七夕に願い事をするのはなぜ? そもそも誰に願ってるの?【2022年版 親子の願い事ランキング】も発表!

7月7日は七夕です。七夕と言えば短冊に願い事を書くことを思い浮かべる人が多いですよね。おうちだけでなく、ショッピングモールなどさまざまな場所で笹飾りが置かれ、願い事を書くことができるのも七夕の光景です。そんな七夕では、なぜ願い事を書くのかを知っていますか?
今回は、七夕の願い事にまつわる由来やお願いの仕方、ママ・パパ、子どもたちが書いた願い事をまとめてみました。

七夕に願い事をするのはなぜ?

七夕では笹の葉に、願い事を書いた五色の色鮮やかな短冊を吊るしますよね。涼しげで鮮やかな光景が素敵な風物詩。でも、そもそもなんで七夕に願い事をするのでしょう?

七夕といえば織姫と彦星

七夕と言えば、1年に1回、天の川を渡って織姫と彦星が出会える日ですよね。では、なぜ年に1回7月7日なのか知っていますか?

織姫とは、その名前の通り、秋の豊作を願う際に、神様が着る着物を織る女性のこと。織姫が一生懸命にはた織りをしているので、天の神様が牛の世話をよくする牛飼いの彦星と結婚させてくれたそう。ただ、2人は楽しくて仕事もせずに遊ぶようになり、神様が怒って2人を天の川を挟んで引き離してしまったという悲しい物語なのです。

そんな織姫と彦星が哀れになった神様が年に一度、七夕の日だけ2人を合わせてあげることにしたというもの。そうして2人は、七夕の日のために頑張って仕事をするようになったというのです。実は今にも通じるような深い意味があったんですね。

また、はた織りの機械を昔は「棚機(たなばた)」と呼んでいたのが七夕の名前の由来になっているんです。

願い事は中国の乞巧奠(きこうでん)が由来

ではなぜ七夕にお願い事をするのでしょう?

ここには、「乞巧奠(きこうでん)」という中国の風習が関係しています。乞巧とは、技巧を授かるよう願う、上達を願うという意味。つまり、織姫にあやかりはた織りや裁縫の上達を願う儀式だったそう。笹飾りに使われるあみ飾りやひし形つなぎは、もともと布で作られた飾りだったようです。

笹飾りをするのはなぜ?

竹は、成長がすごく早いことから生命力の象徴でもあり、またその葉は殺菌力が強いため、古くから魔除けとして利用されるなど神聖なものとして扱われてきたそうです。そこで、笹の葉に飾り付けをするようになったようです。

願い事を叶えてくれるのは誰?

願い事を書いて吊るしているものの、誰が願い事を叶えてくれるのか、考えたことがある人は少ないのでは。

七夕のお願い先は織姫

中国の風習だった「乞巧奠(きこうでん)」では、織姫にあやかりはた織りや裁縫の上達を願うもの。つまりお願い先は織姫なんですね。七夕の童謡でも、「私が書いた五色の短冊をお星さまが空から見てる」という内容の歌詞が歌われていますよね。星にお祈りするなんてロマンティックですね。

七夕の願いを叶えるのは自分

お願い事と言うと「○○できるようになりますように」などと書くことが多ですよね。でも、そのために努力するのは自分。つまり、織姫にお願いをするけれども、それを実現するのは自分ということ。子どもにそんな声かけができたら素敵ですね。

七夕の願い事の仕方やルール

七夕にはどんな願い事を書くのがいいのでしょう?  漠然と書いている人も多いと思いますが、そもそもルールなどはあるのでしょうか。

七夕は習い事の上達を願うといい

風習では、はた織りが上手な織姫にお願いをすることから、手芸の上達を願ったそう。そこから、手習いや芸事が上手になるようお願い事をすることにつながったようです。

また、短冊に自分の字で願い事を書くことから「字が上手になりますように」「習字が上達しますように」という願いも込められるようです。確かに、小さい子でも自分で短冊に願い事を書くことが多いですよね。

健康や子どもの成長を願うのもOK

笹飾りの竹のように勢いよく成長する様子を、子どもの成長に重ねたり、けがれを祓うという意味では健康についての願い事もぴったり。家族みんなでお願いできますね。

願い事のほかに七夕でやること

七夕でするべきことをまとめてみました。七夕の準備から星空観測まで、子どもが楽しみながら参加できるイベントなのがポイントです。

七夕飾りをする

外せないのが七夕飾り。笹の葉への飾りつけは、折り紙とはさみで簡単に作れるため、子どもが自分でできるのが嬉しいですよね。たくさん飾り付けをしたら、五色の短冊を用意して、みんなで願い事を書きましょう。

星(天の川)を見る

七夕と言えば天の川。せっかくですから星を観察してみましょう。都市部ではなかなか天の川までは見えないですが、きれいに光る星が見えたら盛り上がりますよね。東の空に輝く、「夏の大三角」を構成するベガが織姫、アルタイルが彦星です。星座盤を見ながら探してみましょう。

行事食を食べる

七夕によく食べられるそうめん。実はそうめんはれっきとした七夕の行事食なんです。

諸説ありますが、ここにも中国の風習の名残があり、言い伝えでは7月7日に亡くなった帝の子どもが霊となって疫病を流行らせたため、子どもの好物だった索餅(さくべい)をお供えしたところ、疫病の流行が治まったのだそう。

餅とは細い糸を束ねたような小麦粉のお菓子で、そうめんの原型とも言われています。それを平安時代の貴族が取り入れ、喉越しのいいそうめんに変わリ、無病息災を祈願して7月7日に食べるようになったのだとか。天の川に例えることもできる風流な行事食ですね。

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【2022年版】ママパパの願い事人気ランキング

HugKum編集部では、今年も七夕にお願いしたい願い事をアンケートで聞いてみました。ママパパの願い事を集計、ランキング形式でご紹介します。やはり今年はコロナ禍に因んだお願い事が多かったようです。

「今年の七夕の願い事はどんなことをお願いしようと思いますか?」※単位:%

1位:家族のこと

圧倒的に多かったのが「家族のこと」。半数近くのパパママが、七夕に願いをかけるのは家族に関することと回答しました。コロナ禍やそれに伴う社会不安の中、家族が安心して暮らせることがいちばんと、あらためて考えさせられた結果といえそうです。

みんなが楽しく暮らせますように (40代・大阪府・子ども3人)

家族が笑顔でいてくれることが自分の幸せだから (30代・静岡県・子ども2人)

自分にとっての最も大事なのは家族であるから (40代・福岡県・子ども2人)

母が病気で調子が悪いので、元気になってほしい。 (40代・三重県・子ども1人)

昨年はコロナに罹ったり病気がちな一年だったから (30代・大阪府・子ども2人)

まずは健康第一だと思います。日本全体のことも、世界のことも気になりますが、まずは自分達が健康でこそ、出来ることもあるかと思います。 (30代・神奈川県・子ども1人)

2位:健康のこと

1位についで多かったのが「健康のこと」。これもうち続くコロナ禍のなか、健康のありがたみを痛感させられたからでしょうか。日常の生活や将来にいろいろ思い描く願望はあれど、すべては健康あってのこと。そんな思いがベースにあるようです。

健康・元気がすべての源だから (40代・東京都・子ども2人)

コロナ禍の中、健康が1番だと思うから。 (40代・埼玉県・子ども3人)

体調を崩したり、祖母が亡くなったりしたので (30代・東京都・子ども2人)

健康であればなんでもできるから。 (30代・愛知県・子ども2人)

3位:給料やお金のこと

家族の幸せ・健康に続く願い事は「給料やお金のこと」。最低限、健康で安定した家庭生活を築くうえでも、経済的な問題は無視できないですよね。深刻な状態ではない人でも「もう少し贅沢したい」「へそくりを貯めたい」という正直な思いも見え隠れしています。

貯金に不安があるから (30代・埼玉県・子ども3人)

もう少し贅沢したいから (50代・愛知県・子ども4人)

収入を増やす。収入が少ないから (30代・三重県・子ども2人)

へそくりが貯まりますように (40代・群馬県・子ども2人)

4位:子どものこと

ここまでの「家族」「健康」「お金」を願う気持ちも、最終的には、わが家で育つ子どもの幸せを願ってのこと。子どもには健やかに育ってほしい。そんな思いは全国共通ですね。七夕の短冊を埋め尽くす親心が、どうか天に届きますように。

子供がいつまでも健康で暮らせますように。息子が体調を悪くしたときに、気が気じゃなかったから (30代・東京都・子ども2人)

娘が楽しく過ごせていきますように。保育園に入り環境がかわり、色々な体験をし始めたので。たくさん楽しいと感じてほしい。 (30代・静岡県・子ども1人)

子供が怪我や病気などせず、元気に成長しますように。発達障害があり、他の同い年のお子さんよりも知育や体力の面で劣っているため、せめて健康でいてほしいという願いから。 (30代・栃木県・子ども1人)

5位:仕事のこと

パパママもひとたび外に出れば、仕事や社会的役割を持っていたりします。心身の健康や家庭の経済問題にかかわるだけに、仕事の安定・職場の問題はQOLを左右する大事な要素。コロナ禍での経済不安も拍車をかけているようです。

コロナで不況な会社が回復しますように。コロナで打撃を受けているから (40代・京都府・子ども3人)

仕事が元の場所に戻れますように。職場移動があり、あまり馴染めないから。 (40代・千葉県・子ども2人)

6位:夫婦のこと

子育てに追われているうちに、パパママの関係も殺伐としたものになりがち。夫婦円満を願うものから、逆にすみやかな離婚をのぞむものまで、人生いろいろ…です。

上手く関係がすすみますように (30代・新潟県・子ども1人)

早く離婚出来ますように。夫婦仲が良くない (40代・埼玉県・子ども3人)

同列6位:欲しい物のこと

「棚からぼた餅」なんて言いますが、タナバタからぼた餅なんてこともあるかも。天に願いをかけておけば、いつかひょんなことから手に入ったりするかも?

家具を買い替えたい (20代・沖縄県・子ども4人)

7位:日本や世界のこと

ここ数年の世界的なパンデミックや海外情勢不安から、いろいろ思うこともありました。個人の幸福は世界の安寧から。年に一度のこの機会に、日本や世界のことに思いをはせてみるのもいいかもしれません。

コロナで世界が一変してしまったから (50代・福岡県・子ども1人)

8位:これからのこと

現状にいろいろ不安や不満はあっても、大事なのはこれからのこと。過去は変えられないし、現状も一瞬で変えられるものではないけれど、未来のことはポジティブな願いとともに変えていけると信じたいですね。

1年に1度の願い事だから子供のこと、家族のこと、自分のこと全部ひっくるめてお願いしたい (30代・静岡県・子ども2人)

【2022年版】子どもたちの願い事人気ランキング

続いては、子どもたちの願い事を紹介します。夢があるものから現実的なものまで様々聞こえてきましたよ。「今年の七夕の願い事はどんなことをお願いしようと思いますか」に対する回答をざっくりジャンル分けして、代表的な回答をご紹介していきます。

1位:欲しいもののこと

子どもにとって七夕は、第二のクリスマスみたいなものなのでしょうか。 サンタさんのかわりに織姫に、ツリーのかわりに笹を飾って…あわよくば「欲しいものをください」とお願いしちゃうあたり微笑ましいですが、よく見るとけっこうな高額商品だったりします(笑)。

まだ自分のことにしか興味がなく、おもちゃが大好きなので。 (30代・神奈川県・子ども1人)

Nintendo Switchがほしい。ずっと前からほしいと言っていたので。 (30代・北海道・子ども2人

タブレットが欲しい。いつも言ってる (50代・愛知県・子ども4人)

トミカの車がもらえますように。トミカが好きだから (30代・熊本県・子ども1人)

スマホを欲しがっている (40代・群馬県・子ども2人)

電動自転車欲しがってる (40代・神奈川県・子ども2人)

2位:勉強

勉強に関するお願いごとが堂々2位に。がんばってるからいい成績をとりたい!から、成績が悪いからなんとか…という悲願まで、いつの時代も子どもの悩みに勉強はつきものですね。

テストで良い点数がとれますように。(40代・大阪府・子ども3人)

成績アップ。成績が平均点なので (50代・京都府・子ども2人)

成績が悪いから (50代・福岡県・子ども2人)

高校受験で希望の高校に入学できますように。初受験で、緊張していると思うから (40代・東京都・子ども2人)

3位:習いごと

習い事の上達をお願いする声も。勉強と同じで、スポーツや芸事も、努力が報われたり報われなかったりする世界。子どもたちひとりひとりの頑張りが、星に届くといいですね。

サッカーでこれからも活躍できますように。サッカーが大好きだから (30代・神奈川県・子ども3人)

テニスがうまくなりたい。最近進級したから (30代・東京都・子ども1人)

野球で結果を出すこと。大事にしているから (50代・東京都・子ども1人)

バレエが上達する事。今年からバレエを習い始めたから。 (30代・神奈川県・子ども2人)

4位:たくさん遊びたい

子どもが「遊びたい」と願うのはふつうのこと。特に七夕にお願いしなくても…と思ってしまいそうですが、新型コロナの流行が続く中、子どもの日常から、そんな当たり前が奪われてしまったことがうかがえます。

コロナで、大好きないとこと、お泊まり会をしたり、一緒にプールに行ったり、祖母の家に一緒に泊まったりができなくなってしまったから (40代・神奈川県・子ども2人)

お友達とたくさん遊びたいと願うと思う。コロナでお友達と遊ぶ機会が減ってしまったから (30代・東京都・子ども2人)

転校したてなので (50代・山梨県・子ども1人)

5位:憧れのキャラクター

サンタさんのことを七夕でお願いする…。なんともユニークです。「憧れのキャラクターになりたい」という変身願望も子どもならではのあどけないお願いで、短冊に見かけたら思わず微笑んでしまいそう。

サンタさんがきますように。サンタさんにきてほしいから (30代・静岡県・子ども2人)

仮面ライダーになりたい。仮面ライダーに憧れているから (30代・東京都・子ども2人)

プリキュアになりたい (30代・静岡県・子ども2人)

6位:コロナのこと

ほしいもの・したいこと盛りの子どもたちが、新型コロナの流行の終焉を願う七夕。なんだか切なくなってしまいます。どうか一日も早く、安心してたっぷり遊べる日々が戻ってきますように。

コロナがおわりますように 家族の健康 (40代・愛知県・子ども2人)

コロナがなくなりますように。お友達の家で遊んだりできないし、マスクも嫌だから (30代・滋賀県・子ども3人)

コロナで学校行事や遊びがまだ制限されているから (40代・京都府・子ども3人)

7位:食べ物

「好きなものを好きなだけ食べたい」というお願いも。ビスケットは〇個だけ、ドーナツはおねえちゃんと半分こ。日頃なにかと制約の多いおやつに関して、どっさり食べたい!という欲求は意外に多いよう。

たべっ子どうぶつが沢山食べたい。 (30代・群馬県・子ども1人)

ドーナツを食べたい。好きだから (30代・神奈川県・子ども2人)

美味しいものを食べたい。食べることが好きだから (30代・埼玉県・子ども2人)

8位:お出かけ

「~~に行きたい」というお出かけに関するお願いも。これもコロナ禍が影響してのことでしょうか。家族や親しい人たちとのお出かけやお泊まり、今年は行けるといいですね。

お泊り(旅行)に行きたい。お泊りに行くと(旅館だと)お布団の上で遊んだりできるので (40代・青森県・子ども2人)

楽しい所に行けますように (30代・東京都・子ども2人)

9位:家族のこと

親が子を思うように、子も、親や家族を大切に思っているもの。病気のお父さんが早くよくなりますように。

コロナで中々あえない入院してる父が早く元気になります様に。早く逢いたいから (50代・大分県・子ども3人)

10位:将来のこと

将来の可能性いっぱいの子どもたち。だからこそ「こうなりたい」の強い願いや不安も大人以上に抱えていることでしょう。短冊に書いた将来の夢がかなうといいですね。

将来何になりたいかを書くと思う。好きなことが仕事にできれば、幸せだから (30代・埼玉県・子ども1人)

七夕について子どもと話し、願い事を考えよう

七夕については、発祥や願い事など深い意味があることが分かりましたね。子どもに分かりやすいように説明してあげると興味がさらに深まるはず。どんな願い事を書こうか、家族みんなで話し合うのも楽しいひとときですよね。素敵な七夕の日にしてくださいね。

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構成・文/HugKum編集部

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