親子の会話が感想文の材料集めの大きなヒントに!
気持ちを言葉にして共有
まずは、読書を楽しみ「感想のおもしろさ」を知ることが、読書感想文への抵抗感をなくすきっかけになります。本の感想は読む人によって異なり、読んだ時に自分が置かれている状況や立場によっても変わってきます。1冊の本から出てくる無限に広がる感想へのワクワク感を知ることが、読書感想文を書くことの楽しさへとつながっていきます。
そのためにも、気持ちを言葉にすることに慣れることが大切です。本に限らず、映画やテレビを見た時、お出かけした時など、感想を一言ずつでもいいので親子で出し合って、おもしろかったシーンについて話してみましょう。感想を言葉にする練習を日常生活に取り入れてみると、感想のおもしろさが発見でき、気持ちを言葉で表すことにも慣れていきます。
親子での会話をとことん楽しむ
読書感想文を書く際にも、気持ちを言葉にして表すことが重要なポイントとなります。本を読み終わったら、本の感想を親子で共有してみましょう。感想文のことを考えて話すと、ついつい質問攻めになってしまい、子どもとの会話がスムーズにいかなくなってしまうことも。普段の会話のように話しかけてあげ、本を読んで楽しかったことをより楽しむための会話ができるように心がけてみましょう。
また、本の内容があまり好きでなくても心配ありません。「なんでおもしろくなかったの?」「自分だったらどうする?」などといった質問で会話を盛り上げ、親子で感想を出し合いながら会話をおもいっきり楽しんでみてください!
読書感想文の下準備:親子でできる3つのステップ
本を読んですぐに原稿用紙に向かって感想文を書こうとすると、何を書いていいのかわからなく、なんだかうまくまとまらない! そんな時は、読書感想文を書き始める前に、ちょっとした下準備をしておくだけでぐんっと書きやすくなります。親子で楽しくできる3つの下準備を確認しておきましょう!
1.本を読んで印象に残ったシーンを確認
読書感想文は、本全体の感想ではなく、ストーリーの一部だけでもしっかり書くことができます。本を読み終えたら、まずは印象に残ったシーンがどこだったか考えてみましょう。「おもしろい!」「自分だったらこうしたい!」などと思ったシーンやページをチェックしておきましょう。
2.親子で会話を楽しむ
本をより楽しむための会話の中に感想文の材料がたくさん隠れています。読書感想文を書くことをあまり考えずに、自然な会話から湧いて出てくる子どもの感想を汲み取ってあげながら、楽しい気持ちをお互いに共有してみてください。子どもが感想を言うのに困っている様子だと、
「どうしてそのシーンが好きなの?」
「主人公の名前は?」
「登場人物の中で友達になりたい人は?」
「自分だったらどうする?」
「物語の続きはどうなっていると思う?」
などと、子どもが答えやすい質問を色々な方向から投げかけてあげると会話が弾みやすくなります。
3.箇条書きで書き起こす
次に、会話で盛り上がったポイントやキーワードを一緒に振り返り考えながら、会話の内容を箇条書きで書き出してみましょう。会話の時に使った言葉を引用したり、内容を膨らましたり、深堀りしていく際にもこのメモが役に立ちます。感想文で使えそうな材料を整理して、まとめやすくもなるので読書感想文を書く前にぜひやってみてください!
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◆お話を伺ったのは…
教育に読書を取り入れる分野で第一人者の澤田英輔氏の指導を受ける。英語多読講師の経験も活かし、大学在学中の2020年4月に中学以来の友人と「Yondemy」を起業。「子どもの読書離れ」という課題の解決に向けて、同年12月にオンライン読書教育「ヨンデミーオンライン」のサービス提供を開始。2年間で累計3500人以上の会員登録者数を誇る。
文・構成/小学館 HugKum編集部
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