こどもの日といえば、兜に鯉のぼり、かしわ餅や菖蒲湯など、子どもの成長を喜び祝う伝統的な習慣がありますね。鯉のぼりは、江戸時代に始まった風習で、男児の出世と健康を願う意味が込められているそうです。最近では、大きな鯉のぼりを自宅で飾るのは大変、というご家庭も多いのではないでしょうか。それならば、お子さんと気軽においしく「食べられる鯉のぼり」を作ってみてはいかがでしょうか。
今回は、子どもの脳や免疫力を育てるレシピが人気の管理栄養士・小山浩子さんの2冊の著書から、かわいくて栄養も抜群のお魚モチーフのレシピを3つご紹介します。
目次
こどもの日(端午の節句)の由来は?
端午の節句は、もともと「旧暦五月(午の月)の最初の午の日」にするものでした。しかし、最初の午の日は年によって変わりますから、みんなでお祝いをするには少し分かりにくいですよね。そこで、毎年変わらぬよう分かりやすく5月5日に祝うようになったとされています。
古来中国では、5月は悪い月とされており、厄払いの行事が行われてきました。もともとは、女性の厄落としが目的だったそうです。その行事では、強い香りに邪を払う力があると信じられてきた菖蒲(しょうぶ)がよく使われていました。それが日本に伝わって、菖蒲=「尚武」(武芸を重んじること)や「勝負」との連想から、おもに男の子の成長をお祝いする日となったのです。
5月5日が「こどもの日」に制定され、国民の祝日になったのは今から70年前の1948年のこと。もちろん法律では「男女の区別なくすべてのこどもを対象にする」日とされています。
なぜ、かしわもちを食べるの?
かしわもちを食べるのは、日本独自の風習です。 かしわの葉は新しい芽が出るまで落ちないことから、「家系が絶えない、子孫が栄える」という願いが込められているのです。かしわもちと並んで「ちまき」もこどもの日の食べ物として有名ですが、中国では5月5日にちまきを食べる習慣があり、それが伝わったものと考えられます。
こいのぼりを飾る、菖蒲湯につかる……といった、昔からの風習とともに、子どもたちの成長を祈ってかしわもちを楽しみましょう!
かしわもちの作り方(工場見学)はこちら
【こどもの日レシピ1】見た目も栄養バランスも◎!お魚型パイ
お休みの日に子どもと一緒に作りたい簡単パイ。朝ごはんに親子で作って、特別な朝のひとときを過ごすのもいいですね。
育脳POINTはサンマのDHA
おつまみでおなじみのさんまの蒲焼き缶が、DHAたっぷりの育脳メニューに大変身! ミックスベジタブルを一緒に入れるので、ビタミンも同時に摂取できます。また味つけ不要というのも手軽に作れるポイント。オレンジヨ ーグルトジュースを添えれば、血糖値の上昇を抑えられる低GI効果も。
◆材料
作りやすい分量・4人分
冷凍パイシート…2枚
(1枚18㎝×18㎝のもの)
さんま蒲焼き(缶詰)…2缶
ミックスベジタブル…適量
卵…1個
白ごま…適量
◆作り方
1. パイシートは解凍し、キッチンばさみで1枚を4等分の正方形に切る。
2. パイシートにさんま、ミックスベジタブルをのせて包み魚の形にととのえる。
3. しっぽの生地を少しとって目にする。
4. クッキングシートを敷いた天板に並べ溶き卵を全体に塗ってごまをふり、トースターで10~15分焼く(うっすらこげ目がついてきたら、アルミホイルをかぶせる)。
※オーブンを使う場合は、210℃で15分。
【オレンジヨーグルトジュース】
◆材料
1人分
ヨーグルト…100g
オレンジジュース…150㎖
◆作り方
グラスにヨーグルト、オレンジジュースの順に入れ、かき混ぜながら飲む。
【こどもの日レシピ2】ミートソース&チーズのおさかなパン
市販のミートソースに大豆と豚ひき肉をプラス。チーズも添えてタンパク質たっぷりに!
賢いストックで栄養アップ
今回使用した大豆をはじめ豆類は良質なタンパク源です。大豆や豆類のドライパックをストックしておくと、サッとタンパク質を補給したいときに便利です。
◆材料(4人分)
A
ミートソース(市販品)…290g
豚ひき肉…200g
大豆(蒸したものか水煮)…60g
※お好みの豆でも可。
ドッグパン…4本
※横半分に切る
スライスチーズ…4枚
※正方形に4等分にし、さらに半分の長方形に切る
グリーンピース…8粒
マヨネーズ…適量
◆作り方
1. 鍋にAを合わせて中火で10分ほど、水分がとび、とろみがつくまで煮る。
2. パンの表面に1を塗り、切ったチーズをのせる。マヨネーズをのりにしてグリーンピースの目をつけ、オーブントースターでチーズが溶けるまで焼く。
【こどもの日レシピ3】こいのぼりパン!発酵不要の手軽さが嬉しい!
こねずに混ぜるだけでOK! 粘土遊び感覚で子どもと一緒に好きな形にしてみましょう。
ひと手間で美味しく栄養も豊富に
ヨーグルトを生地に加えることでタンパク質が豊富に。焼き上がりをしっとりさせる効果もあります。
◆材料(4人分・12個)
A
強力粉…500g
ベーキングパウダー…大さじ1
プレーンヨーグルト…350g
B
砂糖…75g
サラダ油…100g
【トッピング】
ミニトマト…適量 ※輪切り
ソーセージ…適量 ※輪切り
粒コーン(缶)…適量
※水分をきっておく
マヨネーズ…適量
◆作り方
1. ボウルにAとBをそれぞれ合わせておく。
2. BにAをふるいながら加えて、しっとりするまで箸で混ぜる。
3. 2を12等分にしだ円形にする。キッチンばさみで尾の部分を切り取り、丸めて目にする。背中の部分にマヨネーズを塗りトッピングをそれぞれ散らし、こいのぼりのウロコを作る。
4. 180℃に予熱しておいたオーブンで20~25分焼く。
教えてくれたのは
大手食品メーカーを経て2003年にフリーに。料理教室の講師やメニュー開発、特に育脳レシピを数多く手がける。2014年『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)で、グルマン世界料理大賞を受賞。著書に『子どもの脳は「朝ごはん」で決まる!』『かしこい子どもに育つ! 育脳離乳食』(小学館)など多数。最新著書は『やる気と集中力を養う3~6歳ごはん』(池田書店)。公式ホームページ
本体1000円+税(小学館)
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