マネー教育って必要?子ども向けマネー教室事情をリサーチ!体験者の声は?

子供がお金を持つ写真

キャッシュレス化が加速し、スマホをピッとかざせば商品が買える時代。子どもにお金の価値や知識を知ってもらいたいと思うものの、何をどうやって教えるかは、意外と難しいもの。
そこで、この記事では子どもが受けられるマネー教室をリサーチ。教室で学ぶ内容や、通っているご家庭の声を取材してみました。

子ども向けマネー教室は、短期集中型も!参加しやすいものが多め

習い事と言えば、長期で教室に通うものを想像すると思いますが、子ども向けマネー教室を調べてみると1日~3カ月程度の短期間のものが主流。1日完結のイベント型や、オンラインで参加できるものも多いので「子どもにお金のことを教えたいけれど、どうやって?」と悩むなら、気軽に参加させてみるのが良さそうです。夏休みなどの長期休暇に学習して、自由研究のテーマにするのも手ですよね!

お金を通して子どもの興味を広げる、オンライン教育「SOZOW」

子ども向けのマネー教室では実際どんなことを学べるのでしょうか。今回は、小・中学生を対象としたオンライン教育「SOZOW(ソーゾウ)」の、「ビジネス・お金マスターコース」を取材。
コースの運営に携わる井上さん、ガイドの鈴木さんにお話をお聞きしました。

SOZOWガイド
鈴木健(たけっさん)

SOZOWガイドとして、ビジネス&お金マスターを担当。普段は発達が気になるお子さまを持つ親御さまに進路、自立、ファイナンスのライフコンサルタントをしている。

SOZOW 事業リーダー
井上忠大(いのちゅー)
SOZOWの事業リーダー。ガイドとしてデザインや宇宙のテーマも担当。

※SOZOWでは、子ども達の自由な参加を促すため、先生ではなくガイドという立場を採用しています

お金について、想像を膨らませながら学ぶ

―「ビジネス&お金マスターコース」は、どんなことを学べるのでしょうか。

井上さん:SOZOWの「ビジネス&お金マスターコース」は、月4回×3ヶ月の全12回(2022年4月より月2回×6ヶ月の全12回に変更予定)。60~70分の双方向の学びライブの後、20~30分のアウトプットという流れです。1回の時間は長めですが、学校のように○×がつく問いではなく、「正解のない問い」を投げかけるため、子どもが自分で考え、自分事化し、夢中になってどんんどん楽しめるような仕組みになっています。

鈴木さん:入門編では「そもそもお金ってどんなイメージ?」と想像してもらい、お金がなぜ生まれたのか、お金はどこに行くのか、などを考えてもらいます。先に進んでいくと、お金があることによる問題や課題。例えば経済格差の問題についても想像してもらいます。コース終盤になると、「高くても売れるしくみ」「国のお金を考えよう」など、より突っ込んだ内容となっています。

―何歳くらいのお子さんが参加していますか?

井上さん:SOZOWは、年齢や性別でお子さんをセグメントしないので、対象年齢はありません。ただし、コースの中で使われる言葉や漢字のルビ表記の関係で小学校2~3年生から、中学校2~3年生くらいまでのお子さんが推奨で、実際そのくらいのお子さんが多く参加しています。

お金を正しく知ることは、将来夢を叶える時にも必要

―SOZOWでは、なぜお金のコースができたのでしょうか

井上さん:SOZOWでは、子どものやりたいことや好奇心を起点に学びを届けています。お金は何をするにも手段として必要になるもの。大人になって、「サービスをつくりたい」「価値を届けたい」という時にも避けて通ることができません。プログラミングやデザインのコースと並び、SOZOWの代表がどうしても作りたい、と決めていたコースなんです。

―コースを通じて、どんなことを学んでもらいたいですか?

鈴木さん:私達はこれまで、「お金」という授業を受けてはおらず、日本人は特にお金の話が苦手。お金稼ぎは悪というバイアスもありますよね。しかし、お金をもらうことは、価値を提供し「ありがとう」の証として受け取るもの。税金も、決して意地悪で取られているわけではなく、国を良くするためのもの、という本質的な目的を知ってもらうことが重要です。知った上でどう想像するかは子供たちに自由に発想してもらうのが大事だと思っています。

何が学べるの? 実際に学習している親子にインタビュー


実際にSOZOWの「ビジネス&お金マスターコース」を受講されていた、小学4年生のハンドルネーム「モコモコ」ちゃんとお母さまにお話しをお聞きしました。

お金のポジティブな使い方や考え方を学ばせたい!

―お金の勉強をさせようと思ったきっかけは何ですか?

ママ:私自身「お金って怖いもの」という感覚があり、その感覚があるからこそ慎重に使うわけですが、一方でお金に支配されている感覚もあります。子どもには、ポジティブなお金の使い方や考え方を持ってほしいと思っていました

娘は、同じ地球に豊かな国と、貧困の国があるのはなぜかと不思議に思ったことをきっかけに、お金に対して疑問を持ち始めました。そんな時、子ども新聞にSOZOWさんの広告が載っていたので、体験してみました。

「揚げパンアイス」という商品を企画しました!

―どんなことを学びましたか?

モコモコちゃん:「どうしたら商品が売れるか」という勉強では、「アイス」に何をかけ合わせたら商品になるかをみんなで考えました。私が考えたのは「アイス」×「揚げパン」です。揚げパンはきなこ味が定番なので、これまでにないものを考えました。ヒット商品を考えなさいと言われると難しいですが、「アイスに何をかけ合わせる?」と、身近なもので考えられるので、難しいことも楽しく学べました

正しい情報を取り入れる力を身に着けてほしい

―マネー学習を通じてどんなことを身に着けてもらいたいですか?

ママ:今は情報化社会なので、お金に関してもたくさんの情報があります。その中で、自分で正しい情報を選び、取り入れていける力を身に着けてほしいですね。

―モコモコちゃんは、将来どんな仕事をしたいですか?

モコモコちゃん:将来は、日本の伝統工芸品とSDGsをかけ合わせて会社を作りたいです。私は、価値のあるものを大量生産せず、大事に使っていける未来にしたいと思っています。また、伝統工芸品を作る人達の賃金を上げることで、後継者を絶やさないようにしたいと思っています。

モコモコちゃんがSOZOWの仲間と作ったオーガニック素材のフェアトレードエコバッグ。

モコモコちゃんは、ここで学んだ興味が発展し、SOZOW内のメンバーとともにSDGs部を設立したのだそう。2022年4月に開催される、アースデイ東京2022に出展すべく、クラウドファンディングも行っているそう! 学びから広がる興味に、脱帽です。

お金に関する知識で、将来の目標が具体的に

お話を聞いたモコモコちゃんは、将来の目標が「何になりたいか」ではなく「何を解決し、何をしたいか」という具体的なイメージを持っていて驚きました! SOZOWでは、お金の価値や使い方だけでなく、お金にまつわる世の中の仕組みや、どうやって社会を良くしていくかなども学ぶことができ、子どもが見ている世界に新しい視野をプラスできそうだと感じました。個人的には、こちらが圧倒されるくらい明るく楽しいガイドさんが、子どもの意見を尊重しながらレクチャーしてくださることも魅力的でした♪

お金に関する正しいリテラシーを身に着けることは、豊かな人生を歩むために欠かせないポイント。ご興味を持った方はぜひ、お子さんと一緒にチャレンジしてみてくださいね!

SOZOWのHPはこちら≫

 

構成/HugKum編集部 取材・文/寒河江尚子

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