スライムの自由研究をやってみよう
スライムは、多くの人が遊んだことがあるおもちゃと言えますよね。また、ゲームでその名を聞いたことがある人も多いはず。それでも、自分で簡単に作ることができるものであることは意外と知られていないのでは。
そんなスライムを自由研究にするのは、遊びながら学ぶことができ、みんなが興味をもってくれるのでオススメなのです。
今回は基本のスライムから、変わり種スライムまで一挙にご紹介します。
スライムの基本の作り方
まずはスライムの基本となる作り方をマスターしましょう。もちろん、これだけでも立派な自由研究になりますよ。
用意するもの
- PVA(ポリビニルアルコール)洗濯のり50ml、ホウ砂10g、カップ2個、割り箸、お湯100ml(ホウ砂用)、お湯50ml(洗濯のり用)
作り方
①カップ1個に、お湯とPVA洗濯のりを入れて割り箸で混ぜる
②もう1個のカップに、お湯とホウ砂を入れて割り箸で混ぜる
③洗濯糊の入ったカップに、ホウ砂の入った水溶液を少しずつ加えます
- ④好みのネバネバになったらスライムの完成!
スライムが固まる原理
簡単に説明すると…
スライムはホウ砂と洗濯のりに入っているPVAが化学的に反応することで固まります。ホウ砂水溶液を入れる前のPVAは細長い線のような構造になっています。自由に動けるので液体のようになっています。
PVAにホウ砂水溶液を入れると、PVAの細い線に、橋をかけるように結び、網目が作られます。その網目に水分が入っているので、ぶよぶよとした感触になるのです、
スライムを作るときの注意点
材料がこぼれても大丈夫な場所で実験しましょう。
材料やスライムは口や目に入れないようにしましょう。
スライムの自由研究の進め方
定番のスライムから、凝ったスライムを作る場合、どのように進めていければいいのか、まとめ方などをご紹介。
テーマを決める
まずはどんなスライムを作りたいか考えてみましょう。自分が見たことがないスライムでもOK。
仮説を立てる
テーマに沿ったスライムを作るには、どんなものが必要か、またどんな反応が必要などかなど、仮説を立てます。この仮説の際には、危険な実験にならないか、大人と一緒に考えるのが安心です。
失敗したとき
思うような結果にならなかったとしても、それも一緒にまとめるのがオススメ。どうして失敗したのかなどを考えてみるのも大切な研究です。間違ったポイントを修正して、思うようなものができるといいですね。
レポートのまとめ方
まずは、なぜそのスライムをつくろうと思ったのかの動機や目的を示すのが最初。
そこから実験の過程を紹介しながら、結果を導いていきます。図鑑などで調べて化学反応を証明してみるのもいいかもしれません。
最後には実験してみた感想を。楽しかったことや難しかった部分、結果の満足度などを書いてレポートを締めます。
低学年向けスライムの自由研究テーマ例
カラースライム
普通に作ると、スライムは無色透明ですが、自分の好きな色にアレンジしたい場合には、色を上手に加えるのがポイント。
作り方
PVAのりを混ぜた液に、好みの色の食紅を加えるときれいな色に変化します。
色をつける場合には、食紅以外にも水彩絵の具やインクなどの方法があります。食紅、水彩絵の具の場合は、PVAのり液の方に色を加えますが透明感のない色味になります。
インクの場合には、出来上がった透明のスライムに、ちょんちょんとつつく感じで色をつけます。すると、食紅や絵の具と違い、透明感のあるカラースライムが完成します。
キラキラスライム
キラキラと光るスライムを作ります。使用するのは100均でも売っているキラキラのホログラムです。
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作り方
- スライム作りの工程の最後の部分、ねばりを出すところで、好きなホログラムを入れます。入れるものによって色合いや光り方が変わるので、いくつか試してみるのがオススメ。
ふわふわスライム
ねばねばが楽しいスライムですが、ふわふわしたらもっと楽しいですよね。今回はそんなスライム作りをします。
材料は、基本のスライムにシェービングフォームを加えるだけ。家にあるという人も多いですよね。
作り方
①PVAのりを混ぜたコップに、コップの中身と同じくらいの量のシェービングフォームを加えます。
②かき混ぜながら、足りないようなら足していきます。
③ホウ砂水を適量、加えていきます。ふわふわになったら完成。
ポイント
ホウ砂は水ではなくぬるま湯で溶かしましょう。
ホウ砂水を入れてかき混ぜる時、混ぜ方が足りないと分離してしまいます。手早くよくかき混ぜましょう。
シェービングフォームは香りの強いものもあるので、換気をしながら作りましょう。
スライムの硬さ比べ
スライムは、作り方によって硬くなったり柔らかくなったりします。
作る際に入れるホウ砂の量によって、どのようにスライムの硬さが変わるのかを比べる実験をしてみましょう。
最初にご紹介したのはホウ砂10gを使う作り方ですが、それよりも減らしたり増やしたりして作って、硬さを比べてみます。それぞれ記録して、気づいたことをまとめましょう。
高学年向けスライムの自由研究テーマ例
スライムは低学年のものと思われがちですが、さらに凝った内容にすれば、みんながびっくりするスライム研究ができ、自分の満足度も高いものができます。
ホウ砂なしで作るスライム
ホウ砂をわざわざスライム用に買うのはちょっとわずらわしいもの。そこで、すぐに買えるもので作れる簡単な材料をご紹介。
ホウ砂の代わりに使うのは重曹と目薬。目薬には、成分にホウ砂・ホウ酸と書かれたものがあるのでそれを選びましょう。どちらもドラッグストアで揃えられるので便利ですよね。
作り方
①PVA洗濯のり50mlに、重曹をひとつまみ。そこに目薬を入れてかき混ぜます。目薬はポタポタ入れず、多めに入れていって、固まり具合を調整しましょう。
②ちょうどいいねばねば感になったら完成です。
最後に、なぜ重曹と目薬で作れるのか成分を調べてみましょう。
スーパーボールを作る
スーパーボールとスライム、まったく違うものが出てきましたが、関係はあるのでしょうか。
作り方
①スライムに、スライムが見えなくなるほどの塩をかけます。
②割り箸で混ぜ続けると、液体と固体に分離してきます。
③固体の部分をきれいに丸めるとよく弾んでスーパーボールのようになります。
動くスライム
え、うそでしょ、と思う人もきっと多いのが動くスライム。まずは、基本のスライム作りの他に用意するものを集めましょう。
作り方
①まずは公園の砂場へGO。
②U字磁石で砂鉄を取ります。
③取ってきた砂鉄を、完成したスライムに小さじ1程度ずつ混ぜ込みます。
④これを繰り返して、漆黒のスライムになったら完成!
⑤強力磁石を近づけると、ビヨーンと伸びてきたり、磁石を飲み込んでしまったりとまるで生きているよう。
ポイント
ゆるめのスライムの方が、伸びがよくて観察がしやすいようです。
スライムに他のものを混ぜてみたらどうなる?
スライムに他のものを混ぜると、化学反応が起こることがあります。
たとえばレモン汁を混ぜると、面白い変化が!また塩をかけたり、酢をかけたりするとどうなるでしょうか?
おうちにあるもので実験して、研究としてまとめてみましょう。
単純なスライムにも変化球がたくさん
割と単純に思われがちなスライムの自由研究ですが、ここまでアレンジ法があると驚いた人も多いのでは。ひとつでなく、いくつか試してまとめてみてもいいですね。すべて自分で用意した材料で作るものばかりなので、満足度も高いはず。
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文/松川麗 構成/HugKum編集部