という泡の音がしませんか? この音は「天使の拍手」といわれています。天使が拍手するなんて、お祝いにぴったりなお酒というわけです。もちろん、シャンパン以外のスパークリングワインも、お祝いのお酒として使うことができます。
自宅で開栓前のスパークリングワインを保存するポイントは?
開栓前のスパークリングワインを長期保存する場合は、ワインセラーで保存するのがベストですが、自宅にワインセラーがないという方は冷蔵庫がおすすめです。自宅で上手に開栓前のスパークリングワインを保存するポイントをチェックしていきましょう。
振動させない
スパークリングワインは振動に弱いのが特徴。振動すると酸化が進みます。そのため、スパークリングワインはなるべく振動しない場所で保存するのがポイントです。
光を避ける
紫外線はもちろん、室内灯などの光にもあてないようしましょう。スパークリングワインは、光にあたることで劣化してしまいます。そのため、暗い場所で保存するようにしてください。
保存に適した温度は12~15℃、湿度70%くらい
未開栓のスパークリングワインを保存するのに適した温度は、12~15℃です。自宅の冷暗所であっても、スパークリングワインにとって、夏は湿度や温度が高くなりすぎ、反対に冬は低くなりすぎます。温度が変化しすぎるのも劣化の原因に。
また湿度が低くなると、コルクが乾燥してボトルの間に隙間ができ、スパークリングワインが空気に触れて酸化を招きます。自宅にワインセラーがない場合は、なるべく温度や湿度が変化しない場所で保存するのが望ましいでしょう。
冷蔵庫で保存する場合は?
自宅の冷蔵庫でスパークリングワインを保存する場合は、温度が低すぎない野菜室で保存するのがおすすめです。その際は、コルクに食材の匂いがうつるのを防いだり、光を遮断するために新聞紙などでボトルを包むと良いでしょう。
飲みきれなかったスパークリングワインの保存方法やポイントは?
炭酸が抜けてしまうと、せっかくのスパークリングワインが台無しに。開栓したスパークリングワインは、炭酸が抜けるのをなるべく防ぐのが、最大のポイントです。飲み切れなかったスパークリングワインを保存するポイントや方法をチェックしていきましょう。
開栓後のスパークリングワインを保存するポイントは?
・低い温度で保存する
開栓前のスパークリングワインの保存に適した温度は、10~15℃ですが、開けたものは低い温度で保存するのがベスト。温度が高いと炭酸が抜けやすく、温度が低いと炭酸が抜けにくくなるからです。
・空気に触れる面積を最小限にする
冷蔵庫に入れる際、スパークリングワインが空気に触れる面積を少なくするために、ボトルを立てて保存します。
シャンパンストッパーを使って保存する
シャンパンストッパーとは、開栓したスパークリングワインの炭酸が、抜けるのを防いでくれる栓のこと。栓をボトルの口に押し当て、フックで固定するものや、ボトル内の空気を抜く加圧式のものなど、様々なタイプのものがあります。
シャンパンストッパーがない場合は?
シャンパンストッパーがない場合は、ラップでも代用が可能です。ボトルの口にラップをピッタリとかぶせ、さらに輪ゴムで止めます。シャンパンストッパーほどではないですが、炭酸が抜けるのをある程度防ぐことが可能です。
開けたらいつまで保存できる?
1度開けたスパークリングワインは、なるべく低温で保存し、1~2日で飲み切るようにしましょう。
▼シャンパンストッパーについてはこちらも
飲み切れなかったら料理に使うのもあり!
炭酸抜けが気になるスパークリングワインは、料理に使うのもありです。スパークリングワインを使った「鶏肉ときのこのクリーム煮」のレシピを紹介します。
材料
・スパークリングワイン(白)… 100ml
・鶏もも肉… 200g
・しめじ… 1パック
・たまねぎ… 1/2個
・ニンニク… 1片
・生クリーム… 100ml
・固形コンソメ… 1個
・オリーブオイル… 適量
・ブラックペッパー… 適量
・塩… 適量
作り方
1、鶏もも肉を食べやすい大きさにカット、軽く塩をふっておきましょう。
2、たまねぎとニンニクはみじん切り、しめじは石突きを切ってほぐしておきます。
3、フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れ、香りが立ったら、鶏もも肉を入れ炒めます。
4、鶏もも肉に焼き色がついたら取り出します。
5、4のフライパンにたまねぎ、しめじを入れ炒めます。
6、たまねぎがしんなりしたら、スパークリングワインを入れ、アルコールを飛ばします。
7、さらに生クリーム、固形コンソメを入れ、ひと煮立ちさせます。
8、7に鶏もも肉を戻し、フライパンに蓋をして10分ほど煮ます。
9、ブラックペッパーで味を整え、全体によく混ぜて、馴染ませたら完成です。
スパークリングワインは飲み切れなくても大丈夫
飲み切れなかったスパークリングワインは、長期間保存はできませんが、なるべく炭酸が抜けないように保存することはできます。その際も、1~2日で飲み切るのがベスト。また1~2日で飲み切ることができない場合は、料理酒として使うのもおすすめです。
余ったすアークリングワインは、無理に飲まずに適切に保存&活用してみてください。
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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)