「靴下の中に砂が入るのはなんで?」小一ならではの身近で素朴な疑問を実験して検証!【自由研究コンクール入賞】大阪府1年生 岩谷美佑さん

『小学館の図鑑NEO』と『HugKum』が昨年募集した「小学生の図鑑・自由研究コンクール」。3,393件の中から「小学一年生賞」に選ばれたのは、大阪府の1年生(当時)岩谷美佑さんの「なんでくつしたをはいているのに くつしたのなかに すながはいるの?」でした。「公園から帰って靴下を脱ぐと、中から砂が出てくる」という、誰もが感じたことのある身近な疑問をテーマにした自由研究は、実際に靴下から出てきた砂をセロハンテープで貼り付けるなど、まとめ方も工夫されています。初めての自由研究で楽しかったことや、普段の美佑さんについてなど、お母さまと一緒にお話を伺いました。

「靴下の中の砂はどこから入る?」日常の中のふとした疑問が自由研究のテーマに

岩谷美佑さんとお母さま

――身近で面白いテーマですね!この自由研究をしようと思ったきっかけを教えてください。

美佑さん公園から帰って玄関で靴下を脱いだら、中から砂が出てきて、「この砂はどこから入ってきたんだろう?」 と不思議に思ったからです。

――この実験でどんなことがわかりましたか?

美佑さん最初は、砂が足の指につくと思っていました。でも、実験をしてみると、足首から下の方にたくさんついてました。それで、私が公園で遊んでいるときの動画をよく見てみると、足首の骨の周りに隙間があって、動くたびに砂が飛んで、そこから中に入ってくることがわかりました。あと、お兄ちゃんは足の指に砂がたくさんついていました。それは、私よりたくさん動くので、足首から入った砂が、動くたびに下に落ちて、指の方にたまったのだと思いました。

足についた砂をテープで貼ることで、一目で砂の量の比較ができるように

――意外な場所から砂が入っていたんですね。自由研究をまとめるときに工夫したことはありますか?

美佑さん砂の量を比べるときに工夫しました。私はまだ「グラム」を習っていないので、わかりやすくしようと思って、足についた砂をテープで貼って、見て比べられるようにしました。

――自由研究をする中で、楽しかったことや大変だったことを教えてください。

美佑さん楽しかったことは、自分が「なんでだろう?」と思っていることを知れることです。ワクワクして楽しかったです。それから、調べた結果が自分の思っていたことと違って、それをさらに調べていくのが楽しかったです。大変だったことは、足についた砂を集めて、テープで貼ることです。字をいっぱい書くのも大変でした。

「まとめ」には美佑さんの考察がしっかりと述べられている

――この大きな1枚の紙にまとめるのに、どれくらいの時間がかかりましたか?

美佑さん1週間くらいです。

自由研究に取り組む美佑さん

――毎日コツコツ取り組まれたんですね。公園ではどんな遊びをしますか

美佑さん鬼ごっこと、お友だちと遊ぶのが好きです。

――学校では何の授業が好きですか? どんなことが好きですか?

美佑さん国語が好きです。新しい漢字を覚えるのが楽しいです。あとは、絵を描くのが好きで、よくお洋服のデザインを考えています。読書も好きで、昨年は1年間に300冊くらい読みました。

美佑さんのお母さん:娘はおしゃれが好きで、買い物のときも私が勝手に選んでくると着てくれないので(笑)、必ず連れていって本人に決めてもらっています。

「メモの整理」や「まとめ方」などを保護者がサポートしながら、初めての自由研究が完成!

――ここからはお母さまにお伺いします。美佑さんがこの自由研究のテーマを選ばれたとき、どう思われましたか?

美佑さんのお母さん:まず、着眼点がいいなと思いました。もともとは、自転車に乗っているときの何気ない会話の中で、美佑が「ずっと気になってたんだけど、どうして靴下をはいているのに砂が入るの?」と聞いてきたことがきっかけです。そのときは「なんでだろうね」と話して終わったのですが、私自身も気になり、「自由研究で調べてみる?」と声をかけました。

ただ、当時まだ1年生ということもあり、本当に続けられるかなという気持ちも正直ありました。そんな中、夏休みの初めに兄の付き添いで科学館の「自由研究相談会」のイベントに行ったのですが、美佑は鉛筆とノートを持参し、学芸員の方に進め方について質問して、一生懸命メモを取っていました。その様子を見て、「本気でやりたいんだな」と感じて、それなら私もできるだけサポートしようと思いました。

――自由研究を進める中で、お母さまはどんなふうにサポートされましたか?

美佑さんのお母さん:基本的に、できることは本人に任せて、難しいところだけアドバイスをしたり、一緒に考えたりするようにしていました。まだ自分の考えを言葉にするのが難しいところがあるので、「何に気づいたの?」「そこから何がわかった?」「それってどう思った?」というように、質問しながら一緒に整理していきました。

実験は何日か続けて行っていて、情報も多かったので、忘れないように毎日公園で遊んだあとに、「何をして遊んだか」「どこに砂がついていたか」などを1枚の紙にメモするように声をかけていました。最後は、そのメモを見ながら一緒にまとめていきました。そのほかには、字が曲がらないように下線を引いたり、全体の構成を一緒に考えたりと、仕上げの部分で少しサポートしました。

日々のメモをもとに自由研究を構成

――美佑さんはどんなふうに自由研究に取り組んでいましたか?

美佑さんのお母さん:大きな用紙に書いていくうちにどんどん疲れてきて、途中で心が折れそうになるときもありました。でも、負けず嫌いなので「じゃあ、やめる?」と聞くと「絶対やめない!」と言っていましたね。兄が頑張って賞をとったのを見ていて、「私もほしい!」という思いがあったのだと思います。

絶滅危惧種を見るために奄美大島へ旅行も!子育てでは「本物に触れる機会」を大切に

――根気強く自由研究を進めていったのですね。普段の美佑さんはどんなお子さんですか?

美佑さんのお母さん:少し人見知りで、恥ずかしがりやなところがありますが、一度目標ができると、諦めずに頑張れる子だと思います。幼稚園の年中くらいのときに体操を始めたのですが、当時小学4年生の兄が逆上がりをしているのを見て、「自分もできるようになりたい」と思ったようで、家でも何度も練習して、できるようになるまで頑張っていました。

――子育てで大切にされていることはありますか?

美佑さんのお母さん:子どもの疑問や興味、関心、好奇心をできるだけ逃さないように心がけています。疑問に思ったことは、その場の説明だけで終わらせず、一緒に本や図鑑で調べるようにしています。また、できるだけ熱が冷めないうちに関連する場所へ行き、本物に触れる機会をつくるようにしています。

恐竜好きの兄と毎年行っている福井県立恐竜博物館

――実際に足を運ぶことで、より興味が広がりますね。

美佑さんのお母さん:そうですね。家族それぞれの趣味をみんなで楽しむことを大切にしていて、主人の趣味の釣りやスノーボード、私の趣味の美術館めぐりにも、家族みんなで出かけます。ついデジタルに頼りがちになるので、テレビやYouTubeから少し距離を置いて、熱中できるものを持てるようにと考えています。

美佑はまだ2年生なのでこれからだと思いますが、兄は幼稚園の頃から何かに夢中になることが多く、恐竜や生き物、歴史、法律など、興味がどんどん広がっていきました。そのため、週末には博物館や科学館、動物園、資料館や関連イベントに毎週のように足を運んでいました。

大阪市立科学館のイベントに参加中の美佑さん
島津義弘が好きな兄と関ヶ原古戦場に行き、レンタサイクルで関ヶ原の戦いの各地を自転車で回った

ある時、動物園のイベントで、ボルネオ島のゾウが絶滅の危機にあること、そしてそれが日本に住む私たちの生活とも関わっていることを知る機会がありました。そこから兄は絶滅危惧種に興味を持ち、実際に家族で奄美大島へ絶滅危惧種を見に行ったこともあります。

奄美大島ではナイトツアーに参加し、アマミノクロウサギやイシカワガエルなどの絶滅危惧種を見に行った
奄美大島でのマングローブカヌーツアーの様子
奄美大島ではシュノーケルでウミガメと遭遇!

――絶滅危惧種を見る旅行というのは素敵ですね!家族の思い出にも残りますね。

美佑さんのお母さん:奄美大島への旅行の際は、美佑が旅のしおりを作ってくれましたね。今までの旅行の中でも強く心に残っているようで、「ゴミが少なくて、大阪では見ない魚がいっぱいいて平和だった」「ゴミは自分たちが捨てたものが川から海に流れて、ウミガメや魚が食べて死んでしまう」と話してくれました。また、その年の夏休みの絵のコンクールでは、「ウミガメと平和な奄美の海」というタイトルで絵を描いて、賞をいただきました。

美佑さんが描いた奄美大島の海の絵。MOA絵画コンクールにて銅賞を受賞

これまで環境問題に関するイベントなどにも何度も参加してきたので、その体験や学びが点から線として本人の中でつながっているのだと強く感じています。これからも、たくさんの知識や体験という点を大切にしながら、それが少しずつつながっていくような関わりを大切にしていきたいと思っています。

――最後に、美佑さんが今年挑戦してみたい自由研究のテーマはありますか?

美佑さん猫が大好きなので、猫について調べたいです。あと、お兄ちゃんが「自学ノート」をやっているのを見ていたので、来年は自学ノートにチャレンジしてみたいです!

――身近な疑問を出発点に、自分の目で確かめていった美佑さん。「どんな靴下なら砂が入らないか」についても、いろいろなアイデアをご家族と話しているそうです。低学年での自由研究はハードルが高く感じがちですが、日常の「なんで?」をテーマにすれば、楽しみながら取り組めるのだと気づかされました。

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取材・文/平丸真梨子

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