【調査概要】調査期間:2026年6月17日~7月1日 回答者数:「自由研究のサポート」を経験した0~12歳の子どもがいる保護者 281人
目次
自由研究の所要日数は? 「数日」がもっとも多い結果に

まず、子どもの夏休みの自由研究にどのくらいの日数をかけるかを聞いてみたところ、もっとも多かったのは「数日」で68人。続いて「1週間」が41人、「3週間以上」が38人という結果になりました。
数日で仕上げた家庭がもっとも多く、次いで1日以内も計49人と多い一方で、3週間以上かけてじっくり取り組んだ家庭も一定数みられました。短期間で完成させる家庭もあれば、じっくり取り組む家庭もあり、自由研究にかける日数はテーマや子どもの年齢、取り組み方によってさまざまであることがうかがえます。
自由研究のテーマはどう決める? 「子どもの興味」がテーマ選びの出発点に

次に、自由研究のテーマをどのように決めたのか聞いてみると、「子ども自身の興味のなかからテーマを選ぶ」が175人と圧倒的に多い結果となりました。
自由研究はテーマを自由に選べる反面、「何をやろう?」と最初の一歩で迷ってしまうことも少なくありません。だからこそ、子どもの興味や疑問をきっかけにすることで、自分から楽しみながら取り組みやすくなるのかもしれません。
親はどこまでサポートする? 「子どもが中心、親は見守る」家庭が主流に
親として悩みやすいのが、「自由研究にどこまで手を貸せばいいの?」というサポートの距離感ではないでしょうか。そこで、夏休みの自由研究での親のかかわり方についても聞いてみました。

もっとも多かったのは「子どもが中心に進め、親は見守るようにかかわる」で112人のママ・パパに選ばれました。続いて「親が中心に進める」が50人、「少しかかわる」が45人となっています。
自由研究は、子どもが自分で考え、調べ、試しながら学びを深める貴重な機会。そのため、多くの家庭では、必要なときに手助けをしながらも、できるだけ子ども自身が主体となって取り組めるよう見守っていることがわかりました。
一方で、「親が中心に進める」と答えた家庭も50人ありました。低学年ではテーマ選びや準備をひとりで進めるのが難しかったり、実験や工作では安全面への配慮が必要だったりすることもあります。子どもの年齢やテーマに合わせて無理のない範囲で寄り添い、それぞれの家庭に合ったかたちで自由研究を支えている様子がうかがえます。
保護者が「やってよかった!」と実感する自由研究のテーマを学年別にピックアップ
では、実際にどのような自由研究が保護者から「やってよかった」と感じられているのでしょうか。テーマとその理由を聞いたところ、身近な自然や食べもの、日常の疑問をきっかけにしたものなど、さまざまなアイデアが寄せられました。

【小学校低学年】変化を実感しやすいテーマが人気
小学1~2年生では、野菜の成長観察や生きもの、工作、身近な食べものを使った実験などが挙がっています。子ども自身が見て分かりやすく、変化を実感しやすいテーマが取り組みやすい様子がうかがえます。
・夏野菜を育てて、陽の当たるところと陰のところで成長の違いはあるのか
芽が出てから毎日写真を撮り、経過をみて、明らかな違いがあった。小1の子どもでもまとめやすかったのがよかった。(岡山県/小学1年生の母)
・風で動くおもちゃづくり
天候に興味があったので、紙コップ、ストロー、紙を使って自由に工作。風の向きや強さを、物を通して感じられた。(埼玉県/小学1年生の母)
・ペットとして飼っているトノサマガエルについて調査
長男が自分で捕まえて飼い始めたということもあり、興味をもって生態について調べることができた。(愛知県/小学2年生の母)
・昆虫や植物の観察
家族でキャンプに行ったときに昆虫や植物の観察をした。一部の植物は持ち帰り、押し花にした。(東京都/小学2年生の父)
・かき氷の氷が溶けやすい器の違いを調査
親子で楽しく取り組めて良かったです。ガラス、陶器、金属など器を変えて、どれがいちばん長く冷たさを保てるかを比べました。(群馬県/小学2年生の母)
・貯金箱の工作
作った後も使い勝手があってよかった。(岐阜県/小学2年生の父)
・うどん作り
粉や水の量を変えてうどん作りの研究をしました。(広島県/小学2年生の母)

【小学校中学年】比較やグラフなどを取り入れた研究も
小学3~4年生では、理科につながる実験や、食べものづくり、星空の観察、温度変化の記録などが挙がりました。実験結果を比べたり、グラフにまとめたりするなど、日ごろの学習内容と結びつけた研究もみられます。
・電気の回路の研究
次の学年で習う理科の先取り学習として役に立った。(静岡県/小学3年生の母)
・アイスクリームづくり
氷と塩ですぐに凍って食べられるというもの。子どもがアイスが好きなので、興味を持って取り組めてよかった。(京都府/小学3年生の母)
・塩作り
ニガリを加熱して煮詰め、塩を作り、ザルに移して天日で干して完成させました。(東京都/小学3年生の母)
・カブトムシの成長記録
子どもが毎日観察を続けることができ、生命の不思議や大切さを学ぶことができたと思うから。(福島県/小学3年生の父)
・硬貨の変色実験
10円硬貨の色が変色していることが気になっていたので、色々な液を付けてみて色が変色するかの実験をしてみた。(新潟県/小学4年生の父)
・石垣島の星空の観察
とてもくっきりと美しい夜空が見られたのと、子どもが自分で絵と解説を書いたことで興味を持つようになった。(福岡県/小学4年生の母)
・ペットボトルの水温調査
水を入れたペットボトルをベランダに置き、どのくらい温度が上がるか調べた。算数で習った折れ線グラフを使って温度変化を表すなど、まとめ方も自分で工夫できたのでよかった。(大阪府/小学4年生の母)
【小学校高学年】深く掘り下げる研究も!
小学5~6年生では、条件を変えた比較実験や、歴史・食文化・生きものなど、関心のあるテーマを深く調べる研究が挙がりました。好きなものをきっかけに、さらに興味が広がっていくようです。
・氷の解け方の調査
日向、日陰、室内、エアコンの効いた室内など条件を変えて氷を放置し、時間ごとにどの程度解けているかを調べた。(和歌山県/小学5年生の母)
・宗教の歴史について調査
お盆の行事にも意味があることが分かったのでよかった。(愛知県/小学5年生の母)
・海の生物のジオラマ作り
沖縄に家族旅行をした思い出に紙粘土やセロファンを多用し、海の生物のジオラマを作りました。作った後に飾ることができて、いい自由研究になったことを覚えています。
・マイクロプラスチックの収集
自分の県をぐるっと1周してマイクロプラスチックを集める自由研究をしました。冒険みたいで楽しかった、と記憶に残っているようです。(石川県/小学6年生の父)
・そば粉と水の割合
そば粉と水の割合について調べたら、よりそばが好きになった。お店の開拓も出来た。(茨城県/小学6年生の母)
・米の食べ比べ
国内の産地別のお米とアメリカの米を同じ条件で炊飯し、食べて味や食感、香りを評価する研究をしました。(東京都/小学6年生の母)
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「苦労したこと」「失敗したこと」親たちのリアルな反省と葛藤とは?
自由研究に取り組む中では、順調に進むことばかりではありません。親子で悩んだり、思うように進まなかったりすることもあるようです。そこで、自由研究で苦労したことや、保護者が振り返って感じる反省点についても聞いてみました。

親が手伝いすぎた・介入しすぎた
多く寄せられたのは、よかれと思って手伝いすぎてしまったという声でした。つい親が手や口を出しすぎてしまい、もっと子どもに任せればよかったと振り返る保護者が多く見られました。
・親がやりすぎてしまい、完成度が高すぎてしまったこと。(東京都/女性)
・ダメだしをたくさんしてしまって、子どものやる気を削いでしまったこと。反省です。(福岡県/女性)
・サポートしすぎて、うざがられた。(東京都/女性)
・子どもが自分でまとめられず、親が文章やレイアウトを考えた。(神奈川県/女性)
時間不足・計画不足
自由研究は、テーマ選びから実験や観察、最後のまとめまで、想像以上に時間がかかるものです。計画通りに進められず、夏休みの終盤になって親子であわててしまったという声も多く挙げられました。
・8月30、31日駆け込みです。(茨城県/女性)
・仕事の関係で、こちらのスケジュールに合わせてもらうことになり、かなりバタバタ。あまり納得いくものができなかった。(福岡県/女性)
・1日で済まそうとしたが、実験と資料まとめは1日で終わらなかった。子どもの集中力ももたない。(東京都/女性)
テーマ選びの失敗・悩み
「面白そう」と思って選んだテーマでも、実際に始めてみると、思うように進まないこともあるようです。天気の影響で観察ができなかったり、必要な材料がそろわなかったりと、テーマ選びの難しさを感じる様子もうかがえました。
・シーグラスの工作で、海にシーグラスがほとんど落ちておらず、入手が大変だった。(新潟県/女性)
・虫が嫌いな香りを調べるテーマだったが、その年は暑すぎて虫があまりいなかった。(福岡県/女性)
・テーマを決めるのが大変。本人に任せると、自分の力では到底できない量のものをしようとしてしまう。なにについて調べたいのか内容がブレる。(千葉県/女性)
・子どもが「やりたいことがない!何をしたらいいかわからない!」の時期が長くて大変でした。(東京都/女性)
大変だけど…自由研究を通して実感! 「子どもの成長」エピソード
最後に、自由研究を通して保護者が実感した「子どもたちの成長エピソード」をご紹介します。大変なこともありますが、親子で試行錯誤を重ねた時間そのものが、子どもたちの成長につながっているようです。

自分で調べる「主体性・探究心」が育った
多く寄せられたのは、自分で考え、調べる力が身に付いたという声でした。自由研究をきっかけに、「なぜだろう?」と感じたことを自ら調べたり、さらに深く知ろうとしたりする姿が見られるようになったことがうかがえます。
・自分で調べて行動する力がついた。(神奈川県/男性)
・疑問に思ったことは、まず自分で調べるようになった。(岩手県/男性)
・なんでも信じるのではなく、一度は疑ったり考えたりすることを覚えた。(岩手県/女性)
・子どもがふと口にしたことがテーマになり、いろいろ考える力がついたと思う。ゲームばかりではなく、さまざまなことに興味を持つきっかけになっていると感じた。(福島県/女性)
「資料にまとめる力」が身についた
実験や観察を通してわかったことを文章にまとめたり、表やグラフを使って見やすく整理したりする中で、「伝える力が伸びた」「まとめる力が身についた」と成長を感じた保護者も多く見られました。自分の学びを相手にわかりやすく伝える経験は、大きな自信にもつながりそうです。
・自由研究のまとめなどの文章を読むと、成長したなと思ったことがある。(石川県/女性)
・レポートの書き方をまったく知らなかったが、どのように書けばよいのか、展示のときにどのように見えるのかを考えながら書けるようになったと思う。(和歌山県/女性)
・自分で文章を考えられるようになってよかった。(愛知県/女性)
・文章力が向上した。(神奈川県/女性)
・データを分かりやすく伝えるために表やグラフを作り、まとめる力がついた。(千葉県/女性)
「新たな興味・挑戦」につながった
自由研究をやり遂げた達成感や、先生や友達から認められた経験をきっかけに、「もっと知りたい」「また挑戦してみたい」という気持ちが芽生えたという声も寄せられました。ひとつの自由研究が新たな興味や関心につながり、その後の学びのきっかけになったと感じる保護者も多いようです。
・最後は苦しそうでしたが、何とか期限に間に合い、終わったあとは達成感に包まれているようでした。(兵庫県/女性)
・クラスの子や先生方から反響をもらい、とてもうれしそうな顔で話していました。形にして発表することで、喜びや達成感をさらに得られたように感じます。(東京都/女性)
・大きくなるにつれて、失敗しても自分で工夫する姿を見せてくれるようになり、成長を感じました。(石川県/男性)
・手話の自由研究をきっかけに福祉にも興味が広がって、家族の経験談も真剣に聞いてくれるようになりました。(大阪府/女性)
自由研究は子どもの「できた!」を育む大切な経験
アンケートでは、夏休みの自由研究を通して、自分で調べてまとめる力や、新しいことに挑戦する姿勢が育ったと感じる保護者の声が多く寄せられました。親子で悩み、一緒に試行錯誤した時間そのものが、子どもの自信や学ぶ力を育む貴重な経験になるのかもしれません。
今年の夏休みは、子ども自身の「知りたい」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、自由研究に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたのは
子育てや教育分野を中心に取材・執筆。また、認定NPO法人で、不登校やさまざまな困難を抱える子どもたちと関わっています。2児の母としての子育ての実感も重ねながら、日々の悩みや、子育てのリアルな声を丁寧にすくい上げ、やさしく伝える記事づくりを心がけています。
