『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が記録的メガヒット!コロナ禍だから響くメッセージとは?

全米をはじめ、世界中でメガヒット中の『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』がいよいよ日本でも封切られました。シリーズの最高傑作と呼声の高い本作とマルチバースの世界観の面白さを解説します!

『スパイダーマン』シリーズ最新作がいいよ公開!

トム・ホランド主演『スパイダーマン』シリーズ最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が1月7日(金)に日本公開されました。すでに世界中が「スパイダーマン」旋風に沸いてますが、実際に映画を観てみると、非常にアメイジングな内容でありつつ、怒涛の感涙映画にもなっていました。今回はその見どころと注目ポイントをご紹介します。

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本作では、スパイダーマンの正体が、ピーター・パーカー(トム・ホランド)であることが暴露されてしまいます。さあ、どうするピーター!? 以前なら間違いなく救いを求めていたアイアンマンはもういません。そこで今回ピーターが頼ったのは、あのドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)でした。

この危機を脱するため、ドクター・ストレンジは危険な呪文を唱え、ピーターがスパイダーマンだという記憶を人々から消そうとしましたが……。

残念!その結果、時空が歪み、禁断のマルチバースの扉が開いてしまいました。さらに過去の『スパイダーマン』シリーズのヴィランたちがやってきて、スパイダーマンに襲い掛かるという最悪の事態に!果たしてスパイダーマンは、この大ピンチをどう切り抜けるのでしょうか?

全米でぶっちぎりのメガヒットを記録!

全米では現地時間12月17日(金)に封切られ、オープニング興行成績として『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を抜いての歴代2位をマーク!

以降、全米3週連続No.1ヒットを達成し、全米における累計興行収入は6億1360万0664ドル(約706億円)となり、『インクレディブル・ファミリー』を抜いて、全米累計興行収入歴代TOP10に躍り出ています(1月2日時点)。さらに1月6日に開催されたイベントでは、すでに全米累計興行収入歴代TOP8の数字を挙げたことも発表されました。

これは禁じ手!? マルチバースで「スパイダーマン」のヴィランたちが集結!

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日本でもSNSでは早々と熱いコメントが飛び交っている『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。特筆すべき点は、「マルチバース」の世界観です。アメコミではおなじみですが、わかりやすく言えば、パラレル・ワールド的に、いろいろなキャラクターがいろんな次元で存在していくという描き方のこと。それによって、本作は驚き桃の木の展開に!

すでに予告編でも明かされていますが、過去作で強烈なインパクトを残したスパイダーマンの宿敵たちが大集合するということで、盆と正月が一緒に来たような娯楽映画になっているとも言えます。

例えば、『スパイダーマン2』(04)のドック・オクことDr.オットー・オクタビアスに、『アメイジング・スパイダーマン2』(14)のエレクトロ、『スパイダーマン』(02)のグリーンゴブリン、『スパイダーマン3』(07)のサンドマン、『アメイジング・スパイダーマン』(12)のリザードなどが、時空を超えて集結。

また、映画を観れば、さらなるサプライズ登場にうなるので、過去作をおさらいしておくと数倍楽しめること間違いナシ。特に「そう来たか!」という過去のエピソードの伏線回収には、目頭が熱くなりました。

名言「大いなる力には、大いなる責任が伴う」が心に刺さる

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「スパイダーマン」の実写映画としては2度目のリブート版シリーズで主演を務めてきたトム・ホランド。彼が演じてきたのは、一番若い高校生のスパイダーマンということで「親愛なる隣人」キャラが大いに人気を博してきました。サノスの指パッチンで消されてしまった時は、どうなることやらと思いましたが、無事復活してからも、シリーズを経るごとに、身も心も成長してきました。

そんな彼は、今回これまでにない苦境に立たされます。ネタバレ厳禁なので、多くを語れませんが、「スパイダーマン」シリーズで、度々登場してきた名言「大いなる力には、大いなる責任が伴う」が、非常に心に刺さりました。ちなみにこれは、亡くなったベンおじさんがピーターに放った名言です。

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選ばれたヒーローたちは、その優れた能力を使うにあたり、大きな責任を負わなければいけません。これまでのマーベルのヒーローたちも満身創痍で、人類のために闘っていくなか、愛する人や仲間を失うという大きな喪失感に苛まれたり、過酷な運命に慟哭するようなシーンも何度か描かれました。今回もそういったシーンが描かれます。

思えば今、世界中がコロナ禍で、再びオミクロン株のビッグウェーブがきているなか、たくさんの人々が耐え難い悲しみや苦悩に苦しんでいると思います。そういう意味では、ヒーローたちが抱える苦しみも普段以上に共有できるし、矢面に立って闘っている人々へのリスペクトの念も改めてかみしめることになりそう。そして、犠牲を伴っても前へ進むしかないというピーターの決断についても、非常に心を打たれるのではないかと。

観終わったあと、深い感動に包まれながら、いろいろなことを愛する人たちや大切な仲間たちと語りたくなる本作。お正月明けに映画初めの1本として、ぜひ親子で観ていただきたいです。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は1月7日(金)より全国公開中
監督:ジョン・ワッツ
出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ、ウィレム・デフォー、ジェイミー・フォックス…ほか 日本語吹替版の声の出演:榎木淳弥、銀河万丈、山路和弘、中村獅童、三上哲、真壁かずみ、吉田ウーロン太…ほか
公式HP:https://www.spiderman-movie.jp/

文/山崎伸子

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