《リゾナーレ熱海の自由研究》漁師さんと船で漁を体験! 「未利用魚」について魚市場で学習&料理もできる、1泊2日の充実アクティビティ

熱海といえば海水浴や花火がパッと浮かびますが、多種多様な漁業でも知られています。リゾナーレ熱海では、この豊かな海を活かした自由研究プログラムを2019年より開催。漁師さんの仕事体験だけではなく、「サイズが不揃い」「漁獲量が少ない」「鮮度が落ちやすい」などの理由で市場に出回らず廃棄される「未利用魚」についても学習できる構成です。

漁師さんと実際にどんなことをするのか? 詳しくレポートします!

魚のプロと出会う夏! リゾナーレ熱海の「Fisherman’s Academy~夏休みの自由研究~」

7月末、小学5年生と2年生の娘たちと体験してきました。漁船に乗るのはもちろんのこと、漁をするのも初めてです。

ステップ① 漁師に弟子入りし、船に乗って網を仕掛ける! 魚市場で未利用魚についても学習

まずはホテルで事前学習。ワークシートをもらい、「漁師さんの1日を想像してみよう」「どんなことを聞いてみたい?」「どんな魚が釣れると思う?」など、スタッフさんと話しつつ記入していきます。

プログラム用のワークシートに書き込んでいきます。

タクシーで熱海港に向かったら、漁師さんとご対面! 「朝は3時に起きて、漁に向かうよ」と話を聞き、起床時刻を5時と予想していた子どもたちは「え~! 早い~~!」と驚いていました。

ワークシートに沿って、普段獲っている魚の種類や漁の種類について聞き、本日行う「刺し網漁」について説明を受けます。横長の網を海中に垂らし、翌朝引き上げる漁法です。

朗らかな漁師さん。普段はカワハギやコチ、ホウボウを獲っているそう。

「なんで漁師になろうと思ったんですか?」「船酔いしませんか?」などインタビューを終えたら、いよいよ船に乗る準備です。サロペットとライフジャケット、長靴を装着。酔いやすい子は、事前に酔い止めの服用を忘れずに!

サロペットをかぶせやすい服がおすすめ。

漁船は親子ともに初体験! この日は水深23mのポイントまで移動し、網を仕掛けました。細い編み目のふわふわした網を、どんどん海に落としていきます。「明日の朝には何が獲れているかな」とワクワクしながら港へ戻りました。

天候に恵まれ波も穏やかで、思ったより揺れず、船酔いせずにすみました。

熱海魚市場へ移動

魚市場で、未利用魚の廃棄を減らす取り組みを行っている魚屋さんから、市場に出回らず廃棄されてしまう魚について学びます。といっても堅苦しいものではなく、実際に魚を触ったり、チャートを見たりとわかりやすく学習。

小さい魚や身の薄い魚、黒い見た目で敬遠される魚など、味はよくてもさまざまな理由で市場に出回らない魚があるのだそうです。

実際に未利用魚を見てみる子どもたち。小さすぎたり、骨が多かったり、調理に手間がかかるものが多いそう。
未利用魚の調理法を図で学びます。

小さい魚は丸ごと揚げたり、骨が多い魚はミンチにしたり、傷みやすい魚は煮込んだりと、未利用魚をおいしく食べる方法はいろいろあることを知りました。

ステップ② いざ、漁へ! 獲った魚は魚市場で競りにかけ、未利用魚を調理

翌朝は05:30起床。おなかに何か入れておいたほうが酔いにくいと聞いたので、持参していたカロリーメイトを食べました。早朝はショップも開いていないので、パンなどを準備しておくのもいいと思います。06:00に出発です。

昨日と同じ乗船準備を済ませたら、いよいよ網の引き上げへ。昨日、海に仕掛けた網を引っ張るのですが…これが重労働! リゾナーレ熱海のスタッフさんと一緒に「うんしょ、うんしょ」と網を引き上げていきます。

力自慢の長女は汗だくになりながら楽しそうに、次女も休憩しながら精いっぱい引っ張っていくと…魚を発見! 最初に獲れたのは、カレイでした。

想像以上に網を引くのは大変! スタッフさんと一緒に力いっぱい引き上げていきます。

その後も、カサゴ、ホウボウ2匹と釣れていったものの、最後のほうは網に何もかかっておらず、これでおしまいかな…と思ったところで、イラという魚が! 計5匹の漁獲量でした。

昨日の時点では10匹くらい獲れるかな~とのんきに話していたので予想より少なかったものの、実際に獲った魚を見て、達成感に包まれた顔をしていました。

かかった魚は丁寧に網から外します。
イラ、カサゴ、カレイ、ホウボウ2匹が獲れました。

獲った魚を卸すために熱海魚市場へ

すでにズラリと魚が並んでいて、中には静岡県外から運ばれてきた魚も。魚屋さんが「これはサザエ、これはブリ」など、子どもたちに説明してくれました。

競りの雰囲気にドキドキワクワクする中、獲ってきた魚の重さを量り、商品として並べてもらいます。

「これはなんてお魚? こっちは?」と次々質問する次女。丁寧に答えていただきました。
競りを間近で見学! 次々と値付けが進んでいきます。

自分が獲った魚に値がつき、競り落とされる瞬間を目の前で見る、というめったにない体験。普段食べている魚の流通について学ぶよい機会になりました。

競り見学のあとは、未利用魚を使ったモーニングプレート作り

魚屋さんが事前に用意してくれていた未利用魚を受け取って、港に戻って調理開始です。リゾナーレ熱海のスタッフさんが調理器具をセッティング済で、即席キッチンができあがっていました。

今回は、骨が多くて敬遠されがちなシイラの切り身をミンチにして、魚ハンバーグに。レタス、トマトと一緒にバンズにはさんでハンバーガーを作りました。サイズの小さいイワシは、丸ごとフライにしていただきました。

切り身を細かく刻み、ネギ、はんぺんと一緒にフードプロセッサーでミンチにしてから、ハンバーグの形に丸めました。
小ぶりのイワシは味をつけた衣にひたし、フライに。

オレンジを添えて、おしゃれなモーニングプレートの完成です。魚ハンバーグは骨がまるで気にならず、カレー粉をちょっと振った揚げたてのフライは絶品の味わいでした!

ステップ③ ワークシートを仕上げる。チェキの写真も貼って、完成!

体験後は、プログラムを通してわかったことや気付いたことなどを、ワークシートの項目に沿って書き込んでいきます。仕上げにスタッフさんがプログラム中に撮影してくださっていた写真をシートに貼れば、自由研究の完成です。家に帰ってから、改めて調べたことなどを追加で書き込んでもいいですね。

「未利用魚という言葉を初めて知りました」と書き込む長女。

プログラムは以上で終了。日ごろ、魚釣りの機会もなく、スーパーでも切り身の魚を買うことがほとんどの我が家にとって、実際に漁をできたことは得がたい経験となりました。長女は後日、スーパーの鮮魚コーナーで「熱海で獲った魚あるかなあ」と関心を持って陳列された魚を眺めていました!

【滞在スケジュール】

■1日目
12:30 リゾナーレ熱海で事前学習
13:00 リゾナーレ熱海を出発
13:30 港に到着、漁師と学習
14:00 漁師と網を仕掛ける
15:00 港に到着、市場へ出発
15:30 魚屋から未利用魚について直接学ぶ
16:00 市場を出発
16:30 リゾナーレ熱海に帰館、チェックイン

■2日目
06:00 リゾナーレ熱海を出発
06:30 漁体験
07:30 市場で魚を卸す、競り見学
09:00 未利用魚を使って調理、モーニングプレートを味わう
10:30 漁師と振り返り、まとめ
11:00 リゾナーレ熱海に帰館
12:00 チェックアウト

チェックイン・チェックアウトは、前泊・後泊によって変わります。筆者はせっかくなので前泊しました。時間もおおよそのもので、天候などによっても変わります。また、天候によっては漁に出ることが難しいですが、その場合でも魚市場の見学や未利用魚についての学習などは行えるそうです。

「Fisherman’s Academy~夏休みの自由研究~」概要

■料金 : 親子2名 50,000円(追加1名につき10,000円 ※いずれも税込み)
■含まれるもの : 漁体験、魚屋からの未利用魚レクチャー、料理体験、朝食、ワークシート、レンタルウェア(つなぎ・ライフジャケット)
■定員 : 1日1組(2~4名)
■対象 : 小学生以上の宿泊者 ※7~11歳推奨
■備考 : 天候や波の状況により中止になる場合があります。乗船中はライフジャケットの着用を義務づけています。移動手段はタクシー(別途有料、自家用車での移動不可)です。

※2025年は、7月14日~8月25日の毎週月曜日から1泊2日での開催。内容も次年度より変わる可能性があります。

各リゾナーレで自由研究のプログラムを実施! 来年以降の候補に

今回はリゾナーレ熱海の自由研究プログラムを体験しましたが、国内外6施設でその地域の大自然を舞台にしたプログラムを開催しています。来年以降の候補に検討してみてはいかがでしょう。

■2025年の開催一覧
・Chamorro’s Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレグアム(グアム)
・酪農Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレトマム(北海道)
・Farmer’s Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレ那須(栃木県)
・葡萄Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレ八ヶ岳(山梨県)
・Fisherman’s Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレ熱海(静岡県)
・珊瑚Academy~夏休みの自由研究~/リゾナーレ小浜島(沖縄県)

3世代旅行におすすめ! 相模湾を一望できる「テラスリビング」付きの客室

青と白のインテリアが映えるテラスリビングスイート。

100平米を超える広々とした空間が特徴の「テラスリビングスイート」「テラスリビングコーナー」は、眺望満点のテラスにゆったりとしたリビングがあり、ベッドルームも2つあって最大6名が宿泊可能。3世代旅行や女子旅など、大人数旅行に人気なんだそうです。

相模湾を一望できるテラスから、天気がよければ房総半島まで眺めることができます。静岡茶やコーヒーを楽しめるティータイムグッズに、オリジナル線香花火や星座早見盤もついていて、昼も夜も楽しめます。

抜群の眺め! 夜はテラスで線香花火を楽しみました。

海だけじゃない! 大自然のアクティビティを楽しむ「森の空中基地 くすくす」

樹齢300年を超えるクスノキの樹上にたたずむツリーハウスや樹上アスレチックなどが広がる、大人気の屋外スペース。ティータイムを堪能できるアクティビティもある「ツリーハウス」は、世界有数の規模なんだとか。

ほか、スタンプラリーの「森の探検隊」(通年開催)、「森のイースターフェスティバル」(春開催)、「焚き火でおやつづくり」(冬開催)など季節ごとのアクティビティが用意されています。

※アクティビティの内容は変更になる可能性があります。

樹上アスレチック「森の空中散歩」にチャレンジ!

2年生の次女はヘルメットを着用。

筆者の娘2人は、5歳以上が対象の「森の空中散歩」を体験。アスレチック好きなので、ベーシックコースではなくステップアップコースを選択しました。5年生の長女はスイスイと、2年生の次女もスタッフのアドバイスを聞きながらクリアしていきました! (※低学年のお子さんはベーシックコースからの参加を推奨とのことです)

時間内なら何度でも挑戦OK。
コースのラストは爽快なジップライン。

ほかにもクライミングウォール、白砂のブックカフェ、温泉など魅力がたくさん

アクティビティラウンジにある「親子の北壁 クライミングウォール」は、見た瞬間から「やりたい!」と子どもたちが大興奮。予約し、最終日に体験することができました。

クライミングウォールの裏にはボールプールなどのあるキッズルームもあり、小さいお子さん連れにとってうれしいポイント。

始める前にスタッフからレクチャーを受け、少しずつ登っていきます。

また、最上階にある 「ソラノビーチ Books&Cafe」は白砂が敷き詰められており、まるでビーチにいるかのような解放感。絵本含め、約300種類の本が並んでいて筆者はとても楽しめました。

「ソラノビーチ Books&Cafe」。飲み物やアイスといった軽食もあり。

旬の魚介を中心とした会席料理を味わう「和食ダイニング 花火」、海の幸から子どもの喜ぶメニューまで豊富の「スタジオビュッフェ もぐもぐ」と食事も充実。2025年3月にリニューアルした大浴場「熱海温泉 ゆらゆら」では、熱海の絶景を堪能できます。

幻想的な空間を楽しむ「海のいきものハロウィン」開催

フォトジェニックな空間が広がります。

2025年10月1日~31日の期間に開催される「海のいきものハロウィン」。5回目となる今年は、相模湾に生息する金目鯛をイメージした魔女と、魔女の家が新たに登場! 色鮮やかな珊瑚や海藻などが彩る空間、イベント限定のクッキーやドリンク、約20種の仮装アイテムと、ハロウィンの楽しさが広がっています。

概要

■期間 : 2025年10月1日~31日
■料金 : 入場無料
■時間 : 8:30~20:00(クッキーとドリンクの提供時間 18:30~19:30)
■対象 : 宿泊者

リゾナーレ熱海

相模湾を一望できる高台に建ち、空と海と森が彩る絶景と花火を独り占めする全室オーシャンビューのリゾートホテル。Books&Cafeや敷地内の森、豊富なアクティビティを通して驚きのある体験を提供。

■所在地 : 〒413-0016 静岡県熱海市水口町2-13-1
■電話 : 050-3134-8093(リゾナーレ予約センター)
■客室数 : 81室(部屋タイプ : 11タイプ)
■料金 : 1泊24,000円~(2名1室利用時1名あたり、税・サービス料込、朝食付)
■アクセス : 【車】東名高速道路厚木I.C.より車で約70分、【電車】JR東海道線熱海駅から送迎バスで約20分
公式HP

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文・構成/HugKum編集部

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