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偉人たちの名言には、人生の教訓となるようなことばが盛りだくさん!

自分の人生に悩んだ時、自信を失いそうな時、偉人たちの名言に生きるヒントや勇気をもらうことってありますよね。
今回紹介する『ドラえもんに学ぶ偉人のことば』という本には、そんな素晴らしい偉人たちが残した90個もの名言が、ドラえもんの名場面とともに楽しく紹介されています。
「幸せのことば」や「勇気のことば」のようにカテゴリー分けされているため、今の気分で読みたい内容に、すぐに辿り着けるようになっていますよ。

この本を作ってくださったのは『声に出して読みたい日本語』の著者として有名な、メディアでも多く活躍しておられる、教育学者の齋藤孝先生です。
斎藤先生が子どもたちにも分かりやすいようなやさしい日本語で、偉人のことばを一つひとつ丁寧に解説しているため、一見難しそうな名言も、とても理解しやすいようにつくられています。

さらに、それぞれの名言ごとに、関連する『ドラえもん』作中での名場面も添えられているので、格言の実際の事例として、とても分かりやすいです。
子どもたちにも取っつきやすい! そしてなんといっても、のび太やドラえもんらのキャラクターたちが可愛いんです。 みんな、なかなかいいこと言っているな…と感心したりします。

大人の私が読んでみても、読み応えがあってとても面白かったです。自分が知らない名言も数多くありましたし、このことば忘れたくないな、ずっと大切に覚えておきたいな、というものもたくさん見つかりました。
特に今は、正解のない子育てという試練を日々乗り越えている最中なので、勇気づけられるような名言についホロッと来ることも…。

これは、自分の子どもたちにぜひ伝えたいと思った、新渡戸稲造の名言です。子どもには、やはり正直であることを大切にしてほしいと常日頃感じているので、このことばから学んでほしいな、と思いました。かの有名な、きれいなジャイアンのシーンも最高です。
子どもたちも、ドラえもんパワーで食い入るように読んでいました
我が家の子どもたちに、「この本面白いし、ためになるから読んでみて」とサラッと渡したところ、大好きなドラえもんということで、「わぁ~!」とすぐに飛びついてきました。恐るべしドラえもんパワー!
実際に読み始めて、中身が漫画ばかりではないことに気付くも、食い入るようにその後も読んでいて、正直驚きました。結構分厚くて、書いてある内容も深いものばかりなのに、飽きずに何日も何日も読んでいる姿を目にしました。きっと最初はドラえもんに惹きつけられて読み始めたものの、読み進めていくと偉人のことばにも興味を持ってくれたのだと思います。

息子にお気に入りのことばを尋ねてみました。長男は、ホンダの創業者である本田宗一郎の、「得手に帆を揚げ」がこの本の中で一番好き、とのこと。このことばは、「悩みすぎないで、得意なことを伸ばすことが大事だ」という意味です。

何でこのことばが好きなの?と聞いたところ、「苦手なことが出来るようになるまで頑張れ、とかはよく言われるけれど、得意なことを伸ばしたほうがいい、というのはあんまり言われたことがないから、嬉しい!」と返ってきました。
確かに、「出来ないことを出来るまで努力しなさい!」という声掛けは昔からありふれているけれど、「出来ないことを頑張るよりも、得意なことをもっと伸ばそう!」という声掛けは、イマドキというか、新鮮な感じがしますよね。これを、今よりも随分前に考えていた本田宗一郎は、やはりカリスマですね。
子どもながらに、偉人のいろんな名言にふれて、自分の心に響くなぁというものを見つけたんだな、と思うと嬉しくなりました。

一方、ドラえもんを毎日欠かさず読んでいるほどドラえもん愛が強い次男は、本の中に紹介されている漫画の場面と同じものを、自宅のコミックから探す、という新しい遊びをしながら読んでいました。
大人が読むと、何度読んでも思わず涙腺が緩むような、のび太の成長が感じられる感動的なこのお話ですが、8歳の息子は何を考えながら読んでいるのか気になります。
何歳になって読んでも、その時に響くことばがきっと見つかる! ずっと大切に残しておきたい一冊

この本は大人が読んでも、その時の精神状態によって心に響くことばが異なる気がします。例えば、落ち込んでいる時には励まされるようなことばに喜び、新しいことにチャレンジしようとしている時には、背中を押してくれるようなことばに勇気をもらうでしょう。
子どもが読んだらこれに加え、成長に伴って、より多くのことばの素晴らしさに気付く楽しみがあるのではないでしょうか。幼い頃に読んでよく意味が分からなかったことばも、自分が人生経験を積んだり、同じような場面に遭遇する経験を経て、偉人の名言が心に響くようになると思います。
我が家には、多くのジャンルのさまざまな本たちが本棚に並んでいますが、この本は子どもたちの心の成長のためにも、ずっと大切に並べておきたい一冊だなと感じました。ご興味を持った皆さんは、とても素敵な本なので、ぜひ手に取ってみてくださいね。
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文・構成/小島有里