北海道の中学校跡地をリノベ! ワークショップや屋内施設など、親子で楽しく学べるナチュの森「自然と科学のミュージアム 森の工舎」がおすすめ

少子化による小中学校の統廃合が進むなかで、廃校となった建物の再利用が各地で行われています。北海道の南側、室蘭の近くにある白老町虎杖浜にあった旧虎杖中学校の跡地に2018年7月オープンした「ナチュの森」は、自然の恵みにこだわった北海道のスキンケアメーカー「ナチュラルサイエンス」が自社化粧品工場を中心に、子どもたちが遊べる施設を併設したスキンケア工園へと再活用。その内容は年々充実し、2022年には自然と科学のミュージアム 「森の工舎」もオープン。
子どもとのこの春やGW、夏休みの旅先におすすめの遊べる施設をレポートします!

閉校した中学校をナチュラルコスメの工場にすることから始まった

ナチュの森へのアクセスは、車では道央自動車道を利用して新千歳空港から約60分、札幌市内から車で約90分。登別駅からタクシーで約8分、無料バスで約10分の距離。

園庭ガーデンだけでも1.7ヘクタール、東京ドーム約3分の1の広さ。「元学校」というイメージの約3倍以上もあります。

敷地内にはナチュラルサイエンスの工場や製品に使われるハーブなどを育てる農園、屋内・外に子どもが遊べる遊戯施設、工場見学体験、カフェにレストラン、ビューティサロン、コスメやナチュラルグッズを扱うショップなどがあります。子どもと一緒に、丸1日たっぷり学び・遊べる内容が詰まっています。

ロビーの棚には学校で使われていたものを活用したオブジェも。
本州では4月上旬に散ってしまう桜も、北海道ならば4月下旬ごろが見頃を迎える予想。写真は建物裏手にある桜の木。

2022年には触って学べるミュージアム「森の工舎」がオープン

施設内には体験しながら学べるコンテンツがたくさんあるのですが、まず訪れてほしいのが2階のナチュの森 自然と科学のミュージアム「森の工舎」。こちらは2022年にオープンした施設で、テーマに合わせて構成された体験型展示を通じて楽しみながら学べます。

現在は、”キレイって 楽しい”をコンセプトに、大人も子どもも楽しく学べる「なるほど!肌とからだチャレンジ展」を開催中。

一昔前と違って、日差しの強さや黄砂や花粉などの飛来物、乾燥など肌を攻撃するものが年々強力に。子どもにとっても肌ケアは親にやってもらうだけでなく、自発的に意識しなくてはならない時代になっています。手洗いや除菌スプレーなど、習慣の意味を知ると、その大切さもよく理解できるはず。

今回の展示では、スキンケアアイテムを製造・販売するメーカーならではの視点で、肌のしくみを子ども視点でも理解できる内容で構成。なかにはクイズ形式にしたり、ゲーム要素を盛り込んだりするなど、楽しみながら学べる内容になっています。

肌の健康を保つために必要な「菌」について、バランスよく維持するしくみを天秤体験で提示しているコーナー。
自分の肌をセルフチェックしたり、親子で学びながら攻略したりする迷路も。
迷路は選択肢に合わせて進んでいきます。間違えたらまた同じ場所に戻って進み直しましょう。

こちらの展示はナチュラルサイエンスの社員の方による企画・構成。さらに、天秤のアイデアなどの工作物も社員みんなで創り上げたそうです。学校だった場所で楽しんでいるからか、どこか学園祭のようにも感じます。展示も子どもが届く低さに置かれていたり、子どもしか気づかない位置に書いてあったり、自分で考える仕掛けもたくさん。

展示の出口の先には、楽しみながら学べる体験コーナー。
バラエティー番組などで見たことがある電流イライラ棒も社員の人が制作。

ナチュの森 自然と科学のミュージアム「森の工舎」

会期:2025年9月19日(金)~2026年9月30日(水)
開館時間:午前10時~午後4時
休館日:水・木曜日(祝日は営業)

香りの仕組みを作って学べる「香りのワークショップ」は大人も夢中に

校舎跡1階の音楽室だった教室を利用した「アトリエ」では、子ども向けのワークショップなどを開催。子どもたちが自分で選び、考え、手を動かし、モノづくりを完成させる体験を通して、好奇心を育むことを目指して作られたそう。

はさみデビューを想定した2歳以上向けの「サンキャッチャー」づくりや科学実験みたいに異なる物質を混ぜて作る「キラキラスライム」、鹿の角を使ったアクセサリーづくりなど、さまざま。

ワークショップが行われる「アトリエ」。

今回は大人も楽しめる「香りのワークショップ」でのアロマミスト作りに参加してきました。アロマミスト作りではビーカーなどガラス製品を扱うため、推奨参加年齢は10歳以上となっています。

なつかしさを感じる床材とテーブルに理科の授業を思い出してしまいます。
作成例もあるので、気に入ったものがあれば同じ分量で作ればOK。
10種類の香りから自分好みの香りを探し出し、それを合計8回入れることで完成します。
最近は合成の香料による香りが増えていますが、こちらのものはすべて天然。北海道産のものも。自分の好みの香りについて改めて学べる貴重な機会に。

ワークショップの部屋のお隣には、より香りについて深く学ぶことができる「香りのラボ・蒸留実験室」があります。

「香りのラボ・蒸留実験室」。踏み台が用意されているので、子どもも一緒に楽しめます。
ガラス瓶のなかに液化された香りが入っています。これをポンプで送り、漏斗の出口のラッパ状の部分に鼻を近づけて嗅いでみましょう。引き出しを開けると、そこにはその草花の説明が書かれています。
ハーブの消臭効果について体験できるコーナー。
草花を圧縮蒸留して香りを抽出する蒸留機器。

旧体育館を利用した屋内型遊戯施設やポニーの乗馬体験も!

旧虎杖中学校の体育館を利用した屋内型施設「あそびのひろば」もあります。こちらの利用は時間制またはワンデーパスの購入で利用できます。0歳から1歳向けのコーナーもあるので、異なる年齢の兄弟も楽しめそう。

少子化で学校がなくなっても、子どもが楽しめる場所を作る素敵な試み。
元体育館全体を使っているので、エアーマットも巨大!
ガーデンにはポニーが飼育されていて、乗馬体験もできます。

併設されている工場では見学体験も実施しています。4月は24、25日、5月は1、2、4、22、23日の予定で、午前と午後の2回開催。参加を希望される場合は、事前に予約しておくのがおすすめです。

毎年秋に開催されるマルシェの際には、周囲に交通渋滞が起きるほど集客するとか。どんなイベントなのか気になりますね。

工場見学を実施する建物。
コスメブランドの顧客が入れる1室には絶景を上から眺められるビュースポットも。
ナチュラルサイエンスのベビーライン。

暑い夏に避暑を兼ねた旅先としても人気の北海道。遊びに加えて、夏休みの自由研究などにもできる学びのコンテンツもある「ナチュの森」。近隣には民族共生象徴空間「ウポポイ」など、話題の施設も誕生しており、一度は訪れてほしいエリアです。

ナチュの森

住所:北海道白老郡白老町虎杖浜393-12

営業時間:10:00 – 17:00 定休日:水・木(祝日の場合は営業) ※年末年始休み

取材・文/北本祐子

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