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PTAをなくすことは長期計画! 強い思いがないと達成できません!
お話を聞いたのは・・・
Aさん (愛知県在住・公立小学校で役員を経験・1年任期)
Bさん (神奈川県在住・公立小学校で役員は2年任期・副会長と会長を経験)
Cさん (東京都在住・公立小学校で役員は1年任期・副会長を経験)

ーーみなさんの学校のPTAは廃止ですか? 縮小でしょうか?
Aさん:私の場合は、縮小すると決めたのは私が関わる前の年の役員で、私が役員になった年から縮小させることは決まっていました。
Bさん:私の場合も同じ感じで、役員の任期は2年でしたが、私が入った1年目にすでに前年から役員だった2年目の人が縮小させようと発言しました。おそらく前の年にもう話が出ていたんですよね。こちらは1年目だったのでそれに従うというか、ある程度話も煮詰まっていたので、そういうこととして縮小する方向で進めていきました。
それで2年目になり実際に廃止する? という話にもなったのですが、そうはいってもPTAはいろいろな学校行事を担っている部分があります。廃止となったらそれを誰がやるのか、子どもたちのイベントが減ってしまうことは避けたいと考え、完全になくすことはせず、縮小という形をとることにしました。
Cさん:私の場合、役員になった途端に縮小または廃止しようという話が出ました。どうやらずっと何年もその話はあったみたいですね。でも実際に廃止するとなると誰がその大きな役割を担うのか、というところでいつも話が行き詰まっていたのだそうです。
それで廃止することに同意していた数名の役員ママたちが、次年度に再度役員に立候補して、私が入った年に2年目の役員になっていました。そうして1年をかけて廃止する活動をして、実際にその年で廃止させました。
結果、PTA自体がなくなったので全家庭の会費も廃止です。でもやはり学校イベントの手伝いは必要だったので、しばらくの間の旗振り役を前会長が引き受け、必要なイベントごとにアプリを使ってボランティアを募るようになりました。
強制から任意へ。任意になって変わったことは?
Bさん:PTAが任意団体であるのは文科省でも認められたことです。でも本部役員の選出から始まり登下校の見守り、トイレ掃除、草むしりといったさまざまな係も選出人数が決まっていたため、ほぼ強制のようになっていました。まずはそれをきちんと任意で運用していけるようにしていきました。そういった今までのことは会則にも書かれていたので、メール総会を開いたりしてひとつずつ変更していきました。結果的にそれがPTAを縮小させることにつながりました。
そのように任意加入を全家庭に周知したところ、次の年から加入は減っていき、今は全校の1/3くらいの家庭が加入していません。
Aさん:うちの学校もPTA加入は任意とお知らせしています。でも一昨年の情報ですが、結局99%は加入していると思います。
Cさん:うちの学校の場合は廃止になる少し前から任意が周知されたことで、加入しない家庭が多くなりました。加入しなければ当然、会費は払うことはありません。でもPTA会費の使い道は変えていなかったので、例えば卒業生への個別の贈り物が、払った家庭のポケットマネーから払っていない家庭の子にも支払われるという仕組みに対して、それはおかしいという声が出ていました。PTAを廃止する年はいろいろなことを並行してやっていたので、なかなか追いついていないこともありましたね。
Bさん:うちの学校でも子どもたちへの贈り物ではそういう声がありました。前の校長先生は子どもたちが不公平な目に遭うのはいけないとのことで、任意加入でも全家庭の子どもに贈り物をするとなっていましたが、翌年校長先生が変わると、やはりそれもおかしいということになって、個別の贈り物ではなく、卒業のときの学校の飾りであったり、みんなで撮影できるフォトブースを作ったり、全体的なものに費用を使うようになりました。
PTA縮小に立ちはだかる意外な壁
みなさん、任意加入を徹底したということですが、完全にPTAが廃止にならない方も多いのですね。PTAを縮小させてもやり続けていることは何ですか?
Bさん:ベルマークは辞めることができないみたいです。地域の人々が集めてくれているのを近所のスーパーで集めてくれているので、それをいただいて作業をしています。結構地味な作業で大変ですが、おじいちゃんおばあちゃんがわざわざパッケージから切り離して集めてくれているので、それだけは手放すことができないようです。

Aさん:うちもベルマークはあります! 今は市内でベルマークを集める学校がうちだけで、周りの学校からも集まるようになっているので、それをベルマーク係が作業をするということに……。最後の学校なのでやめられないということのようです。でも、今後はそれを子どもたちに任せようかといった話は出ています。
あと、うちの学校は市が主催する講演会や議会への役員参加が決まっています。一般の方も観に行けるような講演会もありますが、本部役員のみ参加というものも年に何度かあり、それは継続して参加してほしいと学校から言われているんです。
また、市内の他の学校のPTAとの連携(PTA連合会など)からは抜けてほしくないと学校から強く言われていて、その会議出席のためにも担当は出し続けなくてはならない状況です。学校は、学校内に関わること、学校内で完結できること、学校主催の行事に関してのPTAの手伝いは不要というスタンスですが、親同士の茶話会といった交流会や、校外のイベントや打ち合わせには変わらず参加してほしいという感じです。
PTAはいらない? 率直な気持ちを聞かせてください
Bさん:PTA廃止を求める声も多いですが、私の学校では廃止ではなく縮小させるというのがいいのかなと思います。実際に今「縮小」となっていて、いい形だと思っています。
理由は、実際に学校行事をPTAが担うところも多く、これが廃止されお手伝いナシとなってしまうと、子どもたちのイベントが実施できなくなってしまうのではという思いがあるからです。
子どもたちが楽しみにしている秋に行うイベントでは、今まではPTAが主体となり担当の保護者の方に焼き鳥や焼きそばなどの出店をしてもらっていました。やってみると楽しいという声もありますが、大勢の保護者に手伝いをお願いしなくてはならず、それを負担に思う方も結構いたので、私たちが役員の年から外部の業者であるキッチンカーに入ってもらったんです。

その年は3台のキッチンカーと、テーブルに商品を並べて販売するようなお店も2軒出して、子どもたちも大喜びでした。お店からは売り上げの10パーセントを場所代としていただき収益も上げました。そしてその収益を元手に、また別のイベントの原資にしたりしました。
今までのイベントは、子どもは楽しいけど親は大変……というものでしたが、今は親子が一緒に参加し楽しめるようになったので、それは良かったと思っています。
Cさん:うちの子の学校の場合、PTAは廃止にはなりましたがアプリを管理して都度連絡を発信してくれる方はいます。結局、それが前会長なのですが、PTAは誰もがやりたくないということでもなくて、やりたい人も一定数います。でもやりたい人も強制は良くないよねとみなさん言っていて、その仕組みを変えようとしてくれていたという感じです。
そしていざPTAを廃止にすることができた今も、元会長、元役員という立場はなく、やりたい方が横並びでボランティアに参加してくれています。
新たな任意グループが続々と……、みんな本当はPTAが嫌いではなかった?
Aさん:学校からは、学校行事に関わることには保護者の手伝いはいらないけれど、PTAとして保護者と外部とのつながりは持ち続けてほしいと言われていました。でも私たちはPTAをするのはわが子の学校での様子を見たいからという思いもあるので、その必要がなく、外の人とつながってほしいと言われても納得できない思いがあります。そんなことを思う保護者の方が多かったのか、PTAの役員や係がなくなると、保護者が任意でグループを立ちあげ親子で参加できるイベントをするようになりました。

ある子のパパが立ちあげた「遊びのグループ(仮)」では、例えばハロウィンのときに公園にみんなで集まってお菓子を配るハロウィンパーティーをしました。任意グループなので、会費はなく参加費は当日の実費(100~200円程度)を払うだけ。登録はLINEのグループに入るだけです。ママたちのネットワークでどんどん広がり、グループの人数は70名を超えていました。
その後、別のママが立ちあげたのは「読み聞かせをする会(仮)」です。これは学校にお邪魔して読み聞かせをするというものです。PTAの係などと違って、自分の好きなこと、できることで学校やその中にいる子どもたちと関わろうとする保護者が多く参加していて、それがとてもいいつながりになっていると思います。
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取材・文/HugKum編集部
