実はコスパ最高?! 「クルーズ旅」がファミリーにおすすめのワケ 子どもと充実の体験ができる4隻をピックアップして紹介

かつては大人のための優雅な旅という印象があったクルーズですが、近年はファミリーで気軽に楽しめるクルーズが増え、家族旅行のスタイルの一つとして定着しつつあります。実はクルーズは、子どもがいる家族にこそおすすめの旅のスタイル。その理由や子連れに人気のクルーズ船を紹介します。

クルーズが親子旅行におすすめの理由

 1. 移動がラク&楽しい

子連れ旅行で大変なことの一つが移動ですが、クルーズ船はいわば動くホテル。一度船に乗ってしまえば、船で楽しく過ごしているうちに次の目的地へ連れていってくれます。基本的に移動は夜なので、目が覚めるとそこは新しい街。そんな船旅ならではの体験に、子どもも大人もワクワクします。

コスタセレーナの客室(ミニスイート)

一度荷ほどきをしたら、下船までパッキング不要。これは体験してみると思っている以上に旅の快適さがアップします。

2. 意外とコスパがいい

「クルーズは高い」と思われがちですが、基本的に料金は移動費・宿泊費・食費込。さらにショーなどのエンターテインメントも無料で楽しめることがほとんど。もちろん船や客室のランクによって料金にはかなり幅がありますが、総じてコスパがよいのです。なお、一部のレストランやアルコールは有料のものもあるので事前に確認しておくと安心です。

3.多彩な体験ができる

移動時間が節約できるので、同じ日程でも陸路より多くの都市を巡ることができ、発見や出会いの多い旅になります。さらに寄港地での観光に加えて、船上ライフもお楽しみ。船内は施設やアクティビティが充実しているので、1日中船に乗っている終日航海日も飽きることなく、たくさんの思い出を作れます。

プリンセス・クルーズのキッズ&ティーン・クラブ

外国籍船なら、クルーやゲストも国際色豊か。キッズクラブで海外の子どもたちと交流すれば、子どもの世界も広がります。

家族旅行におすすめのクルーズ船

ここからは家族旅行におすすめのクルーズ船を4隻ご紹介します。

① レジャー施設が充実「MSCベリッシマ」

とにかく遊びが大好きな元気な子どもがいるファミリーにぴったりなのが、地中海にルーツを持つクルーズ会社MSCクルーズが運航する大型客船「MSCベリッシマ」です。

MSCベリシマ
MSCベリッシマ(トップ画像はスカイラウンジ)

この船は、屋内外プールにウォータースライダーに加えて、ボーリング、F1シミュレーター、バスケットボールやサッカーが楽しめるスポーツプレックスなどレジャー施設がめじろ押し。子どもたちが船から降りたくなくなってしまいそうなほどです。

屋外プールの「アリゾナアクアパーク」

屋外プールの「アリゾナアクアパーク」には3種類のウォータースライダーや、海上80メートルで船を横断するスリリングなヒマラヤンブリッジなどがあり、子どもたちが大喜び。オムツが外れた小さな子どもが遊べるアクアプレー、スプレーエリアもあり、家族みんなで楽しめます。

ここが船内とは思えない!? 「LEDスカイドーム」

船内はヨーロッパのラグジュアリーな雰囲気。80メートルのLEDスカイドームやスワロフスキーの階段を、目を丸くしながら指をさして見ている子もいます。メインダイニングやビュッフェレストランでは、キッズメニューやキッズチェアが用意され、家族でグルメに舌鼓。毎晩開催されるショーやイベントも見ものです。

キッズエリア

船内には年齢別(1~3歳/3~11歳/12~17歳)の無料託児サービスがあり、LEGO®とのパートナーシップによるゲームやイベントなどを楽しめます。たまには子どもを預けて、ママやパパが大人だけの時間を過ごすのもいいですね。

コースは多彩。子連れには、4泊5日から海外と国内の寄港地を楽しめる那覇発着クルーズなどがおすすめです。

MSCクルーズは>>こちらをチェック

【お知らせ】

5月24・25日に六本木ヒルズで開催されるイベント「イタリアアモーレミーオ」にMSCのブースも出展予定。フリークルーズが当たる抽選会もあります。

② 日本生まれの大型客船「ダイヤモンド・プリンセス 」

長崎で建造されたイギリス船籍の「ダイヤモンド・プリンセス」もファミリーに人気の船の一つ。日本発着クルーズを始めて12年目です。

ダイヤモンド・プリンセス

大海原を見渡せる展望大浴場「泉の湯」があるのは、子連れにはうれしいポイント。広いお風呂は子どもを入れやすく、ゆっくり足を伸ばせると疲れの取れ具合がだいぶ違います。サウナや打たせ湯もある本格的な造りで、親子で寛げます。

大海原を見渡せる展望大浴場「泉の湯」

船内には、専任のスタッフが常駐する3~17歳が対象のキッズ&ティーン・クラブがあり、年齢別のグループにわかれて専用プログラムを楽しめます(3歳未満も保護者同伴なら利用可能)。また、船内では、家族で参加できる卵落とし大会やスタッフとの対戦ゲームなども毎日開催されており、みんなで盛り上がるのも楽しい思い出に。

ハンバーガー&ポテトなど子どもが好きなカジュアルグルメも充実

食事は、ハンバーガーのような軽食や名物のソフトクリームや「Best Pizza at Sea」受賞の手作りピザなど、子どもが好きなグルメが充実。24時間ルームサービスは、子どもが急に「お腹が空いた」というときの強い味方です(※クラスによってデリバリー料がかかる場合があります)。

ファミリーには朝食イベント「スタンリー・ブレックファスト」(有料)も人気。マスコットキャラクター「スタンリー」が登場し、耳カチューシャがもらえます。レストランでは離乳食やキッズメニュー、ベビーチェアの用意があり、船内レストランではベビーカーも使えるので、赤ちゃん連れも安心です。

ジュニア・スイートの客室

ファミリーにおすすめのコースの一例は、「2025年7月27日発 いざ出陣! ねぶたに沸く青森と韓国10日間」や「2026年4月29日発 GWに航く! 南国リゾート 沖縄・台湾クルーズ10日間」など。

早期予約なら3~4人目特別料金キャンペーンで、ジュニア・スイート以上の広々とした客室をお得に利用できます。赤ちゃん連れなら、ベビーベッドの事前リクエストも可能。

また日本発着クルーズでは荷物配送サービス(有料)があり、自宅から直接船に送れるので、手ぶらで乗船ができます。

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③ 陽気なイタリア船「コスタセレーナ」

イタリア船らしい陽気さとカジュアルさが魅力の「コスタセレーナ」。子連れでもリラックスして過ごせます。

コスタセレーナ

テーマカラーが黄色で、明るく楽しい雰囲気。船内のエンターテインメントも充実しており、毎晩開催されるテーマパーティーでは、家族みんなで踊っている人も多く、子どもも大人も盛り上がれます。

ウォータースライダーのあるプールも

プールは子どもたちが大好きなウォータースライダー付き。キッズ施設「スクオッククラブ」(Squok Club)には専任のスタッフが常駐し、3~11歳の子ども向けのプログラムを用意しています。

スクオッククラブ

スクオッククラブでは、工作やゲーム、宝探しなど、子どもが夢中になれる企画がいっぱい。「ジャングルデー」や「スーパーヒーローデー」など、毎日テーマが変わります。9:00~24:00とオープンしているので、ママやパパもたまには大人だけの時間を楽しめます。

本格的な窯焼きピザを食べられるのはイタリアの船ならでは

レストランのキッズメニューには、スパゲッティやタリアテッレ、ハンバーガー、チキンフィンガーなど子どもに人気のメニューがずらり。有料レストランには、ミシュランシェフ監修の「リステランテカサノバ」も。船上でミシュランの味デビューもありかも!

直近だと6月2日に金沢発着の3泊4日(金沢~釜山~金沢)と6月5日に4泊5日(金沢発着 金沢~境港~福岡~釜山~金沢)のチャータークルーズ、そのほか、6月10日・14日・18日に福岡発着の4泊5日(福岡~上海~済州~福岡)などがあります。未就学児の子どもがいて、夏休み前に休みを取れるファミリーにはよさそうです。

コスタクルーズは>>こちらをチェック

④ 一度は乗りたい憧れの船「飛鳥Ⅱ」

最後は日本のクルーズ船。一度は乗りたいと憧れる人も多い「飛鳥Ⅱ」。クルーズが初めてなら、日本語が通じるのも安心要素に。家族はもちろん、3世代旅行にもおすすめです。

飛鳥Ⅱ

日本の船とあって、露天風呂を完備しているのが贅沢。内湯、ジェットバス、水風呂、ドライサウナ、スチームサウナなどでリフレッシュできます。

最上階に位置する露天風呂付き大浴場

ファミリーに人気なのが、「ハッピーファミリークルーズ」。ベビーシッターが乗船し、キッズルームも完備されるなど、小さな子どものいるファミリーへの配慮がばっちり。さらに大道芸やキッズクラフト、縁日、盆踊り、シェフやスタッフによる「お仕事体験」、子ども向けの「キッズディナー」など、家族で楽しめるコンテンツが盛りだくさんです。

ハッピーファミリークルーズの洋上縁日

「ハッピーファミリークルーズ」設定コースは毎年人気で、2025年度はすでにほぼ完売。2026年度以降の予約も早めがおすすめ。ハッピーファミリークルーズ以外では、クリスマスシーズンのクルーズや、1泊2日などの短期間で体験できる「ワンナイトクルーズ」も家族やクルーズが初めての人が参加しやすいコースです。

2室限定の和洋スイート

客室のおすすめは「和洋スイート」。靴を脱いで寛げる和室スペースがあるので、小さな子どもがいる家族にぴったり。ほかには3名で利用できる「ディートリプル」や「アスカスイート」もファミリーに人気の客室です。

飛鳥クルーズは>>こちらをチェック

家族だからこそクルーズ旅行へ

旅ホテルの移動や荷物のパッキングの手間がなく、一度にたくさんの場所を巡れるクルーズ旅行。移動も旅の楽しみになり、親子で過ごす時間が増えます。次の旅行の計画時には、クルーズも候補に入れてみませんか。

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文・構成/古屋江美子

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