親子で一緒に料理をすることは、家族の幸福感につながります
手先を使うことが脳を活性化することはよく知られていますが、五感をフルに使う料理は、子どもの感性も育てます。ママにとっては、親子で料理をすることでコミュニケーションが増え、お手伝いを促すきっかけになるなど、様々な効果が実感できることにもなり、親子で料理をする機会が多いママほど、「家族が幸せである」と感じています(「東京ガス 都市生活研究所」アンケート調査)。
「東京ガス 食情報センター」が監修・料理指導をしている「うまうまおやこキッチン」では、時間と手間をかけずに、お子さんと楽しめるレシピをご紹介。
作り方のプロセスには、「五感アイコン」でお子さんに注目してほしい調理ポイントを示しています。
「だし」を使っておいしい和食を作ろう
日本人が昔から食べている「和食」。ご飯によく合う、だしを使った優しい味わいのおかずが特徴です。
栄養バランス満点メニューの和食の基本は、一汁三菜。主食のご飯に、汁物とおかずが、3品つきます。おかずは魚や肉、野菜が中心。栄養のバランスが良く体に良いメニューばかりです。
「だし」とは、かつおぶしや昆布、煮干しなどを煮て、うまみを取り出した汁のこと。日本中に、いろいろな味わいの「だし」があります。
「だし」ができたのは1300年前!?
日本に「だし」が登場したのは、 およそ1300年前の奈良時代。 かつおを煮て、干したものからだしを とったのが最初だと言われています。
「合わせだし」でうまみアップ!
2種類の「だし」を合わせたものを「合わせだし」と言います。味わいが複雑になり、うまみも増えます。
やってみよう!かつおぶしと昆布の「合わせだし」
材料
水…500ml
昆布…3g
かつおぶし…10g
作り方
①鍋に水と昆布を入れ、30分たったら、火にかける。
②煮立つ前に昆布を取り出し、かつおぶしを加えてひと煮立ちしたら火を止める。
③かつおぶしが沈んだら、濾す。
だしを使った「だしまきたまご」
だしと卵を混ぜて、丁寧に焼き上げた卵焼き。好きな物を入れてアレンジしても楽しいですね。
材料(2~3人分)
卵…4個
【A】
だし汁…大さじ3
砂糖… 小さじ1
みりん… 小さじ1
しょうゆ… 小さじ½
塩… 少々
サラダ油… 適量
作り方
①ボウルに卵を割り入れて、溶き【A】を加えて混ぜ合わせる。
②フライパンにサラダ油を引き弱火に掛け①をおたま1杯分流し入れる。
③固まり始めたら、箸で全体を混ぜ、奥に寄せる。
④空いたところにサラダ油を薄く塗る。
⑤①を空いた所におたま1杯分流し入れ、奥から手前に巻く。
⑥①が無くなるまで焼いて巻くを繰り返す。
「だし」を使って偏食対策!
味覚のひとつである「うま味」は、素材本来の味や香りをより引き出す役割をしてくれます。「だし」には、うま味成分がたくさん含まれており、うま味が濃いぶん、塩やみそ、しょうゆなど調味料の量を減らすこともできます。本格的な「だし」を取るのは大変ですが、苦手な野菜などは「だし」と一緒に調理することで、味わい深くなり食べられるようになることも。ぜひ、取り入れたいですね。
東京ガスでは親子・子ども向けの料理教室を開催しています。調理体験を通して、食の知識や包丁・コンロの使い方などが身につくとともに五感が磨かれ、子どもたちの「生きる力」がはぐくまれるプログラムを展開しています。
記事監修
1925年の創刊以来、豊かな世の中の実現を目指し、子どもの健やかな成長をサポートしてきた児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターに関わっていただき、子ども達各々が自身の無限の可能性に気づき、各々の才能を伸ばすきっかけとなる誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載しています。
『小学一年生』2019年7月号 監修・料理指導・レシピ / 東京ガス食情報センター 撮影 / 鈴木智哉 イラスト / 九鬼英二郎 モデル / 工藤唯志