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恵方巻きを食べる方角、2022年はどっち?

節分で人気の行事といえば、恵方巻きを食べること。この恵方巻きを食べる習慣にとは、ある決まった方角を向くことが大切になります。その年に決められた縁起のいい方角を向いて恵方巻きを食べることで、その年の幸運を呼び込めるのです。
では、2022年の節分に恵方巻きを食べながら向く方角はどちらになるのでしょうか? 詳しくご紹介していきましょう。
恵方巻きの「恵方」とは?
恵方巻きの「恵方」とは、歳徳神(としとくじん)という神様のいる方角のこと。歳徳神は年神(としがみ)、正月様とも呼ばれ、その年の福徳を司る神です。そしてこの歳徳神がいる方角は、すべてにおいて大吉となり、とても縁起のいい方角となります。
立春の翌日にあたる節分には、恵方を向いて恵方巻きを食べる習慣があり、立春から1週間の間は恵方にある神社にお参りにいく「恵方詣り」という風習もあるのです。
ちなみに、恵方は毎年変わりますから、その年の恵方がどの方角になるのか確認することがポイントになります。
恵方巻きの由来
現在では、節分に恵方巻きを食べることは、一部地域だけの習慣ではなく、全国で知られる行事となりました。しかし、もともと恵方巻きは、大阪などの関西地方で始まったと言われています。商人が商売繁盛を願い、花街の芸子が遊びの一環として太巻きにかぶりついたのだとか。恵方巻きの由来や意味、さらにこれが全国レベルで広まったきっかけなどについては、こちらの記事を参照してください。

2022年、恵方の方角
では、気になる2022年の恵方についてチェックしてみましょう。
今年は北北西を向いて恵方巻きを食べよう!

先ほどご紹介した通り、恵方は毎年変わります。そして2022年の恵方は「北北西」です。
角度は何度になる?
「北北西」は、北を0度とすると、337.5度の方位角になります。細かく言うと北北西のやや北、真北から少し西側へずれた方向を示しています。
今後の恵方はどうなる?
2022年の恵方だけでなく、今後の恵方について知りたい方のために、恵方がわかる簡単な法則をご紹介しましょう。恵方の決め方は後ほど詳しくご説明しますが、西暦の下一桁の数字を見て、その年の恵方がわかります。その法則は、次の通り。
- 西暦の下一桁の数字が、0、5の年・・・西南西
- 西暦の下一桁の数字が、1、3、6、8の年・・・南南東
- 西暦の下一桁の数字が、2、7の年・・・北北西
- 西暦の下一桁の数字が、4、9の年・・・東北東
この法則で2022年から2026年までの恵方を見てみると、次のようになります。
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- 2022年の恵方・・・北北西
- 2023年の恵方・・・南南東
- 2024年の恵方・・・東北東
- 2025年の恵方・・・西南西
- 2026年の恵方・・・南南東
2022年の恵方が「北北西のやや北」になるように、本来はさらに細かい方角を指すこととなりますが、おおまかな方角を知るなら、これを目安にするといいでしょう。
恵方巻きを食べるとき向く方角、恵方の決め方
恵方巻きは、恵方の方角を向いて願い事を願いながら食べることがポイントとおわかりいただけたでしょう。しかし、この恵方の方角は誰がどうやって決めているのか、気になりませんか?
誰が決める?
恵方は、その年に歳徳神(としとくじん)がいる方角とご紹介しましたが、この歳徳神がいる方角は誰がどうやって決めているのでしょうか? 恵方は誰か偉い人が決めているのではなく、恵方を決めるためのルールがあります。
恵方は4つの方角しかない
方角には、東西南北のほかに、南東・南西・北西・北東や、さらに細かく東南東・南南西などがあります。しかし恵方を表す方角は、「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4つしかありません。そしてこの4方向の中から、その年の恵方が定められているのです。
四方と十干(じっかん)の組み合わせで恵方が決まる
「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4方向から、その年の恵方を定めるのが、十干(じっかん)です。十干とは古代中国の思想で作られたもので、陰陽・五行説などと関連があり、甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)の10の要素からなります。
「今年はひつじ年で、来年はうま年」などと言うときの「干支(えと)」と似ていますが、干支は12種類があり「十二支(じゅうにし)」と言います。
そして恵方は、次のように、十干との組み合わせで決まります。
- 甲(きのえ)の年:寅卯の間、甲の方位(75度、東北東)
- 乙(きのと)の年:申酉の間、庚の方位(255度、西南西)
- 丙(ひのえ)の年:巳午の間、丙の方位(165度、南南東)
- 丁(ひのと)の年:亥子の間、壬の方位(345度、北北西)
- 戊(つちのえ)の年:巳午の間、丙の方位(165度、南南東)
- 己(つちのと)の年:寅卯の間、甲の方位(75度、東北東)
- 庚(かのえ)の年:申酉の間、庚の方位(255度、西南西)
- 辛(かのと)の年:巳午の間、丙の方位(165度、南南東)
- 壬(みずのえ)の年:亥子の間、壬の方位(345度、北北西)
- 癸(みずのと)の年:巳午の間…丙の方角(165度、南南東)
2022年は壬虎(みずのえとら)で、北北西の345度が恵方ということになります。現代では十干はほとんど使われておらず、少しわかりにくいので、先ほどご紹介した西暦の下1桁の数字から恵方を確認する法則が便利でしょう。
恵方巻きの方角を知る方法

せっかくなら正しい恵方の方角を向いて、恵方巻きを食べたいもの。恵方の方角をチェックするには、次のような方法があります。
恵方を向く方法①コンパス
アナログだけれどシンプルな方法が、コンパス(方位磁針)を使ったやり方です。水平な場所にコンパスを置いたら、針が北(0度)を向いて止まるようにコンパスの方向を回します。北の位置がわかったら、方位磁針の目盛りで南南東の方角を確認しましょう。
恵方を向く方法②方角アプリ
コンパスがない場合は、方角を確認できるアプリがおすすめです。iPhoneの場合は、標準アプリの「コンパス」でも調べられます。
「デジタルコンパス」
方角を1度単位で確認できて、とてもシンプルで使いやすいアプリです。恵方のチェックのほか、登山で利用したり、風水で方角を確認したりするときにも便利です。
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「バーチャル恵方巻」
その年の恵方の方角を示してくれるアプリです。スマホ画面に表示される恵方巻きは、標準恵方巻きのほかに、肉巻き、海鮮巻き、金箔巻きなど9種類の恵方巻きからセレクトOK。ユニークで楽しめるアプリです。
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恵方を向く方法③北を基準にする
もしコンパスやアプリがない場合は、北の方角がわかっていればおおまかに恵方の方角を導きだせます。2021年の恵方の南南東を探すときは、まず北の方角から180度反対側が南、北と南から90度の方角が東になります。そして南と東の間を4等分して南から1番目の方角が南南東にあたります。
恵方巻きを食べる時期は2月だけじゃない?
節分の季節行事である恵方巻きですが、実は節分以外の季節に食べることもあります。もともと、2月の節分は立春の前日にあたる日。でも、5月の立夏、8月の立秋、11月の立冬それぞれの前日も「節分」になるのです。そこで、縁起物として、春や夏、秋の節分など、2月以外の季節にも恵方巻きを販売してるところもあるようです。
2022年の節分は2月3日に
ちなみに、節分は2月3日と覚えている方が多いと思います。2022年の節分も2月3日になるのですが、昨年2021年の節分は2月2日でした。
これは、太陽の実際の動きと暦にはわずかな誤差が生じてしまうことが原因。そこで、うるう年と同じように、「2021年は節分の日を2月2日に移動する」と国立天文台が決定しているのです。節分が2月2日になるのは、1897年以来、124年ぶりのことでした。
2022年の節分は、例年通り2月3日となります。いつものように、家族みんなで恵方を向いて恵方巻きを食べましょう。

文・構成/HugKum編集部