《年の差MAX14歳!》44歳で第5子出産のモデル鈴木サチさん「1人目と2人目の差がすごかった」「それぞれの性格によって声掛けを変えています」さらに、男の子が勝手に動き出す音楽とは!?

元夫との間に14歳・12歳、現在のパートナーとの間に5歳・2歳・0歳の子どもを授かったモデルの鈴木サチさん。5人の子どもを産んだからこそ子どもにはそれぞれの特性、個性があることを実感し、日々その子に合った声掛けを実践しているそう。なかでも男の子に効果抜群な、ユニークな子育て方法は注目です。
インタビュー前編をお届けします。

子どもはラク→大変→ラク→大変な子と順番に生まれてくる!?

鈴木サチさんのお子さんは、14歳の女の子、12歳、5歳、2歳、0歳と4人の男の子の5人。生まれたときからそれぞれ性格、気質は異なり、個性豊かだそう。

――お子さんたちは生まれたときから性格、気質が違いましたか?

鈴木さん:違いました。これは個人的に感じたことですが、子育てがラクな子→大変な子→ラクな子→大変な子→ラクな子って交互に生まれる説があるような気がして…。

――どういうことですか?

鈴木さん:我が家は一番上の子が生まれたときは子育てがラクに感じたのですが、2番目は大変でした。その後は3番目はラク、4番目はめちゃくちゃ大変、5番目はラクな印象です。

――実感されているんですね。

鈴木さん:特に1人目の長女のときと2人目の長男は、性別が違うこともあったと思いますが差がすごかったですね。1人目は初めての育児でしたが、しっかり寝てくれるし、夜泣きもなく、大変なことはアレルギーがあったので離乳食に気を遣ったくらい。ちょっと大げさですが、「子育てって簡単じゃーん。余裕余裕♪」って思うほどだったんです。

そんな調子だったので、長女が1歳になると同時に2人目を妊娠したことがわかっても気楽な気持ちでいたら…生まれてきた長男は何をしても泣く、夜泣きもする、泣き止まない、さらに超甘えん坊で。

鈴木さん:蒙古斑が大きいと甘えん坊だという“蒙古斑説”を聞いたことがありますが、長男ももちろん蒙古斑が大きくあって。それに気づいてからは出産の度に、まずは赤ちゃんの蒙古斑を確認するようになりました(笑)。 「この子蒙古斑が肩まで来てる!こりゃ甘えん坊だねー」って。

――交互説のほか、蒙古斑もあるんですね。1人目と2人目は年齢も違いですね。

鈴木さん:長女と長男は生まれた月の関係で2学年差ではありますが、年子でもおかしくない歳の近さだったので、大変すぎて当時の記憶がないくらい。お姉ちゃんに「赤ちゃんを寝かせたら一緒に寝ようね。待っててね」、と言っても「私も一緒に寝たい!」と言われたり。

しかも長男はすぐ道路に寝転がったり、すぐどこかに行っちゃう子で、保育園の保護者会でも周りのママたちに「息子がご迷惑をおかけしてごめんなさい」って毎回謝っていた気がします。

長男を生んで、子どもは時に信じられない行動をすることを学んだ

鈴木さん:長男はママが自分の方を向いていないと怒ってしまうところもあって、年長くらいの頃、忙しい朝に怒って「もう知らないよ」って言ったら「こんな家、出て行ってやる!」って本当に行ってしまったんです。4050分くらい探しても見つからないから心配で警察に連絡したら、自宅から近いスーパーにいました。

初めての男の子だったから、男の子は信じられない行動するということを学びましたね。もちろん男の子全員がそういうわけではありませんが、我が家の場合、そんなことお姉ちゃんは絶対しないので驚いたのを覚えています。

2歳の4番目もそれとちょっと同じような気質を感じるかな。だから2番目と4番目は気が合うんです。よく一緒に遊んでいて、2人で見えない敵と「ドゥクシ!」と戦っています(笑)。3番目だけは違って、ずっと椅子に座って絵を描いているような男の子。

持って生まれた気質はもともとみんな違って、そこに環境が入ってきて性格が形成されると思うんですが、自分が生んだ子でもここまで違うのは面白いですね。

5人それぞれの気質や性格に合わせて11人に声かけを変えている

上の2人が幼いときは大変だったという子育て。大きくなると性別の違いに加え、気質の違いがあることで、また異なる大変さがあるのではないでしょうか。

――5人を育てる上で工夫していることはありますか?

鈴木さん:それぞれの気質や性格に合わせて、1人1人に声のかけ方を変えています

お姉ちゃんはこちらがお願いしていたのにやっていなかったときなどに、彼女が大事にしていることに対して「もう辞めてもいいんだね」のような伝え方をすると頑張ることができるタイプ。

2番目はママが大好きなので、「それをやったらママは悲しいな」とか「それをやったらすごい嬉しいな」という言葉を選びます。

3番目はパパが絶対なので、「じゃぁパパに言うよ」というと「嫌だ」って言って、話を聞いてくれますね。

4番目は単純にまだ鬼が怖いので、「鬼来るよ!」が効果的。

5番目はまだ0歳なので、そういうのはこれからです。

男の子は「天国と地獄」をかければ動き出す!

鈴木さん:ほかにも、早く用意をしてほしいとき、3番目と4番目には「よーいドン!」って言えばすぐ走りだします(笑)。実際に毎朝alexa「天国と地獄かけて」と言って、あの”チャラ~チャラララ~♪”って音楽が流れると、2人でうえーい!って動き出すのでおすすめ。最近は自分たちでもalexaに「天国と地獄かけて」って言うほどです(笑)。

男の子はやっぱり勝ちとか負けとか勝負事が好きなので「早い方が勝ちだよ」とか。勝負事にすると動いてもらいやすいかもしれません。

――これらのテクニックは今まで子育てする中で培ったんですか?

鈴木さん:そうですね。これまでその子に合わせて色々言うなかでどれが1番いいかなって。パパはそういうのがわからなくて、わりと力ずくで「やれ」みたいな感じで言うんですが、なかなかうまくいかないので「ママどうしたらいい?」って聞いてきます(笑)。

――なにかを特別参考にすることもなかったですか?

鈴木さん:自分でどんな声かけが、その時のその子にいいのか」を都度考えています。声かけだけじゃなく、本人の話も聞くようにしています。

子育てではもう動じない!5番目は夜中の授乳すらも楽しみ

――5人子どもがいて、それぞれに合わせて声をかけたり気を配ったりしていると「もう無理!」と投げ出したくなる瞬間はないんでしょうか?

鈴木さん:もうないですね。わりと神の領域に入ったかもしれない(笑)。もう動じないです。

私、すぐ笑っちゃうんですよ。今4番目が病み上がりでグズグズしちゃってて「靴下はいて」って言うと「履けないよぉ」ってぐずぐず。それすらも「かわいいーーー♡」って笑っちゃう。それでなんとかはけると「はけるじゃーん」って甘い声で褒めてあげる。

4番目や5番目くらいになると孫のようだっていますけど、本当にそうで、5番目なんてただの天使ですから。

1人目や2人目の時は、眠い目をこすりながらなんとかやっていた夜中の授乳すらも今は楽しみで、夜中に「ふぃん」って起きた声がすると「起きた?起きたの?」って私も喜んで起きて、「かわいいー♡」ってずっとかわいがっています。大変じゃなくてむしろ癒しで、そんなに欲しがってないのにすぐおっぱいあげちゃうくらい(笑)。

癒やしの末っ子♡(※サチさんのInstagramより)

――5人いると手をかけるバランスが難しいように思いますが、平等になるように気を付けていますか?

鈴木さん:できるだけ気を付けるようにはしていますが、単純に0歳児に手がかかってしまいますね。するとお姉ちゃんが「いいなぁ。私は抱っこしてもらえないのに」って言ってくるんです。

「ママよりも重い人をどうやって抱っこするの~腰折れるわ!」って明るく言いつつも、末っ子のお世話をお姉ちゃんにお願いすると、人肌に触れることで満たされるみたい。そうやって末っ子を上手に使っているかな。

この末っ子は家族の癒しになっていて、みんな起きるとまず彼のところに行ってチューチューしています。今までは私に全部向いていた矢印が、5番目が出来たことでそちらにも向くようになってバランスがよくなったと感じています。

そういえば3番目が生まれたとき、当時は久しぶりの出産で慣れない日々を過ごしていたんですが、2番目が「最近全然抱っこしてくれない」って言うんです。そしたら長女も「私なんかあんたが生まれてきたときからずっと我慢してる」って。

そしたら遠くからパパが「俺もだよ!」って言ったんです。驚きましたが、夫を一番に大事にして、機嫌よくいてもらうことも円満の秘訣なのかなって。もう大人じゃん!と思いがちですが、ご機嫌でいてくれると子育てにも参加してくれると思います。 

14年前と比べてママは1人で出かけられる世の中になった 

――そんな末っ子はまだ0歳ですね。14歳のお姉ちゃんの0歳時代と、世の中が変わったなと感じることはありますか?

鈴木さん:1人目の時代は14年前。まだまだ母親は子どもを預けて外に出るべきでないという空気がすごくありましたね。

ママが1人でトレーニングに行くとか飲みに行くなんて「えー!」って思われる時代だった。当時私は美容院とか整体とか、割と子どもを連れて出かけていましたが、場所によっては「子ども連れてきたの?」っていう雰囲気があったと思います。

――確かに今はそれが少なくなりましたね。

鈴木さん:私が運営しているピラティスのトレーニングスタジオは子連れOKにしていますが、あの頃はそういう場所がほとんどなかったです。シッターさんもあまりいなかったし、預けている人も少なかったと思います。

サチさん運営のピラティススタジオ。ママはもちろん、プレママも通えます

鈴木さん:今は「シッターさんに預けてスタジオにきました」という方も結構多いんですが、それを聞くと十数年で時代が変わったことを実感します。あの頃と比べると市販の離乳食の種類も本当に増えて、そういった面でも変化を感じています。

5人の子育てを心から楽しんでいる様子が伝わった

 5人の子育てと聞くと、勝手にさぞ大変なのではと思ってしまいますが、鈴木さんは心から楽しんでいる様子が伝わりました。それぞれの気質の違い、蒙古斑説は5人産んだからこそ実感したお話で、”5番目は天使”と夜中の授乳が癒しの時間になっているというのは驚き。

男の子は「天国と地獄」をかければ動き出すというのもユニークで、朝の支度がスムーズに進まずに困ったらぜひ取り入れてみたいアイデアです。

後編「母親はこうあるべき」と思い込んでいた過去

【14歳~0歳、5人の育児中】モデル鈴木サチさん「頑張りすぎて、救急車で運ばれたことも」 "母親はこうあるべき"に囚われていた過去。モンテッソーリ教育を学んだことが転機に
前編はこちら 家族がチームとして動いているので大変だとは感じない 5人の子どもを育てているだけでなく、モデル、さらにピラティスス...

プロフィール

鈴木サチ|モデル
10代からファッションモデルとして活躍。現在は多数ファッション誌、広告、 イベントに出演するなど幅を広げており、その洗練された着こなしと 親しみのあるキャラクターは多くの読者から支持を受けている。 2013年にホノルルマラソン出場し完走。 ピラティス(STOTT PILATES®認定インストラクター)やゴルフなど スポーツが得意な一面も持っている。 プライベートでは5児のママでもあり、 ベビーマッサージ、アロマライフスタイリスト資格を取得するなど、 ママ世代からの共感を得ている
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 文・構成/長南真理恵 撮影/五十嵐美弥 ヘア&メイク/只友謙也(LINX) スタイリング/丸尾朋世

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