【子どもと作って学ぶアート工作】英語に親しむきっかけになったアルファベットの「コラージュ・ガーランド」

「ガーランド」とは、ひもに飾りを吊るした部屋飾りのこと。「よい母親にはなる自信はないけれど、クリエイティブな母親にはなれる!」が子育てのモットーという、絵本作家・にしむらかえさんが、8歳の娘さんと作った、子どもの「知りたい」「調べたい」という気持ちを刺激した、ガーランド作りを紹介します。コラージュという、組み合わせて貼り付ける技法で作ったアルファベットを並べて、ステキな作品ができました。

アルファベットに親しむきっかけにもなったアート工作

 

私は、独身時代、ニューヨークで絵本作家として活動していましたが、現地の子ども達がたくさんのアーティスティックな経験をして育つ環境を見て、「子どもが生まれたら、こんな風にアートに囲まれた環境で育てたいなあ」と考えていました。だから、娘が生まれると、1歳からペンを持たせ、2歳になれば、ハサミに絵の具と次々と道具を渡して、慣れたら自由に使わせるようにしました。8歳の現在は、カッターナイフも針と糸も使って、いろいろな創作をしています。

アルファベットのコラージュ・ガーランドの作り方

 

材料

貼り付ける台紙として…厚紙(八つ切くらいの大きさ。空き箱などを利用しても)

・アルファベット用の材料…雑誌、おりがみ、ラッピングペーパー、千代紙、布の端切れ、リボン、レースなど。

のり、ボンド、ネイルコートかニス、アクリル絵の具、糸

 

作り方

1 まず、厚紙におりがみなど紙類をのりで貼っていく。

2 次に、布やリボンなどをボンドで貼る。

3 乾いたら、裏返して反転したアルファベットを書く。

4 3を切り抜く。

5 切り抜いたアルファベットの表面を、ネイルコートかニスでコーティングする。

6 5を裏返して、アクリル絵の具を塗る。

7 できあがったアルファベットに穴を開け、糸で固結びで結ぶ。

8 横に貼った糸に、アルファベットを並べて吊して完成!

 

beautiful morningの完成!

 

造形や楽しい活動の中に、窮屈にならない「学び」をほんのり混ぜるのがコツ

「よい母親にはなる自信はないけれど、クリエイティブな母親にはなれる!」が子育てのモットーです

1歳から「作ること」を楽しんできた娘は、ステイホームで家に閉じこもっている間も次々とやりたいことを見つけて、退屈してる様子はありません。

織物、染物、弓矢作りに水鉄砲作り、裁縫に木工、楽器作りに、スケッチ。降ってわいた夏休みのような日々が、続きました。

そんな ある日、娘が手紙を書く機会がありましたが、ひらがなだけでつらつらと書かれている文章を見て、気になりました。漢字をほとんど忘れています。話してみると、文章を書く事への意欲もなくしていました。学習の遅れに対しては、「そのうち辻褄が合うだろう」と、たいして気にしていませんでしたが、知的な刺激のない時間が続くことは問題だと感じました。

作ることで、子どもの「知りたい」「調べたい」気持ちを刺激する

ネタはなんでもいいから「知りたい」「調べたい」という気持ちを刺激したい。考えた末、私でも教えられるかなと、英語を一緒に勉強してみる事にしました。英和辞書で、英単語を調べて、英語の絵本を1行ずつ読んでいきます。最初は、英和辞書の引き方を覚えて楽しそうでしたが、何度やっても単語1つ覚えられません。そもそもアルファベットの小文字がうろ覚えだと気がつきました。

ここで、学校ならノートに何度も書かせる「反復」で覚えさせるのでしょうが、楽しいとは言えない作業を無理にさせたら、オプションの家庭学習が原因で、英語が嫌いになりかねません。そこで、文字を切り抜いてカードを作ることにしました。3歳の時、ひらがなで同じカードを作りました。切り抜きに時間をかけるなんて、非効率だと思われるかもしれませんが、これが、意外に効果的なのです。

  家庭で何かをするならば「子どもと一緒に楽しむ」が基本

長期休校で、プリント学習に付き合ってみて、親には「学習を教える」役割は向いていないとしみじみ感じました。子どもに変な期待をしてしまうので、わからないと言われるとイライラしてしまいます。子どもの方も甘えがあるので、グズグズと言い訳して、がんばれません。これはお互い苦行だと思いました。

家庭で何かをするなら、「一緒に、楽しむ」が基本だと思います。 造形や楽しい活動の中に、「まなび」をほんのり混ぜる事で、「学ばされてる」と感じないで、何かを得る。「これが、何かのきっかけになればいいなあ」ぐらいの余裕が欲しいです。

  無事アルファベットを覚えられたので、ガーランドを作ることにしました。ガーランドはひもに飾りを吊るした装飾品ですが、これを英単語で作ります。英単語のポスターを貼るより、ずっと手がかかる作業ですが、たくさん手を使って作ったアルファベットが、壁に並んでいる様子は、娘も誇らしそうです。自然に、アルファベットに馴染んでいくことでしょう。

世界中が大変な時期ですが、この人にとって、人生も、勉強も、毎日も、楽しくあってくれたらなあ、と思います。

 教えてくれたのは

にしむらかえ

絵本作家。愛知県出身。国際基督教大学卒。アイルランド、アメリカの美術大学に留学。ニューヨーク滞在中に『Dinah!A cat adventure』Clarion Books(*日本語版『まんまるねこダイナ』小学館)で2004年、絵本作家デビュー。2017年10月〜毎日新聞・長崎版にて「絵本作家がいくカンコロの島紀行」にて、長崎・五島列島を中心とした潜伏キリシタンと郷土食「かんころ餅」の背景を追うエッセイを連載中。2012年より長崎在住。

造形教室「リトルアーティスト」を主催して、海外で体験したワークショップの体験を活かして、子ども達にクリエイティブな視点を持ってもらうプロジェクト作りを心がけている。

著作に『I am Dodo』『Bunny Lune』(ともにClarion Books)『ものしり五郎丸』(ぶんけい)『はるにうまれるこども』(絵本館)『ニューヨークで夢をかなえる』(小学館)など。

 

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