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横浜から全国へ! 絵本作家・鈴木のりたけさん初の展覧会「大ピンチ展!」
2025年4月に最新刊『大ピンチずかん3』(小学館)が出版され、ますます注目を集める絵本シリーズ『大ピンチずかん』。その人気はとどまることを知らず、ついに2025年7月30日(水)から、展覧会「鈴木のりたけ『大ピンチ展!』」が横浜高島屋ギャラリー(8階)にてスタートしました。

「絵本のピンチを、ただ立体化するだけじゃ面白くない! どうしたら新たな価値が見いだせるかを考えました」
そう語る作者・鈴木のりたけさんが考案したのは、ユニークな4つの体験。「みるピンチ」「なるピンチ」「かんがえるピンチ」「とびこむピンチ」…それぞれの“ピンチ”が来場者を巻き込み、笑わせ、ちょっと考えさせてくれる仕掛けになっています。

鈴木さんにとって、今回の展覧会は記念すべき初めての挑戦。絵本の世界を飛び出して、空間そのものを“ピンチ・エンターテインメント”に仕立てるという試みは、まさに新しい冒険だったそうです。
会期は、2025年7月30日(水)~8月18日(月)。その後、大阪高島屋、ジェイアール名古屋タカシマヤをはじめ、全国各地に巡回する予定です。
あのピンチの場面に、まさかの没入! 親子で“クスッ”さく裂の体験型展示に注目
絵本作家の展覧会と聞くと、繊細な原画が並ぶ静かな空間を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも、「大ピンチ展」はひと味違います。
原画は一切なし! すべてが“体験型”! 絵本で見たあの“ピンチ”の場面に入り込める展示がずらりと並び、親子で巻き込まれて笑えるのが最大の見どころです。
写真映え抜群!「たんじょうびケーキがたおれそう」
家族や友だちと過ごす最高の一日に、突然訪れる大ピンチ⁉ 絵本でも見たあの名シーンが、巨大スケールで目の前に登場します。

見て、入って、撮って、親子で思い切り楽しみましょう。
黒焦げ部分でアートを楽しむ!?「パンがこげた」
あっ、パンが真っ黒! そんなときは、黒焦げ部分で絵を描いて楽しみましょう。

テーブルの下で磁石を動かすと、上の砂鉄が反応して絵が描ける仕組みになっています。
「誰かが描いた絵に、ちょこっと手を加えてみる。そのあと、また別の誰かがアレンジしてくれるかもしれない。そんな“描き足しリレー”を通して、来場者同士がふれあい、楽しさの輪を広げてくれたら」…鈴木さんのそんな想いが込められた展示です。
巨大ステーキ、切れるかな?「にくがきれない」
ナイフを入れたら、肉が切れない⁉ レストランでの“うわっ”なピンチが、巨大オブジェに。

そのスケールとユーモアに、親子で笑みがこぼれること間違いなしです。お肉の周りの野菜、落とさずに切れるかな? そぉ~っと息をひそめて挑戦です。
ワンちゃんのよだれを避けろ!「イヌがすごくなめてくる」
うれしい! でも困っちゃう! 犬のペロペロ攻撃に翻弄される大ピンチを、全身で味わえます。

ベロはザラザラ、よだれはじゅるり。「今にもポタリと滴り落ちそうなリアルさに、ぜひ注目してほしいです」と鈴木さん。
ピンチな場面をゲームに!「くものすにかかった」
顔にベタッ、腕にジワリ…クモの巣に引っかかって、まさかの大ピンチ。そのピンチ、遊びに変えてしまおうというユーモアたっぷりの展示です。

張り巡らされたクモの巣をよけながら、ボールをそっと投げましょう。狙うは、奥に潜むクモ。ドキドキとクスッが入り混じる、親子で楽しめるチャレンジゲームです。
夏のよくあるドキドキを体感!「アイスがとけてきた」
手はベタベタ、服にポタリ。アイスが溶けるスピードに、追いつかない⁉ 夏の“あるあるピンチ”を、全身で体感できます。

滝みたいなチョコレートの下を通り抜けて、そのドキドキを味わってみましょう。
失敗しても楽しい!?「えだまめのからがくずれそう」
枝豆のカラをひとつずつ積み上げて、下からそっと引き抜いて、また重ねる。崩れたら負け!

居酒屋で料理を待つ間に、鈴木さん親子が楽しんでいる“枝豆ジェンガ”から生まれたという展示です。
枝豆を引き抜いて重ねるたびに、ドキドキ、ハラハラ。「わっ!」と崩れた瞬間、親子で大爆笑が起こりそう。
リアルすぎ~!「フンをふんだ」
まさに“誰もが一度は体験したことがあるピンチ”のひとつ、「うっかり動物のフンを踏んでしまった!」というシチュエーションを立体的に、ユーモラスに再現。

あまりのリアルさに、つい本気で避けたくなるほど! あなたはこの“フン原っぱ”を、無傷で渡りきれる? スリル満点のチャレンジゾーンに、いざ出陣!
全身ピンチがてんこ盛り!「大ピンチブロック」
男の子の全身を襲うピンチの組み合わせを楽しむ展示。

ブロックを組み合わせて「どうしてこんなピンチになったの?」と考えるのが楽しく、想像力と共感力をくすぐる体験型コンテンツです。家族やお友達といっしょに考えれば、楽しさも倍増しそう。
あの名場面が全身で遊べる巨大展示に!「ぎゅうにゅうがすごくこぼれた」
『大ピンチずかん』の名シーン、男の子が牛乳をこぼしてしまった場面を丸ごと展示に。

実際に牛乳がこぼれた空間に入り込むことで、ピンチの臨場感を全身で体感。“ピンチに遭ったら、その懐に飛び込んでしまおう!”という逆転の発想から生まれた、ユニークな展示です。
本展の展示作品は、基本的に触って動かして楽しめる体験型となっていますが、作品の保護のため、やさしく丁寧に扱いましょう。
鈴木のりたけさんが語る「大ピンチ展!」の楽しみ方とは?
絵本と異なる楽しみ方は、どこにあるのでしょうか。鈴木さんは、「大ピンチ展!」の楽しみ方についてこう語ってくれました。

「“大ピンチ”って、つい目をそらしたくなったり、イヤだなって思ってしまったり、頭が真っ白になったりするものですよね。でも、だからこそ、それをあえて本にしたんです。
なんで“ピンチ”って感じるんだろう? どうしてそんなにイヤなのか? ちょっと引いて、客観的に見てみると、意外と面白いんですよ。
この展示では、『見る』『なる』『考える』『飛び込む』という体験を通じて、来場者自身が体や頭を使うことで豊かな視点を持ち、新たな大ピンチの楽しさを見付けてくれたらうれしいです」
さらに、こんなユーモアも。「展示中、何かしらトラブルが起きるかもしれません。でも、それすら“大ピンチ展!らしい”と思って、一緒に楽しんでもらえたら!」
絵本を飛び出して、さらに大ピンチの楽しさがパワーアップ! ぜひみなさんも、会場でお子さんといっしょにその楽しさを体感してみてください。
会場限定グッズも並ぶショップは、充実のラインナップ!
会場内のショップでは、展覧会図録をはじめ、「大ピンチブロック」や「大ピンチへんなふくカード」など、展示コンテンツをグッズ化したアイテムなどがずらり。

絵本の世界観を描いたユニークなTシャツやバッグなどの限定品のほか、クリアファイルやロール付箋など気軽に購入できる文房具も充実していて、お友達へのお土産にもぴったりです。

展覧会のあとは、「これほしい!」が止まらないお買い物タイムを、お子さんといっしょに楽しんでみてはいかが。
大ピンチ展!
会場:〒220-8601 神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 横浜高島屋ギャラリー(8階)
アクセス:「横浜駅」西口より徒歩1分 ※JR横浜駅南改札からもアクセス可能
入場時間:10:00~18:30(19ː00閉場) ※最終日8月18日(月)は16ː30まで(17ː00閉場)
料金:入場料 一般 1200円、大学・高校生 1,000円、中・小学生 600円、未就学児 無料
※入場は予約が必要となり、事前日時予約優先制となります
※入場チケットは予約サイト「アソビュー!」から購入できます
公式HPは>>こちら
※上記情報は変更となる場合があります。お出かけの前に、公式HP等で最新の情報をご確認ください
©鈴木のりたけ/小学館
撮影/五十嵐美弥 取材・文/あゆーや


