今回は、読書感想文が書きやすい本の見つけ方のコツを教えてもらいます!
読書感想文が書きやすい本ってありますか?
子どもが「楽しい!」と思う本選びが大前提
「好きな本」を読むことが、読書好きになる基本的な条件であるのと同様に、読書感想文が書きやすい本を見つけるコツは、本を読む子ども本人が「楽しい!」と思える本を選ぶことです。
子どもが自分の好きなテレビやスポーツのことについて話をする時、目を輝かせながらたくさんおしゃべりをしてくれますよね。それと同じで、好きな本を読むと、本を読んで感じたことや思ったことが自然と湧いてでてくるようになります。
子どもの「読書レベル」に合った本選びのサポートを
本選びの際に覚えておきたい点は、親御さんが思う「楽しそうな本」とお子さんが「面白い!」と思う本が決して一致するわけではないということです。お子さんの「好き」を尊重してあげながら、本選びを手伝ってあげてみてください。
その際の注意点として、それぞれのお子さんの「読書レベル」に合った本を選ぶことが重要なポイントとなります。難しすぎる本だと内容についていけなくなり、面白くなくなり、途中で本を読みたくなくなってしまうことも。無理に「対象年齢」にあった本を選ぼうとするのではなく、それぞれのお子さんの読書レベルに合った好きな本探しのサポートをしてあげてください。
読書感想文におすすめの本のジャンルとは?
自分と比較しやすい話だと読書感想文が書きやすくなる!
読書感想文とは本について書くのではなく、本を読んで感じた「自分」について書くことです。本のストーリーが自分が置かれている立場や状況と似ていると、自分に置き換えて考えやすくなり、感想文がより書きやすくなるでしょう。
学校や家族をテーマにした本や伝記がおすすめ
学校を舞台にしたものや家族を題材にしている本は、小学生の子どもたちが身近に感じることができ、自分と登場人物を置き換えたり、出来事を反映させたりして感想を膨らましやすいトピックです。同様に、人の人生が書かれている「伝記」も、自分の体験と結びつけた学びを発見しやすいので、伝記好きなお子さんにはおすすめです。
一方、現実からかけ離れ過ぎたファンタジー系や動物が主人公となった話は、自分との比較を難しく感じる傾向があります。どのようなジャンルであっても、「読書を楽しむ」ということが基本であるので、それぞれのお子さんが興味をもつジャンルやトピックから本を探してみましょう。
興味が湧かない課題図書の本を楽しむ方法を教えて!
最初は読み聞かせでスタートするのもおすすめ
課題図書から選んで読書感想文を書く場合、どうしても自分の好みの本が見つからないことも。本を読み始めることさえ苦痛に感じてしまうお子さんも少なくありません。
そんな時は、とっかかりとして最初の部分を読み聞かせでスタートしてあげるといいでしょう。始めは興味がなかった本でも、読み始めるとだんだんと面白くなってくる場合もあるのでおすすめです。
「面白くない」も立派な感想のひとつとして楽しむ
本を読んでいる途中で、面白くなくなったということもよくあることです。そんな時は、無理して最後まで読もうとはせずに、思い切って次の本に挑戦してみるのもひとつの方法です。
また、本が「面白くなかった」というのもひとつの感想であり、そこから内容を膨らませて感想文を書くことができます。自分と比較してどのように違うか、どんな点が理解できなかったのかなど、否定的な考えもすばらしい感想のひとつです。面白くなかったことを親子で話し、「感想の楽しさ」を親子で共有しながら、感想文の材料を楽しみながら見つけてみてください。
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◆お話を伺ったのは…
教育に読書を取り入れる分野で第一人者の澤田英輔氏の指導を受ける。英語多読講師の経験も活かし、大学在学中の2020年4月に中学以来の友人と「Yondemy」を起業。「子どもの読書離れ」という課題の解決に向けて、同年12月にオンライン読書教育「ヨンデミーオンライン」のサービス提供を開始。2年間で累計3500人以上の会員登録者数を誇る。
取材・文/HugKum編集部
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