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2024年度入学向け、土屋鞄のランドセル全52製品は
土屋鞄では、2024年度に入学する小学生向けのランドセル全52製品を、2023年3月1日(水)から発売します。それに先駆けて、土屋鞄の土屋社長とランドセル事業推進本部小川さんが登壇した新商品発表会がありました。
新作を詳しく教わりましたので、色のトレンドや新作の特長など詳しくレポートしていきますね。
ランドセルのカラーは、分散がトレンド
小川さん:男の子が黒、女の子が赤といった従来のイメージが過去のものになりつつあると思っています。男女ともに、好みの多様化が進んでおり、特に女の子は紫、ピンクの2色が上位を占めています。その他のカラーは分散しています。男の子に関しても、黒がまだ多いですが紺、青が少しずつ増ですが、分散が進んでいると言うのがトレンドです。多様化の背景として『その子供の個性を大切にして伸ばしていきたい』という親御様、ご家族の心理もあるのかなと思います。
早い時期からのラン活は、なぜ?
小川さん:約一年前から動くという、早期に動く層が多く見られております。購入時期に関しても、以前は年末のお休みに買うというご家庭が多かったのですが、ここ数年で一気に前倒しになり、現在はゴールデンウィークと夏休みに集中しています。
理由は、各社売り切れてしまい早く動き出さなきゃいけないというところと、もうひとつはランドセルがご祖父母、ご両親、それからお子様という三世代で買い回るという商材の特性から、どうしても長期の休みに集中することになります。
2023年4月入学用ランドセルの特長は
小川さん:昨今、メディアでもよく拝見するのですが、まず教科書自体が重くなっていて、そこにICT推進の流れで、タブレット端末を持ち運ばないといけなくなったり、副教材も実は増えていたり。総重量は重くなっていると思います。教科書の重量は年々増加しており、平成17年度と比較すると、1.7倍になっているというデータもあります。
製品では、側面などを牛革から人工皮革に切り替えることで、100グラム軽くすることに成功。牛革の特徴である見た目の高級感や耐久性は維持したまま、従来の牛革モデルのおよそ90%となる約1,290グラムの軽さを実現しています。
加えて、大マチ(一番大きな収納部の厚み)の1センチのサイズアップ(大容量化)も実現しました!
背負い方次第で、重さの負担が軽減できるそう。
背負い方のポイントは、こちらの動画でチェック↓
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土屋鞄の大ヒット商品は“ジェンダーレス・ランドセル”
性別にとらわれないデザインを目指した「RECO(レコ)」シリーズは、一昨年(2021年)、2022年入学用として初登場するや否や、当社売り上げトップ5に同シリーズ4製品がランクインするほど大ヒットしたそう。
昨年(2022年)も好調で、シリーズの売り上げがランドセル全体の3割以上を占めるほどに。その「RECO」から今年は新たなカラーが発表されました。
新カラーはシックな2種!
新色はデニムのようなブルー系の「プリズムインディゴ」と深みのあるキャメル系の「プリズムアンバー」の2種を揃えます。ともに男女を問わない、落ち着いたシックな色味が特長です。
同シリーズは、新たな2色を加え、RECOベーシックシリーズと合わせると計10色(10種)に!
RECOベーシックシリーズはこちら。
新登場!人気ブランド「ミナ ペルホネン」とのコラボと美しい文様の新シリーズ「HERTE」
2つの新作のニュースもあります。
人気ブランド「ミナ ペルホネン」とのコラボ
「ミナ ペルホネン」が描き下ろした新作の絵柄3柄をデザインした、コラボレーションランドセル6種類(3柄各2色、同85,000円)も新登場です。
“空想する喜びや自由な創造力を大切にしてほしい”と、3つの絵柄には、愛らしいモチーフが生き生きと描かれています。
<3つの絵柄と色展開>
hope flight –希望飛行– 色展開:スモーク、ブルーベリー
rest on lake –湖水の安息– 色展開:ピーチ、パープル
my treasure –私の宝物– 色展開:キャメル、チェリー
美しい文様が特徴の新シリーズ「HERTE」
今年から、紋章上絵師(手描き家紋の職人)の京源(※)三代目・波戸場承龍(はとば・しょうりゅう)氏が描き下ろした文様をデザインに取り入れ、日本らしさを打ち出した新シリーズ「HERTE(ヘルテ)」(同190,000円)も登場。
特徴は、美しい文様をランドセルの側面のマチ、肩ベルトなどに型押ししている点。伝統的な意匠と現代の感性が融合したデザインが魅力ですね。
メーン素材は牛革(防水加工)で、手拭き加工によるなめらかで陰影のあるテクスチャーが革の風合いを引き立てます。カラーはグレーとベージュが混ざり合ったような「ストーングレージュ」と、奥行きがあり霜のような「フロストブルー」の2色。
付属特典として、福井県の伝統工芸・越前和紙を使った小学校6年間分のカレンダーを付けます。
※「京源」とは
1910年、日本に古くから伝わる「家紋」を着物に描く前の工程を担う職人「紋糊屋」として初代 波戸場 源次が「京源」を創業する。その後、二代目の波戸場 源が着物に家紋を手で描く職人「紋章上繪師」となり、三代目 波戸場承龍、息子の耀次へとその技術を受け継いでいる。NHK Eテレ『デザインあ』の出演をはじめ、家紋の魅力を発信中。
京源の【公式】サイトはこちら>>
今の時代に合った親子で気に入るランドセル探しを
土屋鞄のランドセル発表会では、土屋社長の「土屋鞄は東京の小さなランドセル工房から始まり、職人の技、選びぬかれた素材、細部にまで思いを宿らせ、使い手の生活に寄り添う特別な存在を目指してものづくりをしてきた」という言葉が印象的でした。
創業58年の老舗ランドセルメーカー「土屋鞄製造所」は常に進化しています。今の時代に合った親子で気に入るランドセルに出合えるといいですね。
登壇者
土屋成範氏|株式会社土屋鞄製造所
登壇者
小川裕一朗氏|株式会社土屋鞄製造所
文/森岡陽子