山下智久が伝えた正直者が報われる原理!全面戦争の結果は?『正直不動産』【連載最終回】

とうとう最終回を迎えた山下智久主演のNHKドラマ「正直不動産」。会社対会社の全面戦争が勃発するなか、山下さん演じる主人公・永瀬財地も大奮闘!救世主となったのはあの人でした!

ウソ解禁となった永瀬は“ライアー永瀬”に逆戻りするのか!?

©NHK

山下智久主演のNHKドラマ「正直不動産」(総合毎週火曜22時~)が、惜しまれつつも最終回を迎えました。第10回は、登坂不動産VSミネルヴァ不動産の全面戦争となりましたが、最後に「正直者は報われる」という本作のテーマをくっきりと浮き上がらせた爽快な回となりました。

©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
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驚いたのは、「急に永瀬がウソをつけるようになる」というトリッキーな設定を入れ込んだところです。果たして彼は“正直不動産”ではなく、もとの“ライアー永瀬”に戻ってしまうのか?

ドラマは視聴者や原作ファンの意表をついてきましたが、そこは脚本の妙で、最終的に見事なウルトラCの着地を果たしました。

また、登坂不動産の登坂寿郞社長(草刈正雄)とミネルヴァ不動産の鵤聖人社長(高橋克典)というヘビVSマングース級の名勝負にシビれました!そんな最終回を振り返ってみましょう。

草刈正雄と高橋克典がボス対決!山崎努の救世主登場にも胸アツ

(以下、ネタバレを含みます)

©NHK

永瀬は神頼みをしたことにより、晴れて“ウソ解禁”となりました。喜ぶ永瀬は、また元のウソつきに戻ってイケイケ営業を再開させますが、なんだか心が晴れません。そして、やはりウソは良くないと思い直し、再び正直に人と向き合っていこうと改心します。

それは嘘がつけなくなった永瀬が、初めて自分の仕事に対して本当のやりがいや達成感などを見出だせたから。この回では、永瀬の成長が大いに感じられました。

©NHK

今回永瀬が関わったのは、土器や石器・貝塚、古墳などが地中に埋まっている埋蔵文化財包蔵地にある物件でした。この土地を巡ってトラブルとなり、登坂不動産とミネルヴァ不動産がバチバチと火花を散らす戦いをすることに。

 

©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
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草刈正雄演じる登坂社長と、高橋克典演じるミネルヴァ不動産の鵤社長は、どちらも沈着冷静の食えないタイプ。こういう人は敵に回したくないなと思いますが、今回は登坂社長のほうが一枚上手でした。

常に利益を追求する登坂社長ですが、実はかなり情に厚いタイプでもあり、困っているサブリース貸し主のために一肌脱いでくれたようです。ニヒルな草刈さんと、氷のような冷徹さを見せた高橋さんの演技合戦も見ものでした。

©NHK

加えて、ある大物俳優の再登場に拍手を送りたくなりました。そう、初回ゲストだった和菓子職人・石田努役の山崎努(崎は正式には「たつさき」)で、今回は登坂不動産の大ピンチを救いました。

©NHK

以前も触れましたが、山下さんと山崎さんは、「クロサギ」シリーズを経て、公私共に交流が深いそうです。またもやここぞという場に助っ人として現れてくれたので、2人の再会にはかなり胸熱でした。

永瀬の好敵手・桐山の名台詞が物語る、永瀬の愚直さに感動

©NHK 9話より

“登坂不動産とミネルヴァ不動産の乱”で、勝負の切り札となる情報を登坂不動産に持ってきたのは、どうやら永瀬の元同僚・桐山貴久(市原隼人)だったようです。いつも仕事についてぼやく永瀬を冷たくあしらう桐山ですが、毎回永瀬がピンチに陥ると、陰なる援護射撃をして永瀬を支えてきました。

シビアでできる男である桐山も、一見利益追求型に見えますが、実はハートの熱い男です。常に彼なりの仁義を通してきたし、今回も永瀬のために、また、登坂社長への恩義もあって密かに行動したようです。

©NHK

そんな桐山は、独立してからやり手の不動産ブローカーとして活躍しているので、永瀬は「桐山はすごいよな。俺なんて大した進歩も成長もしないで、同じところをぐるぐる回っているような感じだよ」と弱音を吐きます。

そんな永瀬に桐山は「ぐるぐる同じ場所を歩いているとしても、それが螺旋階段だったら少しずつ上に上っていることになるんじゃないですか」と返します。原作コミックにもある名台詞ですが、まさに二人の深い友情を象徴する言葉で、互いに良き同志であることがわかります。

また、永瀬のライバルでもある、ミネルヴァ不動産の営業社員・花澤涼子(倉科カナ)の葛藤も色濃く描かれました。花澤が鵤社長に「物申す」という件では、花澤本来の誠実さと共に、ぶれないポジティブ精神が垣間見られて好感度大。転んでもただでは起きない彼女も、永瀬と共に成長し、新たに次のステージへ進んだ印象を受けました。

©NHK

そして、光友銀行行員・榎本美波(泉里香)のプロポーズ大作戦も、ゴールインするのか?と1ミリほど期待をさせる展開がありましたが、やっぱり元のもくあみに(笑)。最後までたっぷり笑わせてもらいました。

まさに視聴者をめいっぱい堪能させてくれた作品でしたが、山下さんにとっても間違いなく「正直不動産」は新たな代表作になったと言えそうです。不動産のトリビアはかなり興味深かったのですが、永瀬の「家の数だけ人生がある」という台詞も非常に腑に落ちたし、今を生きる私たちに寄り添ってくれた内容の作品だったと思います。

そしてドラマは最終回となりましたが、“「正直不動産」ロス”はまだ早い! 翌週の6月14(火)夜10時から、特別番組「正直不動産 感謝祭」が放送されます。山下さんたちキャストや制作者が、今だからこそ言える撮影の舞台裏やドラマの魅力を語ってくれるとのことで、その放送を楽しみに待ちましょう!

文/山崎伸子

「正直不動産」毎週火曜日、夜10時からNHK総合にて放送 再放送は毎週火曜日 午後3時10分~3時55分にNHK総合にて放送

見逃し配信はNHKプラスで!(放送後、最新話が公開されます)

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大谷アキラ 原案/夏原 武 脚本/水野光博607円(税込)

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全宅ツイ|1650円(税込)

本書は、大人気漫画『正直不動産』で取り上げてきたテーマのうちの24テーマを、宅建業者のTwitter集団・「全宅ツイ」の各専門クラスターが数人ずつトーク形式で語る本です。

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