【大阪・関西万博】『日本館』と『大阪ヘルスケアパビリオン』体験レポート! 触れる「火星の石」、動く「iPS心筋シート」「モンハン」まで親子で楽しめるコンテンツが満載

大阪・関西万博がついに開催! 一足早く開催されたメディアデーで、話題のパビリオンを体験。触れる「火星の石」や動く「iPS心筋シート」、「人間洗濯機」、「培養肉」などの最新技術から「モンハン」まで、知的好奇心を刺激する展示が盛り沢山。どのパビリオンを予約したら分からない方、必見です!

【大阪万博】絶対外せない国内パビリオンをご紹介!

大阪・関西万博の公式マスコットの「ミャクミャク」と写真が撮れるフォトスポット。

「万博」は世界中からたくさんの人やモノが集まる国際博覧会。地球規模の問題の解決のため、世界各地から英知が集まる場です。 大阪・関西万博は、2005年に開催された愛・地球博に続き、実に20年ぶりの日本開催です。

大阪・関西万博のテーマ

テーマやコンセプトは毎回異なり、大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」です。

注目の国内パビリオン

大阪・関西万博は、屋外も含めた敷地面積は約155ヘクタールにおよび、180以上を超えるパビリオンがあります。大まかに国内パビリオン、海外パビリオン、8つのシグネチャーパビリオンの3種類があります。

パビリオンは予約制のものもあり、いちどに予約できる件数も限られているので、悩みますよね。そこで、今回、大阪・関西万博を一足先に取材してきましたので、まずは、絶対に外せないおすすめの国内パビリオンをご紹介します!

見て触れる「火星の石」も展示、「循環」がテーマの日本館

円を描くように立ち並ぶ無数の「木の板」が特徴的な、会場最大級の建造物「日本館」。木材は会期終了後に再利用される予定。

まずは、数あるパビリオンの中でも、絶対に外せない、開催国としての発信の拠点である「日本館」からご紹介。「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに3つのエリアで構成され、《ごみ》が《水》《素材》《もの》へと変容・循環していく様をインスタレーションで体験できます。

今回の万博の目玉の一つである、触れる「火星の石」の展示も「日本館」で展開されています。

触れる火星の石

「火星の石」は幅29センチ、奥行き16センチ、高さ17.5センチでラグビーボールほどの大きさで、重さは12.7キロ。世界最大級の大きさとのこと。

大阪・関西万博の目玉の一つである「火星の石」は、筆者がもっとも楽しみにしていた展示の一つです。貴重な「火星の石」に娘も私もワクワクドキドキ。角度によって、緑がかって見えるのが不思議で、想像していたより、どっしりとしていて大きく感じました。

2000年に日本の観測隊が南極で発見した「火星の石」を広く一般公開するのは初めてとのこと。

「火星の石」には、火星に水が存在したことを示す粘土鉱物が含まれており、科学的に貴重な試料とされています。

「火星の石」のカケラに触ることができる展示。ツルツルとした手触りでした。

「火星の石」のカケラに触ることができる展示も! 見るだけではなく、触ることで、子どもの印象にも強く残り、万博の醍醐味を感じられる展示でした。帰ってからも、娘は「火星ってどんなところかな? 住むことができるのかな?」と宇宙に興味が出たようでした。

貴重な体験のできる展示の一つなので、ぜひ親子で訪れてみてください。

3つのエリアで循環を体験

日本館のごみに関するインスタレーション。

また、「日本館」で興味深いのが館内の構造です。微生物によりごみが水へ変わる「プラントエリア」、藻類とカーボンリサイクルで素材が生まれる「ファームエリア」、日本の伝統的な物作りと持続可能なプロダクトに関する「ファクトリーエリア」という3つのエリアで「循環」を表現しています。

ひと回りすると全て体験できるようになっていますが、それぞれ3つのエリアの出入り口のどこから入ってもよく、入り方によって体験の印象が変わります。始まりも終わりも存在しない一つの「循環」の考え方を体感でき、とてもユニークな見せ方だと感じました。

「フォトバイオリアクター」を使った美しい展示

「フォトバイオリアクター」を使った展示。

暗いらせん状の通路を抜け、開けた展示会場に現れたのが、こちらの美しい「フォトバイオリアクター」を使った作品です。光合成を行う藻類などの生物を培養するチューブ「フォトバイオリアクター」を重ねて天井につり下げる展示は、圧巻でした。

おしゃれな”映え写真”が撮れるフォトスポットとしてもおすすめです。

子どもたちの大好きなキャラクターがお出迎え

30種類以上の藻類をモチーフにしたハローキティ。

日本を代表するキャラクターたちも登場。ハローキティは藻類に大変身。大人気のクマ型フィギュアのベアブリックは微生物の働きを示し、ドラえもんは日本の「循環型ものづくり」の本質を分かりやすくナビゲートしてくれます。

やや難しいテーマも身近なキャラクターが説明してくれることで、子どもも興味を持つことができ、親子で楽しめる展示でした。

>>>「日本館」についてはこちらから

「iPS心筋シート」、「人間洗濯機」から「モンハン」まで! 注目の大阪ヘルスケアパビリオン

「大阪ヘルスケアパビリオン」の外観。透明な球体の「アクアポニックス」では水耕栽培と陸上養殖の循環型生産システムを展示。

「大阪ヘルスケアパビリオン」は2番目の規模を誇り、大阪に拠点を持つ医療や飲食の企業が「リボーン・REBORN」をテーマに7つのゾーンで再生医療の可能性を発信しています。野外では体験型の「XD HALL モンスターハンター ブリッジ 」も開催されます。

コンテンツが満載!時間に余裕をもって行くのがおすすめ

今回の取材にあたり、入場して早足でまず向かったのがこちらのパビリオン。「リボーン体験」や「モンハン」など人気になりそうなコンテンツが満載ということもあり、いちばん優先しました。

なんといってもコンテンツ数が多い点が特徴です。公式の所要時間は1時間とありますが、今回、取材で駆け足で体験しても、モンハンを入れて90分かかりました。展示を全てじっくり見学し、全て体験するのであれば、2時間以上の余裕をもつのが望ましいと思います。

早速「リボーン体験」スタート!

「リボーン体験ルート」の「カラダ測定ポット」。体験時間は6分ほどです。

「リボーン体験」の予約者は「リボーン体験ルート」専用の入口から入ります。「リボーン体験ルート」は、1階から2階にかけて5つのエリアに分かれて展開。まず、入口近くの「カラダ測定ポット」で心血管や筋骨格、髪、肌、視覚、脳、歯の健康データを測定し、体の状況を把握します。

小学生の高学年以上であれば1人で体験できますし、小さなお子さんは保護者と一緒に入ることができます。

33歳と出た筆者の「カラダ測定年齢」。

筆者は40代ですが、最近、急に体にガタがきて、年齢を感じていました。ですが、33歳と出たのでびっくり! どれほど正確かわかりませんが、とりあえずうれしかったです。

モニターに映し出される25年後の自身のアバター。

この健康データをもとに生成された25年後の自身のアバターを見ることができます。自分が年老いた姿を見るのはなんとも複雑な心境でしたが、子どもたちの成人した姿を見ることができたのはうれしかったです。娘はなんとなく自分の若い頃の面影があるような気もしましたし、息子はなかなかのイケメンに。

「リボーン体験」は予約必須!事前登録も忘れずに!

「リボーン体験」は予約制です。体験なしで展示だけを見てまわることもできますが、展示を100%楽しみたい方は予約をおすすめします。また、「リボーン体験」には事前登録が必要なので、アプリにてQRコード発行してからの方が、スムーズです。

来場前:リボーン体験の事前予約+アプリの事前登録

会場:7つの項目の健康データ(心血管、筋骨格、髪、肌、歯、目、脳)を測定する 

・ミライのじぶん:カラダ測定ポッドで測定したデータから生成された25年後の自分(アバター)と出会う

・ミライのヘルスケア1:細胞からケア環境にやさしい繊維、拡張スーツなど栄養・身体に関するミライのヘルスケアを体験

・ミライのヘルスケア2:目の健康をチェックするディバイスや宇宙シャワーなどミライのヘルスケアを体験

・ミライの都市:2050年頃を想定した「ミライの都市」を体験

家庭で霜降り肉ができる?! 培養肉の展示も

牛の細胞から作られた培養肉を作るミートメーカーのイメージ展示。実食はまだ不可とのこと。

「リボーン体験」の後は、各企業が自社の技術や事業を生かして創造するブースで測定結果を活用したコンテンツや未来のヘルスケア、都市体験ができます。

家庭で美味しい霜降り肉ができる日も近いかも?! という驚きの牛の細胞から作られた培養肉の展示もありました。半年ほどかけて、縦およそ9センチ、横およそ15センチの培養肉ができるそうです。

この「培養肉」が実現すれば、食料不足や資源問題を解決し、環境に負荷がかからず、温室効果ガスの排出量も削減が期待されるとのことです。

お土産もたくさんもらえます!

企業ブースではいろいろなサンプル商品をもらうことができます。お土産を入れる大きめのトートバッグを持参することをお忘れなく!

iPS細胞由来の心筋シート

「リボーン体験」の後は、1階の中央部にあるアトリウムエリアへ。今回の万博で注目のiPS細胞の展示「iPS Cells for the Future」を展開しています。

ピクピクと動く「iPS細胞由来の心筋シート」に目がくぎ付けに。心臓に疾患がある親族がいるので、特に興味のある展示でした。

「心筋細胞シート」は、手術によって患者の心臓の表面にやさしく貼り付けるように移植されます。胸を少し開くだけの負担の少ない手術で、シートは自然に心臓に接着し、わずか10〜15分で固定されるそうです。

この技術が、早く一般的に実用化されるよう期待します。

予約殺到の自動入浴機械「ミライ人間洗濯機」

予約制で体験もできる「人間洗濯機」(見学だけなら予約は不要)。

「iPS細胞由来の心筋シート」の隣には、話題の「人間洗濯機」の展示もあります。前回の1970年の万博でも展示した「人間洗濯機」の進化版として、当時の「人間洗濯機」を展示した三洋電機(現パナソニックホールディングス)とサイエンスが共同で開発。

予約すれば会場で体験できるとのことですが、残念ながら、すでに満席とのこと。現在は新規の予約は制限しているそうなので、最新情報を随時チェックしてみてください。

大人気! モンハンの世界を体験できる「XD HALL モンスターハンター ブリッジ 」

「XD HALL モンスターハンター ブリッジ 」の体験の様子(予約制・体験は7歳以上から)。

お子さん連れなら、絶対に体験してほしいのが「XD HALL モンスターハンター ブリッジ 」。専用のARデバイスを装着し、360度シアター、立体音響、床振動を活用し、全身で「REBORN」から着想を得たゲーム「モンスターハンター」の世界を体感できます。

広大な草原を走る恐竜や、大迫力のマグマが流れ出る火山から現れるドラゴンなど、没入感が半端なく、子どもも大人も夢中で楽しめました。

>>>「大阪ヘルスケアパビリオン」はこちらから

水と空気のスペクタクルショー 「アオと夜の虹のパレード」

「ウォータープラザ」で開催される「アオと夜の虹のパレード」。

パビリオン以外でも絶対に見逃してほしくないのが、水と空気のスペクタクルショー 「アオと夜の虹のパレード」です。

「ウォータープラザ」の水上に、幅約200メートル、奥行き約60メートル、ショーエリア面積約8,800平方メートルの巨大な舞台空間が誕生。エリア内には高密度で張りめぐらされる約300基の噴水をはじめ、照明やレーザーなど、さまざまな演出装置を設置。音楽と共鳴し合い、物語を体感できる、これまでに体験したことのないショーが実現しました。

そして、なんと音楽は、アニメ・ゲーム・ドラマ…と数多くの楽曲を提供されてきた菅野ようこさんが担当ということで、期待度も高まります。「月夜に虹がかかるとき、その島では生きものたちによる祝祭が開かれる」という幻想的な物語と、美しい映像と音が合わさる洗練されたショーでした。

かわいいキャラクターも出てきてエンタメ性も高いので、親子で楽しめます。万博の締めくくりにぜひ鑑賞したいショーです。

開催時間
4月、9月、10月:19:10 / 20:30
5月~8月:19:30 / 20:30

>>>「アオと夜の虹のパレード」についてはこちらから

以下の記事では、立体の「iPS心臓」や「ガンダム」などの話題の民間パビリオン、子連れファミリーにおすすめのレストランなどをご紹介します!

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写真・取材/Rina Ota

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