元教員が伝授!目を引く【夏休みの絵日記】の描き方は?「自撮り」の構図が成功ポイント!

1,2年生の宿題で定番と言えば「絵日記」ですよね。しかし自由に書かせてみると「なんじゃこりゃ!」「絵日記とは呼べない!」というものが出来上がることも…。実はその理由、1,2年生ならではの発達段階が原因かもしれません。

そこで今回は、元小学校教員が、絵日記のコツをご紹介します。絵のコツ、文のポイントをおさえるだけで、パッと目を引く、分かりやすい絵日記にできますよ。

絵日記に描くほどのところに連れていけない!

絵日記というと、旅行や海などの場面をイメージする方もいらっしゃいますよね。
しかし、親が働いていれば学童通いになったり、この状況下ですから遠出を控えていたりすることもあるでしょう。

「絵日記になりそうなところに連れていけない!」と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
絵日記に描くできごとは、日常の中にたっぷりあふれています

子どもの気持ちが動いた日のことを書こう! 特別なお出かけでなくたってOK

絵日記に描くできごとは、特別なお出かけでなくたってOK

大切なのは、「子どもの気持ちが大きく動くこと」です。「うれしかった!楽しかった!」というものだけでなく、「おいしかった!びっくりした!すごいと思った!」というものも良いですね。

「夕飯の作りを手伝った。自分で作ったハンバーグはいつもよりおいしかった」

「お片付けをしていたら、幼稚園のときの洋服を見つけた。すごくきつくなっていて、ぼくが大きくなったんだなと思った。」

このように、日常の中で感じたことでも、十分すてきな絵日記にできますよ。

夏らしい場面や、お子さんが楽しんだ場面を写真に残しておこう

「夏休み中にもっと楽しいことがあるかも!」と期待し、なかなか絵日記に取り組もうとしない子もいます。そうこうしているうちに、新学期が近付いてしまう…ということもあるようです。

 そんなお子さんには、思い出を写真で残しておいてあげましょう。のちのち、その写真を見ながら絵を描くことができますよ。

「うちの子、絵がうまくないんだけど・・・」絵日記の絵を映えさせるポイント3つ

絵日記の絵は、普段のお絵描きや塗り絵とは違うポイントがあります。
3つのポイントさえおさえれば、学校の廊下に掲示したときに“映える”絵になるはず!

自分をメインに描こう

まず、「自分」を大きく描くことです。絵日記は、自分にとって印象的だったできごとについて描くもの。ですから、そのときの表情が分かるように、自分をメインに描きましょう。他の人や背景はその後に描きたせばOKです。

「自撮り」の構図で描こう

構図も重要なポイントです。全体を俯瞰から(上から)見た間取り図のように描くのではなく、正面から見た様子を描くようにしましょう。スマホで自撮りをしたときのように、自分が入るようにすると良いです。写真を見ながら絵を描くのもOKですよ。

低学年の子に、運動会など行事の絵を描かせると、大きく2パターンの絵に分かれるのをご存知ですか。
1つは、走っている自分や踊っている自分が中心に描かれているもの、もう1つは、校庭全体を上から見たように捉え、棒人間のように小さく自分を描くものです。
実は、子どもの絵は、年齢や発達に応じて変化してきています。低学年だと、風景の全体を描く子も多くいますので、注意しましょう。

カラフルさはパッと目を引く! クレヨンで描くのがおすすめ

絵を描く時には、色塗りが必須です。クレヨンを使って濃く塗ると、学校で掲示したときにパッと目を引きます
お道具箱には、色鉛筆やクーピーも持っていると思いますが、色鉛筆やクーピーは薄く、優しい色づかいにおすすめな画材。もし、「色鉛筆やクーピーで塗りましょう」という指定があるなら、濃く塗るように意識しましょう。

クレヨンで描くことに抵抗のある子もいます。その理由の多くは、クレヨンだと消すことができないからです。
間違えるのが心配なら、鉛筆で薄く下書きしてからクレヨンで塗ると良いでしょう。

 「こんなに長い文が書けるのか心配」 絵日記の文を豊かにするためのヒントとは?

絵日記の罫線は太いですから、文章量はほんの3~5文程度。大人にとってはほんの少しですが、子どもにとっては「画用紙の半分も字を書くの!?」「こんなにいっぱい書くことない!」と抵抗感があるかもしれません。
しかし、5W1Hと感想をもれなく入れたら、あっという間に完成!
「書く場所が足りない!」というくらいかもしれません。

WHは必須!

まずは、どんな出来事なのか伝わるように「いつ・どこで・誰が・何を・どうした・どんなだ」という5W1Hを書きましょう。これだけでも、2~3行になります。

例:「ぼくは、お盆に23日で、家族と栃木のおじいちゃんちに行きました。」 

思ったこと、感じたことを入れる

続いて、特徴的だったできごとを書きます。「うれしかったです」だけではなく、「たくさんスイカが食べられてうれしかったです」のように、どんな出来事に対してどう思ったかを書けると、具体的になり、臨場感も伝わってきます

例:「おじいちゃんの畑で、トマトをとって、食べました。とれたてのトマトはすごくあまかったです。」

「ドキドキ」「ウキウキ」「ふわふわ」擬音語や擬態語で、表現力が広がる

文末が「楽しかったです」「おもしろかったです」ばかりになりそうなときは、他の言葉に置き換えてみましょう。
例えば、「楽しかったです」を「ドキドキしました」「ワクワクした気もちでした」と言い替えると、より楽しさのリアリティが伝わりますよ。

ワンポイントで、一気に見映えがよくなる

筆者も小学生の子どもがおります。子どもが1年生のころ、「絵日記に何のことを描く?」と聞いたところ、「絵日記ってなに??」と聞き返された経験があります。
実は、小学校の授業の中で、絵日記を描かせることはほとんどないのです。特に1年生の子にとって、「絵日記」という言葉を聞くのは、この夏休みが初めてかもしれません。始めて絵日記を描く子には、「こんな感じのものだよ」と見本を見せてあげると、イメージがつきやすいですね。

絵も文も、ポイントを意識するだけで、一気に見映えがよくなります。多くのポイントを同時に意識するのは難しいので、「これは特に!」というものに絞ってチャレンジしてみましょう

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文・構成/yurinako

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