目次
やってよかったと思う親のサポートは?
何より大事なのは健康であること
生活面に関しては、まず多くの先輩ママ&パパが挙げたのが「健康管理」。インフルエンザや新型コロナなどの感染症はもちろん、他の病気にもかからないよう、ふだんの健康的な生活を維持するよう、心がけることが肝心です。
▼経験者からの一言アドバイスはこちら
・とにかく健康面に気を付けました。入試直前には、インフルエンザの予防薬も家族全員服用。食事も子供一人でとらせました。
・塾から帰宅して、食事をとって、またすぐに塾のZOOMで授業という生活だったので、温めなおせる食事が多かったです。
・体調を崩さないように手洗いうがいを徹底。温かいホッとできるごはんを用意しました。
夜のお弁当のときにスープジャーで温かいものを持たせたのは、子どもに好評でした。
・なるべく早く寝られるように、先回りして声掛けをしていました。
・風邪をひかないように、バランスの取れた食事を心がけました。
・ 入浴剤をいろいろ用意して、お風呂で気分転換できるようにしました。
勉強面でのサポートは子どものタイプに合わせて判断
勉強面に関しては、積極的にサポートする派と塾に任せる派に意見が分かれました。この時期の学習は、苦手な分野の見直しや過去問対策が主ですが、「過去問のチェックは、子どもの相性を知る上でも大切。過去問との相性で、急遽、志望校を変えた」という声も。「もう子どもの勉強法に口を出す時期ではないので、塾の先生との面談で子どもの成績を把握した」というケースもあります。
中学受験は、受験日当日まで実力が伸びるとも言われています。子どもが最後まで頑張りきれるように、親はスケジュール管理や過去問の相性チェックなどに注力することが大切のようです。
▼経験者からの一言アドバイスはこちら
・過去問に取り組むスケジュール管理は親の仕事だと思う。
・ 間違えた問題のピックアップし、できるまで何度も解かせました。
・ちょうど反抗期で親の言う事は聞かないので、全て塾にお任せ。
・塾を信頼して、勉強面は特に何も口出ししなかった。
・過去問のコピーを大量に! それ以外は、サポートしていません。
・1月は学校を休むので、もう一つ別の塾の志望校別講座を受講。気分転換になり、さらにライバルとも競えて通わせて正解だった。
最後の模試でも成績が伸び悩み…子どもにはどんな声掛けが効く?
成績が伸びない状態でも、褒める&励ます
この時期の成績については、子どもによってそれぞれ。夏休みの頑張りが効いて高め安定の子もいれば、不調の子もいます。秋以降は、受験生たちがより一層、勉強に取り組むため、頑張っている割には成績が伸びない子も多いようです。
大切なのは、親が点数や偏差値に一喜一憂しないこと。声掛けのポイントとしては「苦手な応用問題が解けるようになったね」「この調子で頑張ろう」「この問題が解けるようになれば、5点アップだね」など、前向きな言葉をすすめる先輩ママ&パパが多いようです。
大人も褒められたり、認められたりすればうれしいもの。まして、頑張っている最中の子どもにとって、励ましの言葉は何よりの応援です。子どもの性格や状況に応じて、プラスのイメージの言葉を贈りましょう。
▼ 経験者からの一言アドバイスはこちら
・徐々に成績が上がっていき、最後のテストが一番良かったので、あまり心配はしていませんでした。
・第一志望校に入れる偏差値をキープしていた感じです。うちの子の場合、高い目標を掲げて努力できないタイプなので、ほんの少し高いところに目標を設定しました。「得意科目は、1点でも取れるように」と声掛けしました。
・一言で言うと不調。第一志望には到底届かないよう判定でした。「本当に第一志望に行きたいならば、悔いのないように対策をしようね」と励ましました。
・秋以降、成績が伸びず、合格確率は20~40%。内心、厳しいな~と思いながらも、本人には「サッカーと同じで、勝負は最後まで分からないからね」と言いました。
出願前、志望校の変更は考えた?
受験校の最終決定は、併願校も含めた親の判断が大事
アンケートによると、第一志望校は変えないものの、併願校選びに悩んだり、変更を考えたりするケースが多いようです。相談相手は、やはり塾の先生が圧倒的。大手塾の先生によると、子どもの性格や家庭の方針を考慮しつつ、「第一志望校を熱望することで、勉強のモチベーションが高まるので、第一志望校は変えないほうがいい」「第一志望校がチャレンジ校であるなら、できるだけ全落は避けるよう、併願校選びのアドバイスをしている」など相談に乗っているそうです。
ただし、「実際に過去問を解いたら、とても相性がいいとわかり、改めて受験校を検討して、変更することになった」というケースも。
志望校を変えるにせよ、変えないにせよ、併願校も含めた受験スケジュールの組み方は、親のサポートが必須です。子どもの気持ちや考えを尊重しつつ、じっくり検討しましょう。
▼経験者からの一言アドバイス
・第一志望校は変更せず。併願校は、過去問の相性で決めました。
・親子でよく話し合って、もともとの第一志望校と同じ傾向の問題が多く、偏差値的にも合格圏内の学校に変更しました。
・夏休みに志望校を絞ってからは、変更しませんでした。
・都立の中高一貫校を志望していたので、それ以外(私立)は考えませんでした。
それでも迷った時の併願校選びのポイントは?
思いもよらなかった結果に、慌てて併願校を変更も
併願校の選び方や受験スケジュールの組み立て方については、多くの先輩ママ&パパが、一応の基礎プランは固めつつも、実際の状況に合わせて塾の先生に相談し、かなり流動的に決定しているようです。
実際、「まさかの不合格に、それまで思ってもいなかった学校を勧められてびっくりしたが、急遽、検討した」「2月1日の結果次第で、Aプラン(合格の場合)、Bプラン(第一志望校×の場合)、Cプラン(第2志望校重視)と3つくらいの選択肢を考えておいた」など、最後の最後まで情報を集め、分析して、受験するというケースも少なくありません。その際には、慌てず、落ち着いて対処できるよう、受験する可能性のある学校の情報には目を通しておくことが大切です。
▼経験者からの一言アドバイス
・午後受験は、次の日に疲れが出てしまうことを恐れ、あえて選択しませんでした。
・1月にお守り校✕の場合、2月以降のスケジュールを変更するつもりでした。
・1月の埼玉・千葉校は、塾の流れで受験校を選んだ感じです。受かればラッキーくらいにしか考えていなかったので、不合格でしたが、そこまでの落ち込みはなかったです。
・塾の先生や本に乗っている併願パターンを参考にした。たくさん受験させた方(7校)だと思います。
・2月1日は第一志望校、その午後に併願校を受け、2日はあえて受験せず、休ませました。1日の第一志望校が×だった場合、3日に受験するスケジュールを組みました。
・息子は体力には自信があるほうだったので、2月1日~3日は、午前・午後ともに受験予定をびっしり入れました。午後校は、午前校からの移動距離や集合時間、受験教科(うちは算数が苦手なので、算数一教科受験の学校は向いていない)などを調べるのが、大変でした。
・2/2が実質の第一志望校だったので、2/1にチャレンジ校を受験するかどうか悩みました。その学校は、午前に学科試験、午後に体育・面接があるので、午後受験が難しいからです。かと言って、他に行きたいと思える候補もなく、後悔しないようにと、結局はチャレンジしました。
直前期、塾の先生との面談のコツ
些細な相談でも塾の先生は万全の協力体制と心得て
12月~1月の面談は、親にとっても、塾側にとっても重要です。さらに、受験本番に突入すると、連日連夜、塾との緊密な連絡が必要になるケースも出てきます。面談では、気になることはどんな小さなことでも聞いておくこと、本人や家庭の方針を伝えておくことが必要でしょう。
さらに、子どもの成績についても、長年多くの子どもたちを見てきた、プロフェッショナルである塾側の意見や見通しに真摯に耳を傾けるべきです。親が「この学校は安全校」だと思っていても、塾側は最近の入試情勢から「持ち偏差値―7でも、必ず合格するは言えない」という認識でいるかもしれません。
親も塾も、子どもの受験の伴走者です。面談を上手に生かして、受験に臨みましょう。
▼経験者からの一言アドバイス
・子どもの良いところを聞き出し、家で褒めるようにしていました。
・悔いのない受験をさせてくれる塾だったので、本人の希望重視で相談しました。
・先生の厳しい言葉に、親も子も泣かされましたが、子どもは「やってやる!」と奮起するきっかけになったみたいです。
・6年生の春に転塾したせいか、なかなか先生は本人の性格をつかめないようで、親のほうも何をどう相談すればいい遠慮してしまい、後悔しました。もっと親のほうから、積極的に相談すればよかったと思いました。
引き続き、後編では、この時期の親の心得と親のメンタルを保つコツについて紹介します! 先輩ママ&パパのアドバイスも必読です。
取材・文/ひだいますみ