【「お金」に強くなるゲーム】「すごろく」から「モノポリー」まで!楽しく遊びながらお金のことを学んでみよう

マネー知識がそこそこある方も、自信がない…という方も、「子どもにはきちんと知識を身につけさせたい!」と思っている方は多いのではないでしょうか。それも堅苦しくなく、ボードゲームで楽しく学べたら最高ですよね。マネーのプロに、おすすめのおもちゃを教えてもらいました!

お金について学ぶなら、ボードゲームを使うのがおすすめ!

キャッシュレス決済が普及したり、ネットショッピングで購入する機会が増えたりと、お金そのものに触れることが少なくなっている今、子どもにお金について教えたいと思っても、どのようにすればよいか迷ってしまいますよね。

そんなママパパにぜひ試していただきたいのが、お金について学べるボードゲーム。子ども向け、親子向けにマネー教育を行っている「キッズ・マネー・ステーション」の講師の方々も家庭でお子さんとボードゲームを使ってお金に親しんでいるそう。そこで今回は講師の方々がおすすめする商品をご紹介するとともに、HugKumのメンバーが実際に遊んでみた様子をレポートします。

「マネー教育のプロ」おすすめ!「お金」につよくなるボードゲーム3選

①こどもお金すごろく

こどもお金すごろく。両面のうち、写真は「キッズマネーすごろく」の方

まずご紹介するのは、お金の使い方や知識をすごろくで楽しく学べる「こどもお金すごろく」。対象年齢は6歳からですが、「キッズマネーすごろく」「お買い物すごろく」の両面になっていて、「お買い物すごろく」の方なら未就学児でも楽しめそうです。実際、キッズ・マネー・ステーション講師の平野梨沙さんのご家庭でも、お子さんが5歳のころから楽しめていたそうです。

金額設定が低く、計算できない・桁が大きくてわからない、がありません。ひらがなを読む練習にも!「キッズマネーすごろく」の方は少し内容的に難しい部分(保険や株など)もあるものの、説明すると覚えていきます。子どもの「なんで?」が多くて、親としてはうれしいですね。保険や株という単語も、何度かゲームの中で使っていくと理解できるように。お友だちが来た時にも遊んでいるのですが、その際、金融用語を説明する時の息子のドヤ顔といったら(笑)!なかなか見ものです。お盆やお正月などのイベント時はもちろん、時間がかからないので平日も遊べます。例えば、会社から帰ってから子どもと遊ぶ30分にあてる、など。年長さんや小学生のお子さんがいるご家庭へのお土産にもおすすめです。(平野梨沙さん・キッズマネーステーション認定講師)

小学3年生・年長の子どもがいるHugKum編集部デスクが早速トライ!入っているのは両面のすごろくボードと、紙でできた50円/100円/500円の小銭、1000円札、株券、保険証券、クイズカードとイベントカード、そしてコマとサイコロです。まずは「お買い物すごろく」から遊んでみました。

こちらは「お買い物すごろく」。未就学児でも遊べます

シンプルなすごろく形式で、お買い物のほか公共交通機関でお金が減ったり、お手伝いやおこづかいでお金が増えたりと、身近な話題が多く楽しめます。また、ゴールしたら手持ちの合計金額を数えるのですが、年長の妹が50円や100円の合計を一生懸命計算していました。

100円何枚で500円になる?50円玉2枚でいくら?など計算

次に「キッズマネーすごろく」の方で遊んでみました。こちらも止まるマスごとにお金が増えたり減ったりするのですが、「イベントカード」を引くマスと「クイズカード」を引くマスがあって、これがお金に関する知識を学ぶのにぴったり!

例えば「イベントカード」なら「お年玉をもらった」という単純なものから、「じこをおこしてけがをさせてしまったらこまるので、保険に入った!200円つかって保険証券をもらう」など保険や株に関するイベントもあり、「保険っていうのはね」と子どもに説明するきっかけになります。年長児には難しかったようですが、3年生の姉はふんふんと聞いていました。

「ふるさと納税」について子どもに説明するきっかけに

クイズカードの方は○×形式なので、小さい子どもも楽しめます。「100円ショップで売られている商品は100円ぴったりで買える?」という消費税について学べるクイズもあれば、「電車に乗るときに使う電子マネーで、ジュースも買える?」という今どきのクイズもあります。どう説明すればいい…!?と悩んだときも、解説つきのガイドブックがあるので安心です。

>>こどもお金すごろく(幻冬舎edu)

②どうぶつ村のおかいものゲーム

どうぶつ村のおかいものゲーム

次にご紹介するのは「どうぶつ村のおかいものゲーム」。対象年齢が3歳からなので、まだお金について知らないお子さんでも楽しく遊ぶことができます。キッズ・マネー・ステーション講師の星友佳里さんのご家庭でも、3歳、5歳のお子さんがこのゲームで遊んでいるそう。

長男5歳、次男3歳のときに購入して、2年半ほど愛用しています。家族4人で遊ぶことが多いですが、慣れてからは兄弟2人でのプレイも楽しんでいます。

人生ゲームより所要時間が短く、すごろくの前半・後半パートでお金を「稼ぐ」「使う」と趣旨が分かれているため、低年齢でも飽きずに遊びきることができます。レジ係も長男が進んで担当してくれて、最後の集計では紙に書き出すなど、計算への抵抗感なく取り組むことが出来ています。

すごろく以外のミニゲームも充実しているので、子どもの年齢に合わせて使い倒せるところがおすすめポイントです。(友佳里さん・キッズマネーステーション認定講師)

おかいもの体験ができる2つのすごろくと、お金の知識が身につく8このミニゲームが付属

HugKumライターも、早速子どもたちとこちらのゲームで遊んでみました。箱を開けるとすごろくなどのゲームのシートやお金、組み立てて作るレジなどが入っています。

お金の大小を学べるミニゲーム

まずお金の種類や、どちらのお金が多いかなどの基礎知識をミニゲームで遊びながら学んでいきます。迷路など簡単にできるものから、ガチャガチャや自動販売機など、子どもたちが大好きなテーマを使ったゲームまで8種類もあり、まだお金についてあまり理解できていない年中の息子も楽しく遊んでいました。

メインのすごろく。見た目もカラフルで楽しく遊べる

そしてメインとなるのは2種類のすごろく。「どうぶつ村のおかいものすごろく」と「しょうてんがいでおてつだい」があり、2〜4人で遊ぶことができます。お金の管理をする「レジ係」は小2の娘に担当してもらいました。お釣りを渡したり、両替をしたりするのは初めての経験だったので、「これはどうやって計算すればいいんだっけ?」と戸惑う場面もありましたが、新たな学びにつながったようです。

「びんぼうカード」や「ふくびきけん」など盛り上がるイベントもあり、楽しく遊んでいました。

>>どうぶつ村のおかいものゲーム(学研プラス)

③モノポリー ジュニア

モノポリージュニア

最後のおすすめは「モノポリージュニア」。土地(不動産)や公共事業を購入・経営して資産を大きくしていく「モノポリー」のジュニア版で、対象年齢は5歳からとなっています。キッズ・マネー・ステーション講師の中本珠江さんおすすめのゲームです。

プレイヤーが、他のプレイヤーの所有する不動産マスに止まると、お金を支払わなければいけないルール。自分の不動産を増やし、お金を増やしていくゲームです。プレイヤーの誰かが破産したらおしまいで、その時点でいちばんお金をもっていた人の勝ち。

6歳、4歳、親(母)でゲームスタート。 開始早々「お金がなくなっちゃうから(不動産は)買いたくない」とのたまう6歳児。そこで不動産は買っても買わなくてもいいというルールに変更。4歳の子は遊び方もよくわかっておらず、とにかく気前よく不動産を買い増していました。 

ゲーム中盤になると、サイコロを振ってマスに止まる度に、6歳はお金を払い続けるようになり…結局負けてしまいました。それが悔しかったのか、次からは不動産を買うように。お金は貯めるだけでなく、使って増やす方法もあるというのが少し理解できたのではないかと思います。今ではお気に入りのゲームです。(中本珠江さん・キッズマネーステーション認定講師)

では早速遊んでみましょう。4年生・3年生・年長2名でスタート。親が銀行役として補助しました。ルールは至ってシンプルで、サイコロを振って止まったマスの物件を購入してきます。既に誰かが購入済みの物件に止まったら、レンタル料を購入者に払います。すごろくと違ってゴールはなく、ぐるぐる盤上を回るシステムなので、どんどんフリーの物件が減っていきます。

フリーのマスに止まったら銀行にお金を払って物件購入。自分のキャラクターのカードを置きます

チャンスに止まると「?カード」を引けます。フリーの物件をタダでもらえるなど、文字通りチャンスが!他にもおこづかいをもらえたり、逆にお金が減ったりというイベント要素もあって、楽しいです。

緑の「トイ・カー」がチャンスカードでGETした物件に、犬の「リトル・スコッティ」が止まった。4モノポリードルをトイ・カーにお支い

また、同色のマスの物件をどちらも購入すると、レンタル料が倍にUP!これはかなり大きかったです。5モノポリードルの物件なら、物件購入者に10モノポリードル払わなければならないので痛手です。小学生たちにはいい物件を購入することの重要性を伝えられます。そして未就学児たちは、なんとゲームが終わる頃には1から5まで、×2した数字を理解していました!ゲームの力を実感します。

猫の「リトル・ヘーゼル」が独占。止まった船の「トイ・ボート」は3×2で6モノポリードルをお支払

明確なゴールはないので多少時間がかかりますが、20分ほどあれば終わることができました。物件の数字は最大5までなので小さい子どももとっつきやすく、未就学児2名がお気に入りに!

>>モノポリージュニア(ハズプロ)

トミカ屋さん開店! 身近なおもちゃを使ってお金を学ぶこともできる

キッズ・マネー・ステーション講師の平野さんは、身近なおもちゃでもお金について「遊び学び」していましたのでご紹介します。お子さんの好きなおもちゃを使えば、楽しみながら学べること間違いなし! お子さんの年齢に合わせていろいろな工夫ができるのもよいですね。

6歳の男の子でトミカが大好きなのですが、母親からするとあまり車遊びに没入できず…。そこで、トミカを売るお店の人をやってもらい、お気に入りのトミカは少し高く、あまり思い入れのないトミカは安くして売ってもらいます。足し算の練習にもなりますし、値段の違いはどうやって決めるのかを考えたり、自分が買うときはどういう組み合わせで買い物ができるかを考えることもできます。「まとめて買ったら、安くするよ」「なんで?」など、身近な疑問も生まれてくるので、自然と商売のコツもつかんでいるように思います。(平野梨沙さん・キッズマネーステーション認定講師)

キッズ・マネー・ステーション代表の八木陽子さん「大人も子どもも、ゲームを活用して”楽しい!面白い!”という体験を」

お金を学べるおもちゃや、遊びを通してお金について親しむ方法について、キッズ・マネー・ステーション代表の八木陽子さんに、伺いました。

 

 

 

「いまだ学校現場でお金の授業は少ないですので、家庭で学ぶ機会が大切です。それには、おもちゃやゲームを使うことをおすすめします。大人も子どもも、楽しい!面白い!と思うと、いつの間にか知識をぐんぐん吸収できます。お金の講座でゲームを実施すると、大人も本気になっている姿をよく見ますから。ぜひ親子一緒に学んでいきましょう」

紹介したようなボードゲームであれば、「お金の学び」と特別に構えることなく、楽しい時間を過ごせそうですよね。遊びの一環で、お金に関する感性や知識を身につけていきましょう。

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記事監修

キッズ・マネー・ステーション|ファイナンシャルプランナー

「見えないお金」が増えている現代社会の子供たち。物やお金の大切さを知り「自立する力」を持つようにという想いで設立。全国に約160名在籍する認定講師が自治体や学校などを中心に、お金教育・キャリア教育の授業や講演を行う。2018年までに1100件以上の講座実績を持つ。

構成・文/平丸真梨子

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