体育の授業以外でも、子どもが屋外で行うスポーツにはドッジボールや野球など、ボールを投げる運動はたくさんあります。球技が苦手なお子さんには、ボールを上手に投げるコツをアドバイスしてあげましょう。
「ボール投げ」の練習は、肘と手首の使い方から
【1】肘と手首を曲げて、図のようにボールを持つ。
◆このとき、指と手のひらで、ボールをしっかりつかむ。
【2】肘と手首をのばして、ボールを投げる。
練習のポイント
ボールを上手に投げられない原因として、砲丸投げのように手首を使わずにボールを前に押しだしていることが挙げられます。この点をチェックしましょう。
手が小さくてボールを指でつかみきれず、肘と手首を伸ばす前にボールが落ちてしまう場合は、もう片方の手でボールを軽るく押さえさせましょう。
体験につなげるヒント
投げる動作は、5~12歳の間に発達するといわれています。この時期に基本が身についていれば、投げたボールの飛距離は体格と体力の発達に伴なって伸びていきます。ドッジボール、野球、バスケットボールなど、投げる動作は遊びや体育、スポーツにつきものです。発達のタイミングを逃がさず、身につけさせましょう。
「ボール投げ」はここが大事
投げるかまえ
投げるとき
投げたい方向に胸を向けていく
腰と肩を水平に回しながら左足に体重を乗せていくことで、勢いをつけます。その勢いに乗って肩、肘、手首をむちのようにしならせてボールを投げます。肩と腕がスムーズに動ごくように慣らしておくといいですね。
左手で投げる人は、手や足をぜんぶ絵とは反対にしてください。
体力とは別の「コツ」がある
スポーツ・競技は、基本的な体力・筋力だけでなく、道具の扱い方や体を動かし方のコツがあります。上手なプレーヤーを観察して体の使い方を学ぶことも大事ですが、子どもの場合、自分の体の動きを客観的に把握できないので「何がちがうのか」に気づくのは難しいかもしれません。
「がんばれ」の声かけだけでなく、親子でいっしょにやってみてフォームやポイントを改善していくと「できた!」につながり、運動や体育が好きになるきっかけになるかもしれません。
※この記事は、『楽しく遊ぶ学ぶ げんきの図鑑』(監/中村裕・小学館)から引用して作成しています。
楽しく遊ぶ学ぶ げんきの図鑑
『げんきの図鑑』は、「子どもの身体能力+運動能力」「子どもの健康」に着目した「プレNEOシリーズ」の図鑑です。学校調査などで判明した、今の子に不足しがちな身体の知識や運動能力のスキルを強化するためにつくられました。
この記事のように、ボール投げのほか、かけっこ、とび箱、水泳、鉄棒といった基本的な運動技能について、そのコツと効果的な練習を紹介しています。また、けがや病気の手当て、健康的に暮らす生活習慣など、自分のからだを育み守るために大切な情報をすべて入れこみました。
イラスト/セキ・ウサコ 再構成/HugKum編集部