手づくりの味噌玉があれば、お湯を注ぐだけで味噌汁を味わうことができて便利です。市販のお味噌汁の素を買うより経済的で、味の好みも対応できます。
お弁当用に持ち歩くのもいいし、食卓にサッと汁物を出したい時にも大活躍。また、具材として加えやすい乾物や、変わり種の具材についても注目です。
サッと作れて、おいしい味噌汁の究極の形、味噌玉をぜひ生活にお役立てください。
基本的な味噌玉の作り方
時間がない時でも、お湯を沸かすだけで味噌汁が作れる味噌玉の作り方をみていきます。
普段の食生活で不足しがちな「すりごま」、だし風味を生み出す「かつお節」を加えて作ります。また、味噌汁のおいしさは、なんといっても「味噌」です。お好きな味噌を用意して作ってくださいね。
材料
(味噌汁7~8杯分)
味噌 100g
削り節 10g
白すりごま 20g
作り方
【1】すべての材料をよく混ぜ合わせます。かつお節がフワフワして混ざりにくいですが、だんだん馴染んでまとまってきます。
【2】大さじ1杯ずつ、ラップやクッキングシートに包みます。1個の味噌玉は30gが目安です。
食べ方
お碗に味噌玉を入れて、沸かしたお湯(160ml)を注ぎます。しばらく待つと柔らかくなります。よく溶かして、お召し上がりください。
保存期限
冷凍保存で1か月の保存ができます。
味噌は高い塩分濃度から、冷凍保存してもカチカチにはなりません。
味噌玉のバリエーション
基本の味噌玉に追加する具材の他、味噌玉ダイエットなどの話題についてもみていきましょう。
粉末だしを利用する
基本の味噌玉に、粉末だしを加えると味の面でもよくなります。
また、かつお節を粉末だしに変更するなら、お使いの各商品に記載の分量を加えればOK。果粒や、ブレンド粉末など、さまざまなタイプのものがありますから、味噌100gに対し、12~13g程度を目安に、加減して加えてください。
具材の追加
味噌玉に追加しやすい具材について考えます。キッチンでの料理の際、少量余った材料は、味噌に混ぜて役立てることもできます。
乾物類
かつお節の他に乾物類を加えることで、栄養を摂りながら、より複雑なだしの風味も加わるので、味わいも増します。
乾燥わかめ
焼き海苔
あおさ海苔
塩昆布
とろろ昆布など
薬味
ネギや、しょうがなど、身近な薬味も刻んで味噌に混ぜて、お好みの味に。
大葉
みょうが
にんにく
しょうが、など
茹でた野菜
味噌玉はお湯を注ぐだけで口にするため、野菜を具材にするなら先に茹でておくのが肝心。しっかりと水気をきってから、細かく刻んで、味噌に混ぜてください。
根菜類(にんじん、れんこん、ごぼう、大根など)
青菜類(小松菜、ほうれん草など)
その他の具材
油揚げ
天かす
じゃこ
佃煮(海苔、えのき、しじみ、など)
漬物類(柴漬け、大根、野沢菜、など)
変わり種
「ごま油とラー油」は、酸辣湯のような風味が味わえます。茹でた春雨、小ネギ、煎りごまを入れるとさらに本格的に。
「黒こしょう、オリーブオイル」は、ウインナーやベーコンと相性の良い味になります。
味噌玉に合わない具材
茹でたじゃがいもや、豆腐など、冷凍保存の際に食感が変化するものは、おすすめしません。また、水分が多い物や、腐りやすい食材も避けます。
瓶詰のなめたけや、佃煮のり、梅干しなど、塩分が多い具材を加える場合は、味噌の量を加減してください。
味噌玉ダイエット
朝食に温かい味噌汁を口にすることは、体内リズムを整え、自律神経を安定させます。また、味噌に含まれる善玉菌が腸内環境を整えることから、太りにくい身体へと導く効果もあるとか。このように、無理なく続けられるダイエットの一環として味噌汁を毎食取り入れることは有効で、味噌玉はその助けとなりそうです。
ダイエットを意識するなら、具材に食物繊維の多いきのこ類や、根菜類、ミネラルの豊富な海藻を加える工夫を。さらに、すりおろりた玉ねぎ、りんご酢などを加えて、さらなる効果を期待するレシピもあります。
ただし、お湯に溶かすだけで口にする味噌玉は、加える具材によってはおいしさを損ねてしまう場合もあるようです。ダイエットは続けることが肝心ですから、継続しやすい具材を選んでみてください。
味噌玉の持ち運び
1回分ずつ小分けした味噌玉は、お弁当との相性も抜群。容器はお碗でなくても、マグカップがあれば食べやすいですよ。あとは、熱いお湯が用意できれば、出先でのランチで楽しめます。
お弁当への活用法
具材にかつお節とごまを加えた、基本の味噌玉を1個、お弁当と一緒に用意します。乾燥麩、乾燥ネギなどと合わせて持ち歩き、お湯で溶かす際にお好み量を加えて仕上げます。
失敗例、デメリット
味噌玉に使用する味噌として、だし入りの商品を使用すると「ベチャっと仕上がった」「おいしくない」との声もあるようです。普通の味噌を使い、だしにかつお節や、だしの素を加える方法が良さそうです。
ちなみに、かつお節は味噌の水分を吸い取る役目もあるので、水漏れ防止にもなります。
丸めない味噌玉
1個ずつ丸めるのがめんどう、という方は、タッパーに詰めてその都度必要量を取り分けて使う方法もあります。さらに、製氷皿や、ジップロックを利用する方法も。いずれの場合も、味噌のカットや取り分けは、容易です。
お弁当の片隅にカットした味噌玉を入れるスタイルでも、まったく問題はありません。手軽に始めやすい方法でトライしてみてください。
心も癒す味噌玉
忙しい朝の食事や、出先でのお弁当ランチの際に、サッと温かいお味噌汁を作れる味噌玉を用意しておけば手軽です。味噌の持つ豊富な栄養素を摂れるだけでなく、温かいスープは気持ちもリラックスしますから、ちょっとした準備を惜しまずに取り入れたいところです。味噌玉用の具材を選ぶ楽しみや、薬袋のような包みに、食への関心も増します。健康的な味噌汁を、より身近に味わえるように活用してください。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)