【船名を大募集!】北極域研究船の名づけ親になろう! 応募者全員にJAMSTEC「応援隊員認定証」

国立研究開発法人海洋研究開発機構では、日本初の砕氷機能付き北極域研究船の船名を一般公募しています。北極域研究について理解を深めるとともに、研究船の「命名」で、記念すべき研究活動の一歩にあなたも参加してみませんか。

国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和裕幸/以下「JAMSTEC」)では、海氷減少などの急激な環境変化が進む北極域が抱える課題解決に取り組むために、日本初となる砕氷機能を持った北極域研究船の建造を進めています。(2025年3月に進水、2026年11月に引き渡し予定)

この北極域研究やJAMSTECの活動の広報を目的として、10月20日(金)17:00まで、研究船の船名を一般公募しています。

応募者全員に「応援隊員認定証」を発行

船名の応募者全員を応援隊員に認定し、JAMSTEC オリジナルの「応援隊員認定証」が発行されます。また、今後応援隊員向けのイベントなども企画される予定です。

採用された名称の応募者からは、抽選で命名者を決定し副賞をプレゼント。さらに、採用された名称の応募者から抽選で複数名に、JAMSTEC オリジナルグッズがプレゼントされます。

北極域研究船概要

建造背景と目的

北極域は、急激な環境変化が進み、その変化が経済活動や地球全体の気候・気象に大きく影響を及ぼしており、北極域が抱える課題はグローバルな問題となっています。

日本は北極域に隣接し、その影響を受ける国として、また先進国の一員として、北極域が抱えている諸課題の解決に科学的な貢献していく使命があります。

このような状況を踏まえ、JAMSTECでは、国際的な研究プラットフォームとして活用可能な観測機能と砕氷機能を備える北極域研究船の建造が進められています。

北極域研究船により、北極域の持続可能な開発・利用・保全の実現に貢献するとともに、研究者や技術者などの人材育成への貢献をも目指しています。

設計コンセプト

・大気・気象・海洋・海氷などに関する様々な観測が可能となる機器・設備の搭載
・必要十分な砕氷・耐氷性能(ポーラークラス44)と通常海域を含む航行性能を両立するための船型
・海氷域における安全かつ効率的な航行を支援する先進的なシステムの搭載
・デュアルフューエル機関の採用による環境負荷低減、低燃費の工夫
・充実したラボスペース、優れたネットワーク等の世界レベルの研究環境の整備
・十分な定点保持機能と効率的な推進システム
・ROV 、AUV 等の無人探査機器の運用
・安全確保、海氷等観測用のヘリコプターの運用機能
・国際研究プラットフォームとして、ユニバーサルな居住環境(全個室など)の整備
・豪雨等による自然災害発生時の被災地支援対応

研究船の主要データ

・全長 :128m
・船幅 :23m
・喫水 :8m
・国際総トン数 :13,000 トン
・砕氷能力 :平坦1 年氷 1.2 mを3.0kt の船速で連続砕氷可能
・耐氷能力 :ポーラークラス 4 ※
・発電機:ディーゼル約5,600kw 3 基 / デュアルフューエルディーゼル(DFDDFD) 約2,600kw 1 基
・推進機:可変ピッチプロペラ
・乗員 :99 名(乗組員34 名 / 研究者等65 名)
・竣工(予定) :2026 年11 月
※国際船級協会連合(IACSIACS)が定める氷海における船の耐氷能力を証明する統一規則。ポーラークラス4は「多年氷が一部混在する厚い一年氷がある海域を通年航行可能」と定義。

北極域研究船(イメージ)

建造スケジュール(予定)

2021年~建造着手
2021年8 月ジャパン マリンユナイテッド株式会社と船舶建造請負契約を締結
2022年3 月起工
2025年3 月進水
2026年11 月引き渡し

国立科学博物館で特別展も開催

船名募集期間中の2023 年10 月9 日(月・祝)まで、国立科学博物館にて、特別展「海 -生命のみなもと-」を開催し、その中で北極域研究船についても紹介しています。

関心のある方は、あわせてチェックしてみてください。

海 ―生命のみなもと― |公式サイト

応募要項

日本初の砕氷機能を有するJAMSTECの研究船にふさわしい名称をご応募ください。

■応募期間
2023年7月28日(金)~2023年10月20日(金)17:00

■応募方法
特設ウェブサイト内の応募フォームからご応募ください。https://www.jamstec.go.jp/parv/j/event/namingcontest/
応募完了後、オリジナルの「北極域研究船応援隊員認定証(電子表示)」が発行され、応援隊員に認定されます。

■選考方法
一般公募により寄せられた名称案をもとに、JAMSTEC内外の専門家の意見を参照し、北極域研究船として最もふさわしいと判断された名称に決定されます(応募数が多い名称に決定するものではありません)。

■名称発表
2023年度内に発表予定。具体的な時期は決定次第ウェブサイト等で告知されます(変更の可能性があります)。

■副賞等
1. 決定した名称の応募者から抽選で命名者を決定し、副賞をプレゼントします。命名者の方は、今後の広報活動等において紹介される場合があります。
2.決定した名称の応募者から抽選で複数名にJAMSTEC オリジナルグッズをプレゼント。
(当選者の発表は当選者への連絡をもって代えられます)。

【関連URL】

「北極域研究船の船名を考えよう!」特設ウェブサイト

「NEXT CHALLENGE 北極域研究船プロジェクト始動 」動画

こちらの記事もおすすめ

子どもに教える「地球温暖化」気候の変化が招く被害や個人ができる対策
地球温暖化とは 地球温暖化は自然に起こったことではなく、人類が引き起こした問題です。何が原因でどのような変化が起こっているのか確認しましょ...
世界が抱える主な環境問題とは。その種類と現状、問題解決のための取り組みは?
世界中のメディアで取り上げられるほど深刻な環境問題ですが、一口に環境問題といっても地球温暖化やオゾン層の破壊、熱帯林の減少など、さま...

構成/HugKum編集部
資料提供/国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)

編集部おすすめ

関連記事