今、話題の女性の健康をサポートするフェムテックケア製品。
東京ビッグサイトで10月20日~22日まで Femtech Tokyo(フェムテックトーキョー)が開催されたので行ってきました。
国内外のおよそ200社が出展し、400アイテムが大集結!
今回は、実はお悩みを抱える人が多いという「デリケートゾーンのケア」に注目したアイテムを紹介します。
目次
「デリケートゾーン」という言葉の発案者
実は、フェムテックケア製品を語るにおいて、外せないのが「あったらいいな」のコマーシャルでお馴染みの小林製薬です。フェムテックというと目新しいものに目が行きがちですが、小林製薬は日本のフェムテックを支えてきた重鎮です。
そもそも、「デリケートゾーン」という言葉は小林製薬が作った言葉なのだそう。
ブランドの広報の方から聞いて、私も当たり前のように使っていたのでびっくり!
「デリケートゾーン」という言葉が誕生する前は、陰部という言葉しかなく、ケアが行き届かなかった領域だったそう。確かに、陰部のケアでは商品も買いにくいですよね…。
素敵なネーミングを発案してくれた小林製薬に感謝します。
「おりもの」「更年期」を広めたのも小林製薬
しかも、「デリケートゾーン」という言葉を発案する前に、すでに「おりもの」という言葉を広め、おりものシートを専門に発売したのも小林製薬なんです。
さらに、「更年期」という概念の製品を日本で初めて開発したのも小林製薬ということで、日本のフェムテックケアの元祖と言っても過言ではないと思います。
蒸れないおりものシート
会場では、生理用品関係の商品は多くありましたが、「おりもの」に特化した商品はあまり見かけませんでした。
月経が平均して月に一回なのに対して、おりものは毎日のことなので、私も小林製薬のおりものシート「サラサーティ」にはずっとお世話になってきました。
薄めのナプキンの代用だと蒸れて痒くなり、最終的に「サラサーティ」に落ち着いています。
会場で直接開発者の方とお話し、「快適に過ごせるよう蒸れない製品を作るため、日夜開発に勤しんでいる」とお聞きして感動でした。
おりものシートは緊急避難バッグに入れるべき
また広報の担当の方は、おりものシートを緊急避難バッグに加えて欲しいとも強く語ってくれました。
薄くかさばらないので、着替えもなく洗濯ができない状況でもパンティーライナーを変えるだけで衛生的に過ごせます。水や着替えの配給のメドが付くまでの数日から一週間は乗り越えられると話してくれました。
さて、そんな「おりもの」など悩みも多いデリケートゾーンのケア。
私自身もボディーソープで洗うくらいで何か特別なことをしているわけではありません。
デリケートゾーンは瞼よりも薄く、体の中でも最も繊細な場所と聞きました。
おりものやデリケートゾーンについて話を聞くうちに、専門のケア商品を使うのが良い、と考えるようになりました。
今回、会場にたくさんのデリケートゾーンケア関連の商品があり、実際に使い始めたものもあるのでご紹介します。
新触感!ぷるんぷるんな石鹸
会場のサンプルの中でも人だかりができていた、神戸トランスパランのルビーの様に綺麗な真っ赤な石鹸。ついつい触らずにはいられない、ぷるんぷるんの触感の不思議な石鹸です。
神戸トランスパランは「透きとおる」をコンセプトにした透明洗顔石鹸とスキンケア、ボディーケア、ヘアケア製品を自社で企画・開発・提供しています。
このmeekuri(ミクリ)シリーズのヴィオソフトウォッシュは透明ゲル状洗浄料で、低刺激の成分でデリケートゾーンを直接なで洗いして使用するユニークな石鹸。使った感触も柔らかでとても心地良く、上品なフローラルムスクの香りにも癒されます。
泡タイプのデリケートゾーン用洗浄料の薬用クリーミーウォッシュもあります(上の写真右)。
におい予防と肌あれ防止成分が配合。
お好みのタイプに合わせて使用できるのが嬉しいですね。
医師にいつでも相談できるラフドットにも注目!
laugh.(ラフドット)のデリケートゾーンのケア商品は、石鹸だけではなく、クリーム、そして、外出時に便利なリフレッシュミストなどラインナップが充実しています。
ソープは、肌に近い低刺激のアミノ酸系洗浄成分を配合しており、必要な潤いや皮脂を奪いすぎず、汚れだけをすっきり落とせるよう洗浄成分を厳選し、プッシュするだけで優しいマシュマロ泡が出てきます。
お風呂から上がってからクリームで保湿するのはついつい忘れがち。クリームは、そんな方にも濡れたまま使える、洗い流せるタイプで便利です。浴室で使って流れてしまっても保湿成分が保たれるようになっているので、デリケートゾーンのクリームがお風呂で使えるのは助かりますね。
また、ラフドットのユニークな試みは、製品を定期購入すると24時間365日、SNSで医師への無料相談ができる「産婦人科オンラインサービス」や「小児科医オンラインサービス」がついていること。
商品を購入するだけで、気軽に相談できる健康サポートサービスがあるのが嬉しいですね。
保湿&自浄作用なら、ピトンのタマヌオイル配合コスメ
ずらっと並んだ商品の展示に圧倒されてしまったハワイ初のコスメブランド「pitôn・ピトン」のソープとオイルです。
どちらもハワイのタマヌオイル配合です。タマヌオイルは「天然の万能薬」と言われる美容効果の高い天然オイルで、沖縄やハワイを含む、太平洋の島々では、古くから重宝されているそうです。
「フェムケアソープ」は、肌環境に合わせたpH値で、粘膜への負担なくクリーミーな泡がデリケートゾーンを優しく洗いあげます。
洗浄後は「フェムケアオイル」で保湿ケア。高い保湿成分を含むタマヌオイルがは肌の乾燥を防ぎ、20のアミノ酸からなるペプチド「キュアペプチン」は、膣の自浄作用を整えるとのことです。
ニオイが気になる時に膣洗浄器
小林製薬株式会社が全国の20~49歳女性300名に「女性特有の悩みに関する調査」を行ったところ、女性特有の下着の中の不快感を感じることがある方が約8割という結果になりました。
不快感を感じる原因は、おりものに関連した悩みが75%という結果だったそう。
そんな悩みに答えるのが、膣洗浄器のサラサーティクリーン。
お風呂上がりなどに使用し、洗い流す必要はありません。
時間が経つにつれて、ゆっくり体外に排出されるので、下着が汚れないようにおりものシートやナプキンの併用をおすすめとのことです。
日本製で防腐剤フリー、無香料、低刺激なジェルで、膣を傷つけないコンパクトでなめらかな容器です。小分けのパックで使いやすく、大手メーカー製品で安心の品質かつ、低価格。ドラッグストアなど購入しやすいというのも助かります。
経血・おりもの用洗剤
最後にデリケート部分の汚れの、専用洗剤も紹介します。おりものや経血の汚れはなかなか落ちないので、吸水ケアショーツの洗濯の手間が気になる方も多いですよね…。
そんな手間が気にならなくなる、シミ落としやデリケート用洗剤をピックアップしました。
ちなみに、吸水ショーツも布ナプキンも使用後は洗って繰り返し使用できますが、基本は吸水ショーツは流水で予洗いをして洗濯機で洗う、布ナプキンはもみ洗い後につけ置き洗いから洗濯機という違いがあります。
魔法のシミ取りクイーン
会場のデモンストレーションで驚愕したのが、こちら。
あっという間にシミが取れる魔法の洗剤です。
水感覚でシュッとシミにかけ、生地に馴染ませて拭き取るだけ。血液の他、コーヒー、ソース、油汚れ、ファンデーションなどの汚れにも対応できるので、衣類のシミに悩む必要がなくなりそう。
小さなスプレー型もあるので、生理中の外出時にポーチに入れておくと安心ですね。扱いは株式会社SINHAですが、まだ市販はされておらず、展示会での特別先行販売のみで、今後ネット販売を予定しているそうです。
自然派の方にオススメWOMEN’s + Wash Off
酵素と酸素のみで作られている洗剤WOMEN’sの+Wash Offです。酸素で布地間の汚れをゆるめ、酵素が汚れを分解することで、白はより白く洗うことができ、除菌もしてくれるとのことです。
また、界面活性剤や石油化合物などは不使用で、人はもちろん環境にもやさしい洗濯洗剤。
洗浄力はしっかりあり、自然派の洗剤を探している方にはオススメです。
新製品で未発売の商品なので、お問い合わせは株式会社フジスコまで。
ベア ウォッシングパウダー
吸水ショーツメーカーのBé-A(ベア)の界面活性剤フリーの血液専用洗剤です。 浸け置き洗いで、血液などのタンパク質だけでなく、色素も浮かせて落とし、生地を傷めることなくニオイや汚れを元からすっきり取り除きます。吸水ショーツや布ナプキンには血液専用の洗剤を使うのをオススメします。
小林製薬のランジェリー用洗剤
最後のオススメは、使い方が簡単で、手間なし・キレイになる小林製薬のランジェリーソープです。
約500mlの水に、側面の1目盛分(10ml)を溶かして20分つけ置くだけ。お気に入りの下着も傷めません。
時間がたった汚れや落ちにくい汚れには、洗剤を直接つけると効果的。洗濯機使用の時は、汚れに直接、洗剤をつけて軽くもみ洗いし、いつもの洗濯コースで大丈夫。つけ置きだけならそれほど手間がかからないので吸水ショーツなどを使用するハードルも低くなるのと思うので、ぜひ試してみてくださいね。
デリケートゾーンケアで気分を上げて
いろんなデリケートゾーンケア商品を見てきて、女性にとって大切な場所であるのにケアが疎かになっていたと反省。
体のケアだけではなく、特別な石鹸やクリームがあると気分も上がりますし、憂鬱になりがちな生理日や不快なおりものが出る日も気分が晴れますよね。
我慢するだけではなく、素敵な日に変えることのできるフェムテックケア製品で、うまく生理と付き合っていきたいものです。
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写真・文/Rina Ota